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レベル1からやり直してこい!?  作者: 参星
序章、あるいは開幕篇
13/109

13.蝸壼他縲�ュ皮視繧�


 それは、ただ魔王であった。


 彼であり、彼女であるそれは、ただただ魔王であることのみを許された存在であった。


 性もなく、個もなく。

 揺蕩うように、微睡むように、()()は苦しんでいた。


 茫洋とした意識の中、唯一わかるのは己の役目。


 幼い頃が在ったのか、それとも始めから()()なのか。

 ──そんなことはどうでも良かった。


 大切なのは、この世界を殺すという強い意志である。

 恨み、殺し、犯し、壊し、潰し、消し──そして怨むこと。


 人を、獣を、魔物を、竜を、神を、世界を。


 それは、完膚なきまでに叩きのめし、破壊し、抹消し、畏怖と恐怖と絶望を与えるということ。 


 彼は、彼女は──()()は、深い怨嗟の中に居た。

 怨むきっかけなどありはしない。

 はじめから、世界の苦しみは魔王たる()()のものであったのだから。


 打たれ、殴られ、蹴られ、奪われ、犯され、殺され、苦しんだ全ての生命の叫びを、()()は余すことなく享受していた。


 殴られたなら殴り返そう。

 奪われたなら奪い返そう。

 殺されたなら殺し返そう。


 全て、等しく苦しみを。

 あらゆる憎悪を世界に還せ。


 其は我が望み、其は我が願い。


 頭蓋が軋むように、(くら)い憎悪が脳髄を侵す。

 今も()だ、悲痛な叫びは鼓膜を震わせて離れない。

 瞼を閉じれば、またどこかで世界が燃えた。

 きっと、誰かが泣いたろう。



 己はシステムである。

 役割であり、機関である。


 光あるところには闇がある。

 明るい太陽が、黒々とした影を作るように。

 それは、至極当然で当たり前のこと。

 であればやはり、己は光と対の闇であり、善と対の悪であり。


 どうしようもなく魔王である。



 ああ、悲しき哉。

 愚か、哀れな生命よ。


 よろこべ、寿ことほげ、祝福せよ。


 ──此れは、救済である。



お使いのPC(スマホ、携帯)は正常です。


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