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夕食屋  作者: プリン
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公開裁判だった

「毎日残業続きで辛い」「帰ってご飯作る気力もない」

となじみの女中さん2名組。

その気持ちわかる。前世、社畜時代は私もそうだったなあ。

「今夜はグラタンですよ」

ジャガイモ、薄切り玉ねぎ、ベーコンをクリームで和えて、上にチーズと卵をのせて焼いた一品。

どうぞ召し上がれ。


家を出て半年が過ぎた頃、弟が店にご飯を食べに来るようになった。

彼は今年で卒業。予定通りなら領地に戻り、跡を継ぐ準備に入る。


「あと半年だね。卒業したら領地に帰るんでしょ」

「その予定だけど、王都も気になるんだ」

「・・・半年前の謝恩パーティーの時ね」

謝恩パーティー中、突然起きた王太子による公開裁判。

1人の男爵令嬢を守るように王太子と側近が取り囲んで、私はいじめの首謀者として告発された。

「ショックだった。弟が逆ハーレムの一員で空気読めない事をしていたから」

「え?そこ?」

「恥ずかしくてユリアちゃんの顔見られなかった。むしろロバートが暴れた事で、逃げだす理由が出来て助かったかも」

「ロバートは全治1か月だったけどね」

「自業自得よ」


反論していたらロバートが無理に謝らせようと襲い掛かってきた。クリスが彼を撃退して逃げた。

公的にはパーティーで悪酔いした生徒による騒動として処理された。

卒業後、その場にいた貴族の殆どは領地に戻り、他国へ留学した者も多いとか。

王太子と私の婚約は破棄、「真実の愛」というキャッチコピー付きで男爵令嬢が新たな婚約者となり、二人の馴れ初めがシンデレラストーリーとして国民の間で人気となった。


「あの時は舞い上がっていたけど、目が覚めたよ」

「いい勉強になったわね」

「姉さんも一緒に帰ろうよ。何かあった時、王都は危険だと思わない?」

「危険ってどういう事かしら」

「姉さん、カンナさんに王妃の役割出来ると思う」

「話題性もあるし、子供を産めば何とかなるでしょ」

「10年かけた王妃教育を否定するの?」

「宰相も官吏も居る。彼らが有能なら国はなんとか回る」

「王族が出なきゃいけない場面で、カンナさんに相応しい振る舞いが出来ると思う?」

「やってもらわなきゃ困るわ」


いじめの事実があったのか私は知らない。だが、その場に相応しい振る舞いが出来ない事で彼女が浮いていた事、他の生徒からひんしゅくを買っていたのは事実。

ちょっと不安になってきた。

「私、危なくなったら真っ先に逃げるわ。教育のおかげで地理は頭に入っているもの」

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