第四十六話:序 破 急
誤字orz
前回の祖母叔母問題
祖母→孫
叔母→姪
だそうです。
孫なので祖母にしました。
教えてくれてありがとう!
「これより、会議を行う。」
厳正な声で、リィン王国国王、ダリルが告げる。
それを合図に書記が筆とペンを構え、会話を一言一句漏らさないよう準備する。
集った王たちとギルドマスターたちは、みな緊張した様子はない。
......つい三日前まで戦争をしていた2国を除いては。
「勇者たちが本当は負けたわけではなく自殺していたとは......。」
一番最初に口を開いたのはダリルだ。
「全くだ、今までの勇者たちはなんだったのだ。」
これはベイツ王国のタリス国王。最前線の国だけあってか、国王もゴツい。立派なアゴヒゲに左目は魔族にやられた傷で失明しているようだが、逆にそれが強さの証のようになっている。
「しかし、異世界から呼んだもの達ゆえ、帰りたい気持ちもあるでしょう。」
擁護したのはペイギア教国のエーデイス教皇。
司祭服をまとったおじいさん、といった出で立ちだが、目だけはまだ現役であるとはっきり告げている。
「バカらしい、それなら今までの苦汁はなんだというんだ?私たちが騙されていて、魔族はうまい汁をすすっていたことになるんだぞ?」
一喝したのはこの会議での紅一点、ヴァルク帝国のスーサリィ女帝だ。
燃えるような赤い長髪と相反するような緑の目が怒りでぎらついている。
「だが、譲歩すれば我々は戦争などというバカなことはしないですんだ。情報を交換すれば......」
「はぁ!?情報交換だ?先に襲うのはあっちだろ!」
「それは遥か昔に我々人間が襲ったからであって......!」
エーデイスとスーサリィが激しい口論を始める。
戦争をしていた2国だからか、あと少しでもなにか刺激があればこの場で争いそうな雰囲気になり始める。
「いい加減にしろ!」
二人を止めたのはエインリヴ帝国のデューダ帝王。デューダはタリスに負けず劣らずゴツく厳つい。そんなデューダの圧を受け、エーデイスとスーサリィはぐっと言葉をのみこんだ。
「ダリル、本日の議題を。」
「ああ。今日の議題はこれからの魔族の扱いについてだ。」
「そんなの皆殺しさ!あいつらは人間と姿形が違うし気味悪いったらありゃしない!」
スーサリィは話すまでもない、と言わんばかりに自身の意見を吐き出す。
「待ってください。それでは蛮族との因果関係がわかりません。ペイギアの教えも確かに魔族の滅亡ですが、魔族が衰弱したとたん蛮族が増えて大変なことは知っているでしょう?知能ある魔族を今皆殺しにしてなんの得があるのです。」
エーデイスは一先ず皆殺しはNGで、同じ姿なのに知能の差のある魔族と蛮族の違いを調べたいようだ。
「あの、いいでしょうか?」
そう言って手をあげたのはエルスティン国のユーリエク国王。恐らくつい最近戴冠したばかりなのだろう。強面揃いのなかでは幼く、若く見える。
「とりあえず、僕はまだいる魔王の子供を見つけ出して、幽閉して他の魔族を支配下に置いたらいいと思います......。」
「次期魔王、か......。たしか現在は複数の部下と人間領で潜伏しているらしいな。」
「期が熟せば正体を現して襲うつもりなのだろう。」
「イヅツミがいないのが残念だ。アズマヤ島への海路を荒らされてなければ、素晴らしい意見が聞けたものを......。」
悔しそうにデューダは顔を歪ませる。
「今は魔族の扱いについてだ。居ないものの話はよそう。」
脱線を直すためにダリルが声をかける。
そんな会議を天井で見守る一匹の魔物。透明なそいつは主に呼び戻されるまで忠実にその場で会議を主に送り続けた......。
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「ほーん、魔族の扱いねぇ。」
便利なアサシンスパイダーから送られてくるリアルタイム映像を見ながら、四人が顔を見合わせる。
それはもちろん私たちだ。
シキミ、アルニカちゃん、ユグルくん、そして先生。
ギュスくんにはまだ早い気がするから見せないことにした。
「どーする?思ったより急いだ方がいいかもしれない。」
「どういうことですか?お姉さま?」
「いや、この会議多分奴隷にするで結論付けられるからさ。」
「まあ、そうでしょうね。非合法の奴隷化を合法的に奴隷化するための仕方ない会議です、というアピールでしょう。」
さっすが先生わかってる~!
だからこそ急がなくちゃダメだけど......。
「急いては事を仕損じる、とも言いますからねぇシキミ?」
「ですよね先生。どうします?」
「では、急がば回れです。しっかりと奴隷化を合法化したのを見届けて、様子を見てから行動を起こしましょう。」
「了解しました。」
「......で、どうするんだ?」
ユグルくんが置いてきぼりになってしまったので説明する。
「......なるほどなぁ。」
ユグルくん、本当に理解してる?ねぇ、ちょっと?
遅くなりました!国王たちの名前がなかなか決まらず......




