16話 剣の秘密
目を開けるとそこには椅子に座った老人。あたりは薄赤い。この景色どっかで・・・あぁ!思い出した。あの神とあったとこだ。
「ハルトよ」
神が口を開いた。いきなりしゃべりかけてくんなよ。びっくりしたぁ。
「それはすまんな」
あぁそっか。俺の心の声も聞こえるんだっけな。ならしゃべんなくてもいいかもな。
「まぁそうじゃがしゃべることぐらいしたらどうじゃ?」
それはそうとこの前いきなり消えたけどあれ結構頭にきましたよ?わざとらしく言う。
「それはすまんのぉ」
冗談ですよ。俺は心の中で笑う。
「神に向かって冗談とはいい度胸じゃの」
すみません。で、いきなりですがなんでおれ気を失ったんですか?あとなぜまたここにいるんですか?
「質問は一つずつせんか。まぁいい。まずなぜおぬしが気を失ったかと言うとな、剣に魔力をすべて吸収され魔力切れになったのじゃ」
あぁ、前ドワーフのおっさんが言ってたやつか。魔力切れしたらほんとに気を失うんだな。
「二つ目の質問だがわしが意図的に呼び出したんじゃ」
呼び出した?
「そうじゃ。この前言い忘れていたことがあってな」
言い忘れたことって?
「今から言うから急かすな。それで言い忘れたことっていうのはだな・・・剣の使い方と魔法の使い方を教えてなかった。テヘペロ」
プッチーン。忘れただぁ?神とはいえふざけすぎじゃないですかぁ?
「まぁそう怒るな」
怒りもするでしょう。あなたが説明を怠ったばかりに俺はいまこうして気絶している。まぁこの世界では意識はっきりしてるけど。そう付け足す。
「怠ったわけじゃない。ただ忘れていただけじゃ」
何が違うんだよと俺は思う。ん?言葉の意味は違うか。それより神様、さっさと魔法の教え方と剣の使い方を教えてくださいよ。
「普段のわしならそれが人のものを頼む態度か!と怒っていたところじゃがあいにく今回はわしが悪いからな。よかろう教える。まず剣の扱い方についてだ。あの剣は本来魔力を付与して魔術を剣で操る、そんな感じの剣じゃったんだがわしが改造して人の魔力を吸収し魔術を使えるように改造した」
いやいや何勝手に改造してくれちゃってんですか。
「まぁ人の話を聞け。おぬしに聞くが魔術を使うにあたってあのクソ長い詠唱を覚えられるとでも?」
いや、無理っすね。
「だろう?そんなおぬしのために詠唱しても全く魔術が使えながイメージした通りの魔術が使用できるようにしたんじゃ」
ありがたいようなありがたくないような。ん?でもさっき俺は確かにその方法で魔術を使えましたが魔力切れを起こしましたよ?
「あぁそれはわしのミスじゃ」
もう驚きませんよ。で、なにをミスったんですか?
「それはだな・・・本来おぬしは魔力に制限はないようにしようと思っていたんだがちょうどその時にうんこがしたくなってな。すっきりしたらうんことともにその記憶まで流してしまたのじゃ」
は?うんこ?流れた?何言ってんだこいつ。天国じゃなく異世界にとばした挙句そんな大事なことまで忘れるとは。呆れて怒りもわいてこない。
「すまんのぉ。今度はちゃんとするから許してくれ」
まぁ、いいけど。でも神様、魔力の吸収と付与って何が違うんですか?
「付与は付与した分しか魔術を使えない。それに付与するにも時間がかかる。だが吸収する場合使い方を誤ったら今回のように魔力切れになり気絶する。おぬしの場合これからは魔力切れの心配はないはずじゃ。それで吸収は自分が決めた分だけ吸収させ魔力が切れたらまた吸収させればいい。ここまではあまり付与と変わりないのだが吸収の場合魔力を吸収させるのは一瞬でできる。これが吸収式のメリットじゃ。だが吸収させる魔力の量を間違えればすぐに魔力切れになる。そこだけは気を付けなければいけない。どうじゃわかったか?」
まぁ、何とか。でも神様前なんで魔力量の増やし方とか言ったんですか?
「魔力制限なしの機能をおぬしに授けるのを忘れてたと言いたくなかったからじゃ」
はぁ~。まぁいいですけどね。
「おっとそろそろ時間じゃな」
時間?なんのですか?
「おぬしがここにいられる時間じゃ」
え?いられる時間とかあるんですか?
「あぁ。最高神にわしが頼んでおぬしと面会させてもらっているからな」
へぇ~そうなんだ。あ、そうだ神様。
「なんじゃ?」
魔力量を増やしてくれるって話でしたけどやっぱりその話なしでお願いします。
「よいのか?」
はい。魔力に無限なったら特訓をさぼりたくなってしまいそうなので。
「よくいった。意外とおぬしは骨があるのぉ」
やっぱり自分の力で強くなったほうが達成感があるじゃないですか。
「まぁそれもそうかもしれんのぉ。おっとそろそろ時間じゃ。ハルトよ頑張れよ」
はい!神様の声援をもらいながら俺の意識は薄れていった。最後に神が
「サービスでリミット解放時のみ魔力制限をなくすようにしたぞ」
そう言って親指を立てている神の姿が目に映った。そして今度こそ俺の意識は薄れた。




