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金勇王  作者: 管澤捻
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第二章 魔女科学研究所02

 部屋にある唯一のベッド。そこに腰を下ろしたニキータが懐から一枚の紙を取り出す。


「ではデッドさんから頼まれていた調査の結果報告をお話ししますねえ」


 壁に寄り掛かりながらニキータを見据えているデッド。その彼から少し離れて椅子に腰掛けているロージー。ニキータがコホンと咳払いして取り出した紙に視線を落とした。


「まず簡単な経緯からですう。もし誤りがあれば訂正お願いしますねえ。デッドさんは昨日、スコールズ・ファミリー様からご連絡があり彼らの事務所を訪問しましたあ。そこでデッドさんは彼らが魔女の使役する怪物――魔獣を所有していることを見つけますう」


 ニキータがちらりとデッドを見やる。認識齟齬がないか確認しているのだろう。沈黙を続けるデッドに問題なしと判断したのか、ニキータが話を再開させる。


「魔獣は300年前に魔女とともに滅びているはず。そこでデッドさんはスコールズ・ファミリー様から魔獣の仕入れ先を聞き出したわけですねえ。ただその結果、スコールズ・ファミリー様と仲違いすることとなり、大切なお得意様を失ってしまったわけですが」


「まあそう愚痴るなよ」


 デッドが苦笑しながら肩をすくめる。


「あの連中は初めから魔獣を利用して俺たちを脅迫するつもりだったのさ。そんないつ寝首を掻かれるかも分からねえ連中とは危なっかしくて取引なんてできねえだろ」


「それはそうですねえ。どちらにせよ、うちは担当者個人のやり方を基本的に尊重しますから文句はありませんよお。最終的な売り上げで結果を残してくれればですけどお」


「へいへい……頑張りますよ」


「スコールズ・ファミリー様の会話から魔獣は|第二世代魔女科学研究所《SecondSorceressScience》により製造されたものだと判明しましたあ。さらにデッドさんによる拷問――じゃなくて尋問により、彼らと3Sとの連絡手段を聞き出すこともできましたあ」


「ようやく前置きも終わりか。それで会社は3Sと接触できたのか?」


 デッドが急かすようにニキータにそう尋ねた。心なしかデッドの視線が普段より鋭さを帯びている。デッドの問いにニキータが「うーん」と眉をひそめた。


「駄目でしたねえ。こちらの動きがバレていたのか分かりませんが、彼らから聞き出した連絡手段はすでに使用不可となっていまして、3Sに接触することは無理でしたあ」


「……そうか。まあたいして期待もしてなかったけどな」


 デッドが嘆息混じりに答える。ロージーは3Sが何なのか理解していない。ただ魔獣を製造していることから危険な組織なのだろうとは認識していた。蚊帳の外にいたロージーは躊躇いながらも「ちょっといい?」と手を上げる。


