始業式
翌朝、鳴り響くベルの音で目が覚めた。
「はぁ〜 あんまねれなかったなー」
半開きの目にカーテンの隙間から差し込む光が眩しい…
欠伸まじりに携帯のアラームをとめようと画面を見ると奏太からラインがきてる。
[今日から2学期なのに 相変わらず寝坊か?(^^) 早く来いよ‼︎]
朝からこの爽やかなラインにイライラしながら制服に着替え 家を出る。
っえ?
心と奏太が家の前にいる。
ユウヤ「なんでいるの?」
カナタ「暇だったから待ってた!早く行くぞ」
シン「…Let go‼︎」
心は普段クールな分 キメ顔で突拍子もなく言う普通のことですら面白くきこえるから不思議だ。
もともと仲良くなったキッカケは、中学のときからで
中学入学と同時に引っ越してきた俺に友達なんかいるわけもなく
元々茶髪だった俺を気にいらなかったらしく美哉に近くの公園に呼び出されて、生まれて初めて殴り合いの喧嘩。
負けたけど意気投合。 男ってそんなもんなんだと思う。
そして、 美哉と幼馴染だった心 そして美哉と部活が一緒だった健太と奏太と4人でいる機会が増えた。
まぁ高校になってからは健太が違う学校 美哉は退学。フリーターとなったわけだけど…
カナタ 「っあ今日 朝一始業式あるじゃん…
もぅまにあわないけどね(笑)」
ユウヤ 「爽やかに言うなよ! また怒られるよ太田っちに」
太田っちは今年から担任になった先生。
怒ると泣く(笑)
ユウヤ「そーいえばさ 太田っち 奥さんに逃げられたらしいよ 浮気して」
シン 「プンスカだな」
ユウヤ カナタ 「プンスカって(笑)」
そんなバカみたいな会話で昨日のことなんか忘れてた。
学校ついて体育館にこっそり入ると気付いた数人がこっちを見る。
こっち見るな…
「おまえら 放課後職員室こい!」
ほら 太田っちにバレた…
……
始業式がおわり一気に廊下に声が響く。
カナタ「それにしても、美哉の彼女可愛かったなー!
でもさ俺どっかで見た事ある気がするんだよね」
ユウヤ 「気のせいじゃない?
あるとすればこの学校の生徒とか?」
シン 「教室帰ったらいたりしてね。」
ユウヤ「なわねーだろ!」
カナタ 「転入生としてくるとか!!」
それならまだ会ったこともねーだろ! なんて笑いながら席につく。
会えればいいなーなんてちょっと期待してた。
でも転入生なんて来るわけなく放課後職員室行ってがっつり怒られて 学校でたら7時…
今日は星でてんな なんて言いながら
健太の家向かう。
っあ!自転車が2つ止まってる‼︎ テンションが上がった。
部屋に入るといつもの定位置に美哉と健太。
ユウヤ「あれ? 紗夜ちゃんは?」
ミヤ 「部活」
ユウヤ 「何部なの?」
ミヤ 「 吹奏楽部。
一個下で裕也達の後輩。」
カナタ 「まじで?同じ学校?
だから見た事あったんだ!
俺、吹奏楽は関係ないから知らないけど」
ユウヤ 「でも自転車 2つ止まってたよ?」
ケンタ 「あぁ 2学期入る前に新しい自転車にした!」
ユウヤ 「健太のだったのかよ!
どんなタイミングで乗り換えてんだ(笑)」
いつも通りバカみたいな会話して気がつくと9時をまわってた。
「そろそろ帰るか! 」
誰からともなくそう言うとみんな立ち上がり家をでた。
「じゃーな!」
みんな片手をふりながらそれぞれの帰る方向に向かう。
そろそろ家につくぐらいのとき
ポキポキ♪
美哉からラインが来た。
[ご飯食べた後とか暇だったら 少し会わねぇ?
ちょっと紗夜のことで相談ある]
[[いいよ!
場所どこにする?]]
[んー俺らが初めて 喧嘩した場所とか?]
中学の時に 呼び出しくらった公園。
あまりいい思い出ないんだよなーと思いながらも
[[いいよ ご飯食べたら連絡する]]
そぅ返信したころちょうど家についた。