スキルが増えました
{ブレット君、報告をするわよ。」
俺はペコラさんに呼ばれ、ギルド受付に行き、ギルドカードを手渡す。
「お疲れさまでした。成果はどうでしたか?」
カーネさんはカードを受け取ると、淡々と聞いてくる。どうやら慣れているようだ。
「巨大豚を1匹討伐完了ですね。ついでに素材の買取もお願いね。」
といい、ペコラさんはギルドの外に行くと、収納魔法から巨大豚の死骸を取り出す。全長10メートルの豚の死骸が現れる。確かにこの大きさなら室内では取り出せないな。
カーネさんを見ると、カーネさんが固まっている。
ん?向こうでは校長先生が泡を吹いている。
「なんですか。この巨大な巨大豚は。」
「大物よね。私もこの大きさは初めてね。」
とペコラさんは呑気に答えている。
「通常5~6メートルが標準ですよ。・・・・・・これをブレット君一人に戦わせたんですか?」
「ええ、危なくなったら助けるつもりだったけど、必要なかったわね。」
「まあいいです。この状態で、この大きさなら買取額は10万ゴールドってとこですかね。」
「安くない、カーネ。この大きさだと販売価格は100万ゴールドくらいになるでしょ。ギルドが手数料3割で買取額は70万ゴールドくらいじゃないの?」
「ペコラ、いい。彼は学生なの。学生は規約で1割しかもらえないの。あと、あなたの取り分は0だからね。」
「そうだった?。」
ペコラさんは全然気にしてなさそうだ。どうやらこの問答も過去に何度もされているようだ。カーネさんは呆れた顔で見ている。
「ブレット君、ごめんなさいね。本来ならペコラの言った通り、70万ゴールドで引き取るんだけど、君は学生なので10万ゴールドしか払えないの。後、依頼報酬で銀貨が50枚ね。」
と言って、10万5000ゴールドを俺に手渡す。俺からすると予定外の収入だ。不満があるはずがない。これでローンも返せる。
それよりも、俺は気になっていたことをカーネさんに聞いてみる。
「そうだ、北の森って怪物が出る場所ですよね。未成年は立ち入り禁止じゃないんですか?」
「大丈夫よ。一人で行ったら違反だけど、依頼関係で教師に同行する分には法律的にも問題ないわよ。ただ、今回は君が入学式前だから校長先生が慌てたのよ。怪我でもして、入学式にもでれないと、ちょっとね。」
(なるほど、それで校長先生は慌てていたのか。)
「ちょっと待っててね。後は補講の採点もしてくるから。」
と言って、カーネさんはペコラさんと受付の中にいって話込んでいる。何やら揉めているようだ。
(補講の採点って何をするんだ?)
俺が疑問に思っていると、二人が帰ってきた。カーネさんが俺にギルドカードを手渡す。カードを見てみると、スキルの欄の文字が増えている。
学生冒険者カード
ブレッド
職業 なし
ランク 学生
スキル
剣術Lv2 魔術Lv2 弓術Lv3 探索Lv2 隠密Lv2
「ブレット君、補講は合格ね。これで剣術はLv2にね。入試でだと50点ぐらいの点数ね。収納魔法も使えるし、魔術もLv2にしたからね。弓はすばらしかったから、Lv3ね。探索と気配を消す技術もまあまあだったから、ともにLv2にしたから。」
とペコラさんが説明する。
「いいんですか。勝手にこんなことして。」
「いいの、いいの。私はスキルを与える資格を持ってるから。だからこうして補講でいろいろなスキルをあげることができるのよ。もちろん、採り上げることもできるから、気を付けてね。」
こうして、俺の初めての補講は無事に終わった。




