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重力を失った砂時計
「重力を失った砂時計」
あの日から僕の刻は止まっている
それは君が最後にくれたモノ
時の浸食を受けないように
君が僕にくれたオシマイの銃弾
この胸を貫かれ
この眼を突き刺され
僕は追憶の中で永遠に舞う蝶
アクリルの中の青薔薇は笑う
人はそれをキレイだと言う
僕だってそういう存在
綺麗だと君は笑ったのだろうか
感謝してるよ
心から君に
だけど壊れそうなくらい憎んでる
それで壊れられたら楽かもね
散らばった青い砂を見て
君が溜息を吐く
さあ、早く片付けて
君の大切なモノが砂に汚れる前に
今度は何も考えられないように
頭を撃ち抜いてくれればいい