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異世界から帰ってきただけだが?  作者: Саша


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9/14

9話

そろそろ前書きにネタは無くなってきたよ

初の東京ダンジョンから数日が経ったある日、俺たちは再びその場所に足を踏み入れていた。

だが、周囲の空気は明らかに変わっている。


探索者の数が、目に見えて減っていた。


「……人が少ないな」


「前回の騒ぎの影響じゃろう」


 相方はいつも通りの和装で、刀を腰に差したまま周囲を見渡している。

以前は準備や雑談で騒がしかったゲート前も、今日はやけに静かだ。


噂は広がる。

特に安全とされていた場所が揺らげばなおさらだ。


俺たちは特に会話を増やすこともなく、淡々と階層を下っていった。


20階、30階。

ここまでは変化なし。


敵も、構造も、記録通り。

40階層に到達しても、俺たちからしてみれば危険度は依然として低い。


「やはり、この辺りまでは肩慣らしじゃな」


「だな」


モンスターを倒すたび、魔石や素材が自動的に俺の足元へ集まる。

拾う動作すら必要ない。


「相変わらず、その自動回収の魔法は優秀じゃのう」


「戦闘後の回収に時間を取られるのが一番無駄だからな」


「妾は斬るだけで済む。良い分業じゃ」


相方は言葉通り、刀だけを使う。

魔法は使わない。使う必要がない、と言った方が正しい。


踏み込み、斬撃、納刀。

それだけで敵は崩れ落ちる。


43階層。


ここから先が、正式には未攻略とされている領域だ。

だが、拍子抜けするほど進行は順調だった。


敵の種類は増え、数も多少増加する。

だが、それだけだ。


俺が魔法で数を削り、相方が残りを斬る。

もしくは相方が先に切り込んで、俺が補助する。


50階、55階。

通路は広くなり、天井も高くなっていく。


60階層に近づいた頃、空気が変わった。


焦げた匂い。溶けた岩。

そして、低く響く振動。


「……来るな」


「うむ。これは、分かりやすい」


最奥の空間は、巨大な空洞だった。

床一面に焼け跡が残り、壁には爪痕。


闇の中から、重い足音が響く。


姿を現したのは、赤黒い鱗に覆われたドラゴン。

翼を畳んだ状態でも、圧倒的な存在感だった。


「60階層の主、というところか」


「テンプレ通りじゃな」


ドラゴンが咆哮し、空気が震える。

次の瞬間、灼熱のブレスが放たれた。


俺は一歩前に出て、即座に魔法を展開する。

障壁が形成され、炎を正面から受け止める。

熱が視界を歪ませるが、突破されることはない。


その背後で、相方が動いた。


床を蹴る音。

一瞬で距離を詰め、前脚へ斬撃を叩き込む。


硬いはずの鱗が、あっさりと裂けた。


ドラゴンが悲鳴を上げ、巨体を揺らす。


「……やはり、硬さは大したことないのう」


「動きも遅い」


反撃の尻尾が振るわれる。

俺は横から魔法で軌道を逸らし、衝撃を分散させる。


その隙に、相方がさらに踏み込む。

脚、腹、胸元。

狙いは的確で、迷いがない。


ドラゴンが翼を広げ、飛び上がろうとする。


「逃げるぞ」


「逃がすか」


相方は跳躍し、空中で体勢を変える。

首元へ、一直線。


一閃。


首が落ちた。


巨体が地響きを立てて崩れ落ち、空洞に静寂が戻る。


「……終わりじゃな」


「終わりだ」


俺が魔法を発動すると、素材が一気に回収される。

魔石、鱗、牙、角。

どれも高品質だ。


「派手ではあったが、特に問題はなかったのう」


「想定内だな」


60階層のボス。

だが、苦戦と呼べる場面は一つもなかった。


俺は崩れ落ちたドラゴンの跡を一瞥し、先を見据える。


「最下層は、確か120くらいらしいな」


「まだ半分なのじゃ」


「……先は長いな」


相方は、刀を納めながら小さく笑った。


「退屈はせんじゃろう」


俺たちは何事もなかったかのように、次の階層へと歩き出した。


東京ダンジョンは、まだまだ長そうだ


内装は無いそうですって一周回って面白いとか無い?

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