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魔人との戦い

 ブレットが目を覚ますと、辺りは火の海になっていた。

「ここは?」

 横にアリエットの体が横たわっている。俺は体を起こすと周りを見渡す。

「小僧、無事に帰って来たようだね。どうなった。」

 横からチーニョ先生の声が聞こえる。チーニョ先生は俺とアリエットの体を守るため結界を張り続けてくれていたようだ。

「核を半分ぐらいまでは削れました。そこで魔人に気づかれて、精霊の短剣も折れてしまいました。」

「半分かい。もうちょっと削れることを期待してたんだがね。伯爵、聞こえたかい。」

「ああ、聞こえた。ブレット、お前たちはすぐに避難しろ。」

 チーニョ先生の胸にあるクリスタルから師匠の声がする。通信魔法のようだ。俺はアリエットの方を向くがアリエットは目を覚まさない。

「チーニョ先生、アリエットが目を覚まさないんですが。」

「なんだって。どういうことだい。小僧、お前が精神世界を出る前、あの娘(アリエット)は無事だったんだろ。」

「はい。彼女が俺をこの世界に戻してくれたんです。」

「ならどうして戻ってこない。・・・小僧、とりあえず、移動するよ。お前はその娘(アリエット)の体を担ぎな。」

 俺はアリエットの体を担ぐと戦場から撤退していった。



 終末の魔人は半分力を封じられながらも巨大な力を振るっていた。3メートルぐらいの体格で背中に翼を持ち、巨大な尻尾があった。腕の一振りで、騎士が吹き飛ばされている。頭上にできた炎の玉が炸裂すると、巨大な火柱が立った。

 俺は魔人に見つからない様にアリエットの体を避難所まで運んだ。避難所は学校のギルドに設置されていた。ギルドの地下に強力な結界の張られた部屋が作られていた。そこに同級生たちが全員避難していた。

「ブレット、大丈夫か。」

 俺の姿を見たカストールが駆け寄ってきた。

「ああ、俺は無事だか、アリエットが目を覚まさない。」

 俺はアリエットの体を床に降ろす。アリエットの顔は生気に溢れている。死んでいるわけではない。なぜか、精神世界から意識が返ってこないようだ。

「どういうことですか。」

 ルナールがアリエットの側に駆け寄ると俺を睨みながら問いただす。

「俺にもよく分からに。チーニョ先生によると「本人が戻るのを拒否しているから」らしい。」

 ルナールはアリエットを抱きしめると泣き出した。

「なあ、ところで、戦況はどうなんだ。」

 俺が聞くと全員の顔が暗くなる。

「戦況は悪いみたいだ。いきなり館が全焼したかと思えば、魔人が上空に飛び出してきて、街を半壊にしたんだ。ペコラさんとカーネさん、そして伯爵の三人がすぐに対応して魔人を地面に叩き落としたんだが、その時カーネさんは重傷を負った。伯爵が騎士団を再編して、戦っているがかなり状況は悪いみたいだ。俺たちは戦力外ってことでここに避難させられている」

 リオンはそういうと拳を床に叩きつけた。



 かなりの激戦が続いているようだ。地上からは魔法による爆撃音、金属のぶつかる音などが聞こえてくる。俺がここに避難して1時間は経とうとしている。

「ねえ、誰か。ポーションを持ってないですか。」

 突然、ルナールが叫んだ。急いでルナールのところに行くと、アリエットの体から生気が失われてきていた。先ほどまでは大丈夫だったのにどういうことだ。

「これは魔力欠乏の症状だね。彼女、何か魔法を使っているみたいだ。」

 駆け寄ってきたイブーがアリエットの症状を診て、そう診断する。

「魔力欠乏ですか。誰かマジックポーションを持ってないですか。」

 持っている人はいなかった。何か彼女を救う手立てはないだろうか。


 ・・・


 ・・・・・・


 俺はあることを思い出した。そうだ。ムートンさんに貰ったポーションがあった。あのポーションなら、救えるかもしれない。俺は急いで黄金に輝くポーションを飲ませた。その瞬間、彼女の顔色が良くなる。いや、それどころか彼女の全身が輝きだした。




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