文化祭前日
「おかえりー」
家にはいるとリビングから母さんの声が聞こえた。
ユウヤ「ただいま」
そう言いながら階段を上り自分の部屋にはいる。
窓に腰掛けポケットからクシャクシャのセブンスターを取り出し火をつける。
フー…
星を見上げながらゆっくりと煙を吐き出す。
一昨日からいろいろな事があった…
そんなことを思っていると
ポキポキ♪
[家ついたー?(^^)
今日はありがとね!!
裕也と話せて楽しかった!]
紗夜からラインがきた。
[[家ついたよ!
俺こそ楽しかったわ
ありがとな!
美哉大丈夫そぅ?]]
[んー 昨日からラインこないんだよね…
嫌われたかな?(笑)]
[[紗夜かわいいから大丈夫だって!!!
さっき帰り際に言いかけてたことって何?
俺でいいなら相談のるよ?]]
[ありがと(=゜ω゜)ノ
んーなんもないよ!気にしないで。
それよりもう明後日文化祭だね。
裕也達のクラスは何やるの?]
[[おでん屋さん(笑)
奏太がホストやりたかったって騒いでたけど!]]
[奏太がホストねー
場盛り上げるのうまいからありかもね(笑)]
[[そぅか? 何も考えないで騒いでるだけだよ!
俺は奏太のホストなんか行きたくないけどね]]
[それはずっと一緒にいるからそぅおもうんだよ!
みんな顔悪くないしありだと思うけどなー(≧∇≦)]
[[えー そういうもん?
ないない!絶対!]]
なんか少し嫉妬してた…
ラインがこなくなり気付いたら母さんの起きなさいの声で目が覚めた。
「早く学校行きなさい!」
もぅ朝なんだと困惑しながら準備して家をでる。
日差しが眩しい…
一昨日からの傷も少しよくなり自転車で学校行けそうだ。
教室に着くと相変わらず奏太が駆け寄ってくる!
カナタ「おっぱよー
昨日なんでこなかったんだよー
美哉もこなかったし3人じゃ麻雀できないんだぞ!」
ユウヤ「わりぃわりぃ…
でもいつもゲームがいいって騒いでるの奏太だろー(笑)
……美哉も行かなかったんだ。」
カナタ「たまには麻雀がいいんだよ!!!」
シン「美哉もって
裕也なんか知ってるのか?」
なかなか鋭い心…
カナタ「今日こそ麻雀やるぞー!
裕也一緒に帰るぞ!」
「その前に昨日なんで放課後準備をしなかったのか。
今日はやってもらうからな!」
カナタ「ゲッ… 太田っち」
後ろにたってた太田っちの一言で余計な追求されなくてすんだ。
ポキポキ♪
放課後、逃げようとする奏太と心が太田っちに捕まってるのを笑いながら見ていると紗夜からラインが来た。
[昨日寝ちゃって返してなかった。
ごめんね( ;´Д`)
今日は健太の家いくの?]
[[俺も寝てたから大丈夫!
んー文化祭の準備で奏太と心捕まってるし行かないと思うよ!]]
[そっか!
なら後で教室遊びに行くね!!]
カナタ「くそ なんで俺ばっかり…心なんてただ隣で立ってただけだぞ!
裕也早くやって健太ん家遊びに行こうー!」
シン「普段の行いが物語っている。」
ラインを読んだところで、怒られ終わった奏太と心が戻ってきた。
……
サヤ「やほ!」
奏太がブーブー文句を言いながら準備をしていると紗夜が教室に入ってきた。
カナタ「おー紗夜!」
ちょこんと俺の隣に紗夜が座る。
ふといい匂いが漂ってくる。
昨日一緒に帰ったのを思い出し 気付くとドキドキしてた。
カナタ「そういえば美哉なんか言ってた?」
サヤ「んーん
ただ機嫌悪かっただけだって言ってたよ!」
直感で嘘だとわかる。
カナタ「そっか!