「どうしてヘヴンズライフは3Sという組織を探そうとするのかしら? だって貸金業には関係のない話でしょ。もしその組織が本当に危険なら警察に話すべきじゃない?」


「ええ、警察は駄目ですよお」


「警察は駄目って……どうして?」


「だって警察に話して、もしも3Sが逮捕されちゃったら、3Sに融資を提案することができなくなっちゃうじゃないですかあ」


「融資って――え!? 会社が3Sを探しているのは融資を提案するためなの!?」


 ロージーはぎょっと目を見開いた。だがロージーのこの反応こそが意外だったのか、ニキータが「え? もちろんそうですよお」とちょこんと首を傾げる。


「だって滅んだはずの魔獣を製造してしまう組織ですよお。将来性抜群じゃないですかあ。多額の融資を受けてもらえれば、利子でがっぽり儲けることができますう」


「ちょ、ちょっと待って! 私は3Sについて詳しくないけど危険な組織なんでしょ!? そんな組織に融資なんかしたら犯罪を助長させることになるんじゃないかしら!」


「それはそうですねえ。でもそれって、あたしたちが気にするようなことですう?」


 ロージーは唖然とした。デッドとは異なりニキータは常識人。そう考えていたが、犯罪者への融資を平然と口にすることから、彼女もまともな人間ではないらしい。


「もっとも、デッドさんは個人的な理由から3Sと接触したいんでしょうけどねえ」


 ニキータのさらりとしたその発言にロージーは怪訝にデッドを見やる。ニキータの言葉にやや表情を渋くするデッド。煙草の煙をふうっと吐き出して彼が頭を振る。


「余計なことは言うな。とりあえず話は分かった。お前も用がないなら帰れ」


「ああん、まだ話は終わってないですよお」


 ニキータがそう言いながら懐からまた一枚の紙を取り出した。取り出した紙を差し出してくるニキータに、デッドが眉をひそめながらもその紙を受け取る。


「それはある債務者の資料なんですけどお、デッドさんに担当をやってほしいんですう」


「どうして俺がそんなこと……こいつの担当者はどうしたんだよ」


「普通に健在ですよお。でもでも、この人の担当はデッドさんが適任だと思うんですう」


「どういう意味だよ?」


「この人――魔女科学研究所に勤めていた元研究員らしいんですよお」


 ニキータのあっけらかんとした説明にデッドの表情が途端引き締められる。手渡された債務者の資料に視線を落とすデッド。真剣な面持ちのその彼にニキータがニコリと笑う。


「うちは貸金業であり探偵ではありませんからねえ。3Sに対する本格的な調査をするつもりはありません。でもでも、デッドさんが個人的に探るぶんには止めないですよお」


「なるほど。それで俺が運よく連中と接触できるようなら、その繋がりを利用してやろうって魂胆か。なんとも性格が悪いな。こんなこと考えるのは――」


「もちろんわが社のトップ――金勇王ですう」


 ニキータがひどく楽しそうに「ぐへへ」と肩を揺らして笑う。


「今日の午後一時にこの人と会う約束をしていますう。デッドさんはそこで担当者変更の挨拶をしてください。ついでに3Sについて雑談交じりに聞くことも自由ですよお」



======================



 午前中に三件の取り立てを終えて――比較的穏便に済んだ――、ロージーとデッドはニキータの話していた債務者の家へと向かっていた。相変わらずの咥え煙草で車を運転しているデッド。その彼をロージーは横目で見やる。どことなくデッドの表情が固い気がする。妙な空気の重たさを感じながらロージーは「あの」と口を開いた。


「ニキータさんが話していた債務者のところに向かっているのよね? でも私その人のこと何も聞いてないんだけど……」


「……午前中に取り立てた連中のこともお前は何も知らなかっただろうが」


「それは……そうなんだけど」


「……名前はノーマン・エッジ。職業は物書きで何冊か書籍を出している」


 デッドが「もっとも」と固くしていた表情に皮肉げな笑みを浮かべる。


「売り上げは芳しくないみたいだがな。今は出版社から紹介された添削作業なんかで生計を立てているようだ。妻帯者だが妻は8年前に亡くしている。今は一人娘と二人で暮らしているらしいが、借金返済もありギリギリの生活だって話だ」


「その人が何とかという元研究員?」


「魔女科学研究所。3Sの前身となる研究施設だ」


 3S。スコールズ・ファミリーが所有していた魔獣の製造元。自然と唾を呑み込むロージー。彼女の緊張感が伝わったのか。デッドが「そうビビるな」と肩をすくめる。


「魔女科学研究所は国が運営する国家機関だ。お前の嫌いな犯罪者ってわけじゃない」


「国家機関?」


「一般人には知られちゃいないがね。施設の目的は魔女の力を研究して社会に還元すること。そこで働いている人間も国が認めた選りすぐりのエリートだって話だ」


「それが本当だとしたら、どうして国家機関が魔獣を売るような組織に変わったの?」


「簡単に言えば、その施設で働いている人間が国の想像より遥かに優秀だったためだ」


 怪訝に首を傾げるロージー。デッドが煙草の煙を一度吐き出して話を続ける。


「施設の目的は魔女の力――魔術の原理を探ることだった。だが優れた研究員を有していた施設はその目的を越えて、魔女そのものを生み出しかねない技術を獲得した。国の制御を外れて力を増大させていく施設に、国は危険性を感じて解体を決意したわけだ」


