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勿忘草
「勿忘草」
「さよならこそが人生だ」
誰の言葉だっただろう
当たり前のことを言っているのに
こんなにも心を突き刺すのは
君とさよならしたくないからかなぁ……
君に勿忘草の花束を
薄紫の花
君の好きな色
小さな花のはずなのに
こんなにも目に焼き付いているのは
君との思い出が詰まっているからかなぁ……
君と出会ったときから
僕の中に勿忘草が咲いていたのかな
君と遠く離れた今
風が吹く度に
胸の奥に薄紫が見えるのは
君をずっと覚えていたいからかなぁ……