8話
今回はラブコメにしようとしてた回のなごり
東京ダンジョンに行った次の日、やることもなく、いつもより少し遅めに目を覚ました。
隣には相方がまだ寝ている。異世界に居た頃から、割と一緒に布団で寝ることが多かった。
単純に布団が一つしかなかった、というのもあるけど、なぜか今でも一緒に寝ているらしい。
俺はそっと腕を伸ばし、相方の肩を軽く叩いた。
「おい、起きろ」
「……まだ眠いのう」
低い声が布団の中から返ってくる。髪の毛が枕に散らばっていて、寝癖もついている。
「今日はダンジョン行かないぞ」
「……ああ」
返事はするが、まだ目を閉じたまま。俺は相方を抱き上げて体を起こさせる。すると相方の腕が軽く俺に絡む。
「……ん、ちょっと重いのう」
「起きろって」
「お主は無理に起こす気か?」
「いや、単に朝だぞ」
布団の中で軽くやり取りをしながら、朝の光が差し込む部屋を眺める。
今日は特に予定もない。朝から飯を作る気になれず、俺はコンビニまで買い出しに出かけることにした。
コンビニから帰ると、リビングに相方がすでに座っていた。
「もう座ってるのか」
「当然じゃろう。飯を待つより腰を下ろす」
膝を抱えて、窓の外をぼんやり眺める相方。俺が近づくと、肩が少し触れた。
相方はちらりとこちらを見て、口元を少しだけ緩めた。
「今日の予定は?」
「別に何も。昨日の騒動で疲れたし……ゆっくりする」
「ふむ、それでよい」
「昨日の戦闘、コメント欄見た?」
「ちょっとだけ。地獄だったな」
相方はくくっと笑う。
「面白いもんじゃな、あの反応」
「今日一日は、このまま何もしないか」
「同意じゃな」
二人で顔を向けながらパンを食べ、コーヒーを飲む。
窓の外の光を感じながら、ただ淡々と時間が流れる朝だった。
食後、特に目的もなく買い物に出かけることになった。
俺が財布を手に取り、相方はリュックを肩にかける。
服装も軽装で、昨日の疲れもあってか、どこかだらけた歩き方だ。
「何か必要なものあるか?」
「……飲み物くらいかの」
「じゃあまとめて買うか」
駅前の商店街に出ると、いつもより人が多かった。
店先で並ぶ野菜やパンの匂い。通り過ぎる人々。
相方は手にリュックを抱え、俺の横を歩いている。
途中でスーパーに立ち寄り、飲み物や軽食を買い、袋を手渡すと相方が素直に受け取った。
「重くないか?」
「大丈夫じゃ」
商店街を抜け、公園のベンチで少し休む。
相方はそのまま座り込み、ベンチの背もたれに寄りかかる。
俺は隣に立ち、袋を開けて軽く飲み物を渡す。
「ありがとう」
「はい」
無言のまま、日差しに照らされながら座る。
公園を通る人や子供たちの声がかすかに聞こえる。
帰り道、ふと思い出して昨日の話を振る。
「昨日の戦闘、相方の斬撃、相変わらず派手だったな」
「無駄に派手じゃったかのう」
「いや、あのオーバーキルっぷりは見てて楽しかった」
相方は肩を軽く揺らして笑う。
「ならよかったのじゃ」
そのまま家に戻ると、リビングに荷物を置き、軽く水を飲む。
窓の外には午後の光が差し込み、カーテンが微かに揺れている。
相方はそのままソファに腰かけ、膝を抱えたまま窓の外を見ている。
俺は机に座り、買ってきたパンを広げて口に運ぶ。
午後になり、少しだけ家の掃除や洗濯を片付ける。
相方も手伝いながら、物の位置を直したり、洗濯物をたたんだりしている。
「……もう一度買い物行くか?」
「別に、今はこれで十分じゃな」
そのまま夕方まで、二人で穏やかに過ごす。
テレビをつければニュースや天気予報が流れ、何も考えずにコーヒーを飲む。
窓の外は少しずつ暮れていき、街灯が点き始める。
夜になり、夕飯を簡単に済ませると、相方は布団に横になり、俺も隣で休む。
異世界ではこんな何も無い日常みたいな生活が出来なかった。
こう思うと帰ってきて良かったと、心の底から感じる。
夜中に書いてるから深夜テンションです
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