「それが魔女科学研究所……それでは3Sとは?」


「国とは無関係に裏社会で生まれた組織だ。その組織には魔女科学研究所の研究員も多く流れていると聞く。連中の目的は魔女の復活。魔獣なんかは研究の副産物に過ぎない」


 デッドの瞳が静かに細められていく。


「魔女科学研究所の元研究員なら3Sに流れた研究者とも繋がりがあるかも知れない。会社もそれを期待して、元研究員の担当を俺に変えたんだろうぜ」


「ヘヴンズライフは3Sと接触して融資を持ち掛けようとしているのよね。その組織の前身が国のものであろうと、今の組織が危険ならやはり融資をすべきではないわ」


「ニキータも話したことだが、顧客の立場や目的について俺たちが考える必要はない。ヘヴンズライフは貸金業だ。顧客が金を必要としているなら貸してやればいい」


 取り付く島もない。当然納得できないが3Sと接触できるかも不明なこの段階で言い争うのも無意味だろう。ロージーは嘆息して「ところで」と別の疑問を口にする。


「ヘヴンズライフの考えとは別に、デッドさんには3Sと接触したい個人的な理由があるとニキータさんが話していたけど、それは一体何なの?」


「……ちょっと人探しをな。まあお前には関係ないことだ」


 ここで車が停止する。車の真横には一棟の建物。古くもなければ新しくもない平凡な一軒家だ。運転席からその一軒家を眺めながらデッドが言う。


「着いたぞ。ここが元研究員――ノーマン・エッジが娘と暮らしている家だ」



======================



 ノーマン・エッジ宅のリビングにてロージーはその家主と対面した。年齢は三十代後半あたり。ボサボサの髪にブリッジの曲がった眼鏡。顎の周りに生えた無精髭。ヨレヨレのワイシャツにズボンを着用しており裾のところどころが破れていたりもした。


「申し訳ありません。急なお話しだったのでこんなものしか用意できず」


 無精髭の男――ノーマン・エッジがそう愛想笑いを浮かべる。ロージーとデッドが腰掛けたソファ。その前にあるテーブルにクッキーの乗せられた紙皿が置かれていた。一見して安物だと分かるクッキーに、ロージーは碧い瞳を瞬かせつつ視線をふと上げる。


 国に選ばれた優秀な研究員。その事前情報からノーマンなる人物をエリート然とした精悍な男性だろうとロージーは想像していた。だが目の前で愛想笑いする男性はお世辞にもその印象に当てはまらない。失礼ながら平凡な一般人にしか見えなかった。


「えっと……それで今日はどのようなご用件で? 返済期限は守っているはずですが……僕に何か不手際がありましたでしょうか?」


 ズレた眼鏡を指先で直しつつノーマンがそう尋ねてくる。先程から妙にソワソワしていたが、どうやら借金の取り立てに来たものと勘違いしていたらしい。


「いや、あんたの返済に問題はない。実はあんたの担当が前任者から俺に急きょ代わってね、今日はその挨拶をしに来ただけだ」


「担当者が……ああ、なるほど」


 あからさまにホッと胸をなでおろすノーマン。デッドが懐から名刺を取り出してテーブルに置く。それを見てロージーもまた慌てて自身の名刺をテーブルに置いた。「失礼します」と二枚の名刺を引き寄せるノーマンにデッドが咥え煙草のまま言う。


「担当が変わろうと手続きが変わるわけじゃない。あんたはこれまで通り、決められた額をうちに返済してくれればそれでいい」


「承知しました。えっと……お話しと言うのは以上になるのでしょうか?」


「ヘヴンズライフとしてはそうだ。それと個人的にあんたに訊きたいことがあってな」


「僕にですか……はあ、何でしょうか?」


「あんたが魔女科学研究所の元研究員だった当時の話を訊かせてもらいたい」


 ノーマンの表情が露骨に強張る。口元に笑みを浮かべたままノーマンを見据えるデッド。しばしの沈黙。ノーマンが視線をキョロキョロと左右に揺らしてからポツリと言う。


「どうしてそのことを?」


「うちは信用調査するための専用部署を設けていてね。その調査で判明した。全員の客に対してするわけじゃないが、調査如何で貸せる金額の上限や利子を決めているわけだ」


「……なるほど。しかし魔女科学研究所は公には明るみにされていない機関です。よく情報を仕入れることができましたね」


「うちは政治家とも強いつながりがあってな」


「……具体的に何を聞きたいのでしょうか?」


 ノーマンが眉間にしわを寄せて、またズレた眼鏡を指先で直す。


「魔女科学研究所の話と言うことですが、守秘義務があるので研究内容を詳しくお話しすることはできません。何より僕は元研究員とは言え下っ端です。任される仕事は雑用ばかりで重要な研究には一切携わっていないのです」


