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ホラー系乙女ゲームの悪役令嬢はVtuberになって破滅エンドを回避したい  作者: 古森きり@書き下ろし『もふもふ第五王子』


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春月さんとお茶会(2)


「ぶいちゅうばぁ?」


 まあ、わからないよね。

 というわけで最初から説明開始。

 かくかくしかじか。

 善岩寺(ぜんがんじ)家の一夜さん全面協力のもと、我々は美少女になろうとしているのです!


「なるほど……いい商売の匂いがするわね」

「そ、そうですか!?」


 春月(しゅんげつ)さんの顔つきがなんとなく変わった。

 なんなら春月(しゅんげつ)さんの後ろにいる使用人たちも目つきが鋭くなったような?

 その眼差し、どことなく(すぐる)の両親を彷彿とさせるんだが……。


「私ね、阿部家に嫁いできてから自分のブランドを立ち上げてお札やお守りの販売をしているの。こう見えて結構強い霊力を持っているからね。あとは、お守りの数珠の浄化とか、天然石の浄化とかも請け負っているわ。少しでもあの地獄から助け出してくれた夫に恩返しがしたくて」

「はあ……」

「だから、新しい事業には積極的に関わっていこうと思っているの! インターネットは宣伝で関わっていたけれど、Vtuberというのは完全に新しい“事業”になるわ! ぜひ支援させて! 絶対回収できそう」


 商売人の顔だー!

 いや、ここはしっかりと売り込んでおこう。

 私と一夜さんに“企業”という後ろ盾ができれば、Vtuberが安定して世界に受け入れられ始める。はず!

 まずはVtuberが世界に受け入れてもらえないとね。

 受け入れてもらえるような活動をしていかなければ。


「確かに将来的なことを考えたら支援はあった方が助かります。私と一夜さんのあとに続く方が多ければ多いほど、きっとVtuberという存在は浸透して受け入れられ、新たな文化となるはずなので……!」

「新しい文化! いいわね!」


 嬉しい。

 Vtuberを新しい文化と認めて支援してくれる人が現れた。

 やはりお金を出してくれる人がいるのは強いからね。

 新しい事業、新しい文化。

 Vtuberが受け入れられて、一つの形として確立しますように!

 そのためにも、頑張るぞ!


「それに必要なものがあれば、なんでも相談してね。自営業、という形になるのでしょう? ワイチューバーと同じ感じで……」

「そうですね。確かに……。子どもということで、色々……知らないふりをして始めようと思っていましたけれど」

「そんな危ないことしないで!? 私の方で色々調べておくから!」

「本当に、頼ってしまってもいいでしょうか?」

「もちろんよ!」


 力強い頷きに、その辺りを任せてみようかなと思う。

 大事なことなので、もちろん自分でも調べてみるけれど。

 子どもでは限界を感じていた部分を任せられるかもしれない人の存在が現れたのは、本当に大きい。

 一夜さんは自分でできるけれど、私はそうじゃなかったから。


「それで、Vtuberについてもっと聞かせてもらってもいい?」

「あ、はい」


 商売をするに至り、必要な情報があるものね。

 ここからは質問大会。

 質疑応答?

 どんなふうに活動をしていのか。

 どんな活動を支援していけばいいのか。

 ふんふん、とかなり真剣に話を聞いてくれたが、春月(しゅんげつ)さんには「確かに活動の方向性はいいけれど」も鈍い反応。


「ゲーム実況を増やしてもいいかも? ワイチューバーに関してのデータしか手元にないからわからないけれど、自分では怖くてできないホラーゲームなんかはワイチューバーの配信の中でも人気が高いはず」

「ああ〜……で、ですよねぇ」

「できなさそう?」

「あのー、そういうゲームって年齢制限がついている場合が多くて」

「あっ」


 ハッとした表情の春月(しゅんげつ)さん。

 そうなのだ。

 その手の“怖くて自分ではプレイできない”系のホラーゲームって、プレイに年齢制限がついている場合がおおいのだ。

 要するに『何歳以上じゃないと遊ぶな』ってやつね。

 特にグロい系は未成年では購入自体ができない。

 そのあたりの規制、多分前世の世界よりゆるいのだけれど、まったくないわけではないのだ。

 SNSが発達したことで、年々そのあたりの規制がどんどん厳しくなっている。

 子どもにエッチなものやグロテスクなものをあまり触れさせたくないと、生理的に感じる親は少なくないということなのだろう。


「そ、そうよね。最近そういう規制が増えているものね」

「私、自分の身を守るためにある程度の身バレは覚悟の上なんです。私自身にある程度の人気が出れば、鬼ババアは私に手出しをしづらくなると思うのです」

「なるほどね。世間体命の鬼ババアからすれば、世間に人気がある真宵ちゃんを始末できないってことか」

「はい。まあ、人気が出ないと意味はないんですけれど……でも、Vtuberという新しい文化の出現はある程度の注目をされると思うんですよね」

「そうね」


 ともかくまずは表に出る。

 表に出れば鬼ババアはそれだけで手が出せなくなるから。

 春月(しゅんげつ)さんは割と私の思考を理解してもらえる。

 だからこそホラーゲームはちょっと。

 身バレした時に年齢制限のあるゲームを遊んでいるのはまずい。

 

「世界のことを考えると、真宵ちゃんの活動方針――お祓い動画はありがたいのよね。現場のことを理解できる一般人は非常に少ないもの。そういう発信活動はありがたい。ゲーム実況は年齢制限のないものを中心に、ってことね」

「はい。もしも年齢制限のないゲームで、宣伝したいゲームがあれば私、プレイします」

「そっか! ゲームの宣伝になるのね。それなら知り合いのゲーム会社の人に聞いてみるわ」



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