ならよかった!
また裕也が怒らせたんじゃないかと思ってた(笑)」
ユウヤ「な訳ないだろー(笑)」
嘘をついてるみたいで苦しい…
サヤ「え?何?
裕也って美哉のこと怒らせたことあるの?」
カナタ「こいつ中学校の時に転校してきたんだけどさー
その時に茶髪だった裕也を美哉が気にくわねーって呼び出して…」
ユウヤ「もぅその話はいいから!」
サヤ「っえ?何?何?
聞きたい!!!」
…………あいつ まじなんなのー?
でもさあいつの泣き顔ちょーウケない?」
そう話していると廊下いっぱいに響く声で笑いながら近づいてくる聞き覚えのある声が聞こえた。
優里香だ…
そぅ思い紗夜の方を見るとさっきまでの笑顔がなくなって震えてる。
カナタ「あれ?あのうるさい笑い方 優里香じゃね?(笑)」
状況を知らずに呑気に喋る奏太に無性にイライラする…
サヤ「っあ…私、帰るね!」
そう言いながら教室を飛び出す紗夜。
カナタ「あれ?帰っちゃった(笑)
…よし終わった!俺らも帰ろうぜ!」
勢いよく教室を飛び出す奏太と 優里香達のグループがぶつかりそうになる。
ユリカ「っきゃ! ビックリしたー
ちょっと 急に飛び出して………
って奏太じゃん!!!」
カナタ「お!やっぱ優里香だったか!
相変わらずお前の笑い声下品だな!
ギャハハハって!
喋らなきゃかわいいのに。 」
真似をする奏太を見て優里香と一緒にいる2人も笑ってる。
ユリカ「もぅ相変わらずうっさいなー(笑)
っあ!裕也と心もいるんだ!!
っあそぅそぅ!紗夜って知ってる??」
カナタ「あぁー 美哉の…」
ユウヤ「し…知ってるけどなんかしたか?」
彼女だろと言いかける奏太の声にかぶせる。
ユリカ「やぱ知ってんだ!
あいつ、美哉の彼女面してるのよね!
私が美哉と付き合ってるっていうのに!」
カナタ「優里香っえ? だって 紗夜は…」
シン「そうなのか。
まぁ俺らよくわかんないし。
早く健太の家行こう。時間なくなる。」
カナタ「あぁそうだな!
てか心まで俺にかぶせやがって!
まぁいいか。
てことで優里香またな!」
場が混乱するとふんだ心のファインプレーにより優里香達と別れ、学校を後にした。
シン「…んで、裕也どーいうことだ?
その傷も関係してるんだろ?」
なかなか心は鋭い…
紗夜とラインしてるのだけは伏せて
全ての経緯を話す。
シン「でも美哉に殴りかかる必要なかったよな。
そりゃぁ美哉も昨日健太の家来ないわ。」
ユウヤ「わかってる…
ついカッとなって…」
シン「もしかしてお前紗夜のこと好きだったりするのか?」
ユウヤ「なわけないだろ!
ただ…紗夜がかわいそうだなって
せっかく仲良くなったのに」
カナタ「てかなんで俺らに相談しねぇんだよ!
美哉も美哉なら裕也も裕也だぞ!
俺ら友達じゃねーのかよ!」
ユウヤ「それは ごめん…」
………健太の家に今日も美哉はこなかった。
家に帰ると心配で紗夜にラインをする。
[[やほ!
紗夜 今日大丈夫だったか?]]
[やほやほ!
ん?なにが?(^^)]
[[いや 優里香のこと…]]
[…うん。
裕也、今から少し会える?]
少し時間があいてラインが返ってきた。
[[あぁいいよ!
どこいけばいい?]]
[なら…
私の家の近くでもいいかな?]
[[いいよ!]]
[なら家の近くの公園で待ってるね!]
[[わかった!今から向かう!]]
そう返すと家を飛び出し向かった。