オリエンテーション
今からオリエンテーションがあるらしい。まあ、言ってしまえば、学校のシステム説明である。壇上にペコラさんとカーネさんが上がってきた。この二人が説明をするのだろうか?
「それでは、進級システムについて説明するわね。」
ペコラさんが説明をはじめる。
「みんな、新入生のしおりは読んだわね。あれに書いてあるように、期末試験に合格すると進級ね。期末試験を受けるには決められたスキルを取る必要があるわ。例えば、1年生前期の期末試験の場合、剣術、魔術といった戦闘系スキルのLv3以上が1つと、他にLv2以上が2つ、さらに探索系スキルのLv2以上が5つ、知識系スキルのLv2以上が3つ必要よ。」
(スキルって、冒険者カードに記載されているやつか?)
「まあ、普通に授業や補講を受けていたら、「スキルが足りない」ということはないと思うので安心してね。以上説明を終わりますね。」
(って終わりかよ。)
とつっこみそうになったら、横でカーネさんがツッコんだ。
{それでわかるわけないでしょ。まったく。それではスキルについて、説明します。」
カーネさんが説明を続ける。
「スキルとは冒険者ギルドが定めたもので、冒険者カードにも記載されます。スキルは授業を受けることで修得出来たり、試験を受けることで修得できます。さらに、一部の指導教官は、授業の内容に関係なく、生徒の能力を見極めてスキルを与える権限を持ってます。ペコラさんもその一人です。」
(昨日のはそういうこか。)
と、ペコラさんの方を見てみると、ペコラさんは得意げに手を振っている。
「授業の中には特定のスキルを持ってないと受けれない授業もあるので気を付けてください。説明は異常ですが、何か質問はありますか?」
(結局、カーネさんがほとんど説明したな)
ペコラさんは隣でニコニコしているだけだった。
「授業でスキルを取る、ということですが、自分には必要ないスキルの授業も受けないといけないのでしょうか。」
一人の学生が質問した。確かに、魔術の素質のない生徒が魔術の授業を受けてもしかたない。
「授業は自分で受けるのを選択して大丈夫よ。授業に強制はないわ。」
ペコラさんが答える。一応説明する気はあったようだ。
「どのスキルが必要かという判断基準とかはあるんでしょうか。」
別の生徒が質問する。
「冒険者ギルドが定めるスキルの説明書と各職業に必要なスキルが載った冊子があります。それを参考にしてください。」
カーネさんが答える。ギルド員らしい解答だ。
「なりたい職業がきまってない人は、1年では広く浅く修得することを勧めるわ。2年の職業選択の時に選択肢が広がるからね。逆になりたい職業が決まっている人はその職業に特化したスキルを取ってもいいわね。ちなみに私は、オールマイティーを目指して、すべてのスキルを取ったわ。」
とペコラさんも答える。
(すべてを取った?冗談だろ。戦士系から魔術系、そしてサポート系すべて取ったのか?)
まわりもざわざわしている。いきなりのビック発言だ。皆が落ち着くのにしばらくかかりそうだ。カーネさんはあきれ果てている。
(カーネさん、苦労しているな。)
しばらくすると、皆が落ち着いてきた。他にいくつか質問がでたが、大したものではなかった。ほとんどの生徒がどんな授業を取ろうかと、考え込んでいる。
「それでは、冒険者ギルドに登録していない生徒は、授業が始まるまでに登録してください。それと、入学前に登録していた生徒も学生冒険者に登録し直してください。」
こうして、オリエンテーションは終わった。俺は、昨日冒険者登録をしたので、ギルドに行く必要はない。
(そういえば、医務室に行かないと)
俺は、出口で1年前期の授業予定表とスキル職業関連表を受け取ると、医務室に向かった。




