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夕食屋  作者: プリン
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嵐の前触れ

騎兵隊、豪華な馬車、異国の音楽が鳴り響く。

王都に隣国の皇帝がやってきた。

「金髪のとても麗しいお方なのですって」

「それなのに武術にも長けているのでしょう。素敵ねえ。」

「一度お目にかかりたいのだけど、お茶を出す機会とか無いかしら」

女官さんたち3人組がおしゃべりに花を咲かせています。

王妃様の付き添いで隣国の外交に向かった時に、お逢いした事があるのだけど、確かにイケメンでした。ただねえ、英雄色を好む…とはよく言ったものよね。


「金曜日はカレーの日!」

「うまい。これなら毎日でもいいよ」とカレーを一気に平らげるロバート。

「毎日は飽きるとおもう」と上品な仕草でカレーを食べる弟。

ロバートはチーズケーキをちびちび食べだした。

今日はもう店じまいかなあと思っていたら、カランコロン!とドアが開いた。

「すみません、まだ開いてますかあ」若い女の子がやってきた。

グレーのショートジャケットに黒のロングスカート、上品なフリルのブラウス。

上品にまとめた髪型、頭よさそうな顔、王宮で働く官吏かな。


「大丈夫ですよ。今夜はカレーですけど宜しいですか?」

「大好物です!金曜日はカレーの日ですね」

「・・・」

「初めまして、私こういう者です」

と言って、彼女はペコペコお辞儀をしながら名刺大の髪を差し出した。

「リザ 外務省的なとこで働いています」と日本語で書かれていた。

「やっぱり、イザベル様はそれ読めるのですね」とリザさんがニコニコしている。

声に出して読んでいたようだ。

「イザベル様はご存知ないと思いますが、実は同じ学校だったのですよ。官吏科でした。あの謝恩パーティーの幹事役もしていました」

「官吏科だと授業も違いますね。あの時はあのような騒ぎになって、迷惑をかけたわね」

「想定していましたから。それにアクシデントへの対応が良かったと私たちは褒められましたので」

「想定していた?」

「はい、想定の範囲内でした。ところで本題に入りますね。イザベル様に一つ提案があるのですが」

「ええ、なんでしょうか」

「イザベル様、一時的に王都を離れる気はありませんか?」

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