表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヤンデレ彼女×サイコパス彼氏≒純愛  作者: 釧路太郎
第一部 日常生活編
58/108

突然 佐藤みさきの場合

 まー君に会えない日があると私は寂しくて死んじゃいそうになっちゃうんだけど、ちょっとでも会えた日は凄く嬉しくなっちゃうんだよね。

 きっと、私とまー君は前世でも来世でも結ばれる運命なんじゃないかなって思っていたんだ。思っていたけれど、私のまー君が知らない女と話しているのを見てしまったの。

 まー君の通っていた中学校の制服を着ている女子だったんだけど、なんだか親しげにまー君と話していたんだよね。なんで腕なんか組んでるのかわからないけれど、その場所は私の特等席なんだけどな。

 まー君は私に会う時間よりもその子に会うことを選んだとは思わないけれど、私のためにもう少し時間を作ってくれてもいいんじゃないかなって思っちゃった。

 信じているんだけど、信じていいんだよね?

 ねえ、本当に信じていいのかな?


「先輩、私のお姉ちゃんとデートしたいって思いますか?」

「え、思わないけど。僕には彼女いるからさ」

「じゃあ、お姉ちゃんじゃなくて私とデートしましょ」

「だから、僕には彼女がいるって言ってるじゃないか」

「そんなの気にしなくていいですよ。私は気にしませんから」

「君が気にしなくても僕は気にしちゃうから」

「もう、君じゃなくて撫子って呼んでくださいよ」

「いや、呼ばないけど」

「そんなこと言っちゃ駄目ですよ。私もお姉ちゃんも悲しんじゃいますよ」


 ちょっと近くに行くと二人の会話が聞こえてきたんだけど、この子はいったい何なんだろう?

 まー君の後輩だとは思うんだけど、ただの後輩だとしても仲が良すぎるように見えるんだよね。

 もう少し近くで聞いてみようかな。


「先輩の彼女ってあの人ですか?」

「あの人って、電柱に隠れている人の事?」

「そうですよ。さっきからずっとこっちを見てますけど、あの人ってストーカーですか?」

「いや、ストーカーじゃなくて僕の彼女だと思うよ」

「でも、彼女なら隠れてないで堂々と出てくればいいのにね。前みたいに私とお姉ちゃんと三人で遊びましょ」

「ちょっと待って、三人で遊んだってどういうことなの?」

「わ、ストーカーが出てきた」

「ストーカーじゃなくてまー君の彼女だよ。あんたはいったい何なのよ」

「私ですか。私は先輩の過去の女ですよ。私のお姉ちゃんも過去の女ですけど。あ、都合のいい女だったかも」

「ちょっと、そんな言い方は良くないと思うけど」

「実際そうだったじゃないですか。お姉ちゃんの事は忘れても私の事は忘れないで欲しいな」

「いや、君たちの事は忘れないよ。ずっと僕の事付け回してたじゃないか。ちょっと怖かったよ」

「それって先輩が付き合ってるストーカー女と一緒みたいじゃないですか。それって私傷付いちゃいますよ」

「なんで私がストーカー確定しているのよ。突然現れたあんたの方がストーカーじゃないの」

「そんなことないですよ。先輩の事を隠れてみているあなたの事を私は何回も見てるんですからね」

「私はまー君の彼女なんだからまー君の事を見てても変じゃないと思うんだけど、あんたがまー君の事を見てる方がストーカーじゃないの」

「二人とも、僕の事をこそこそ見ていたんだね」

「私はまー君の事が好きだから見てただけだよ」

「私だって先輩の事が忘れられないんです。お姉ちゃんの百合だって先輩の事を忘れられないって思ってるはずですよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