「3Sという組織を知っているか?」


 眼鏡越しに見えているノーマンの目。それが僅かに見開かれる。


「3S……ですか。ええ、噂程度には聞いたことがあります。|第二世代魔女科学研究所《SecondSorceressScience》。国により停止させられた魔女の研究を秘密裏に継続している組織ですね」


「その3Sには当時魔女科学研究所に従事していた研究者が一部流れ込んでいると聞く。あんたの知り合いにそれをした人間、或いはその疑いがある人間はいないか?」


「……なぜ3Sについて調査されているのですか?」


「別件で連中と関わることがあってね。うちのトップが連中とぜひ取引がしたいらしい」


「そんな……3Sの研究がどれだけ危険なものかご存じないのですか?」


「お説教は止めてくれ。あんたはこちらの質問にだけ答えてくれればそれでいい」


 ノーマンが沈黙する。黙秘ではないだろう。考え込んでいるだけのようだ。デッドもそれに気付いているのか、ノーマンに対して下手な催促をしない。一分ほどが経過したところで、ノーマンが眼鏡の位置を指先で直しつつ嘆息した。


「残念ながら心当たりがありませんね。先程も申し上げましたが、所詮僕は雑用係に過ぎませんからね。他の研究員とさほど仲が良かったわけではないんですよ」


「……なるほど。因みに3Sとは関係なく今も連絡を取り合っている人間はいるか?」


「それもいません。僕は10年前に研究者としての経歴を全て捨てることを決意しました。そのため他の研究員との接触を意図的に避けるようにしていたのです」


「研究者としての経歴を? 何だってそんな馬鹿げた真似をしようとした」


「それは――娘と生きていくためです」


 ノーマンの強張っていた表情が糸を解すように和らいでいく。


「10年前の当時。研究ばかりに明け暮れていた僕は心がとても荒んでいました。そんな僕の心を癒してくれたのが生まれて間もない娘の存在だったのです。だから僕は決意したのです。これからは研究者としてではなく、娘の父親として生きて行こうと」


「だとしても、別に研究者を辞める必要なんてないだろ?」


「魔女の研究は麻薬と同じです。一度触れてしまうと容易に抜け出せなくなる」


 ノーマンの緩んだ表情がまた僅かに強張る。


「彼らの力は現代科学の概念を超越しています。絶えず好奇心を刺激され、知れば知るほど底なし沼のように彼らの魅力に引きずり込まれる。そのような沼を脱却するには一切の関わりを断つより他ないのです」


「どうだろうな。非公式とはいえ国の研究機関に抜擢される技術者だ。その経歴があれば民間企業からも好待遇を受けられるだろう。そんなカードを持ちながら、それを利用しないってのは信じがたいな。そもそも――」


「もういいじゃない。ノーマンさんは嘘を吐いてないと私は思うわ」


 疑り深いデッドの言葉をそう遮り、ロージーは自身の胸にパンと手を当てる。


「家族のために仕事を辞めるということがそれほどおかしなこと? 私にはそうは思えないわ。ノーマンさんは家族とのつながりを何よりも大切にしたかった。ただそれだけよ」


「……研究者として働けば生涯金に困ることはないだろう。だがこいつはそれをドブに捨てたと話しているんだぞ。そんな馬鹿げた話を信用することができるか?」


「できるわ。家族のためだもの。それを疑うほうがどうかしているのよ。ノーマンさんはお金なんかより家族のほうが大切なの。それにデッドさんの話は矛盾しているわ」


 ノーマンに無礼な疑いをかけるデッドに、ロージーは両腕を広げて周囲を指し示す。


「もしノーマンさんが研究者として多額のお金を受け取っているなら、こんな貧相で惨めな生活をしているわけがないじゃない。部屋の広さなんて犬小屋も同然だわ。こんな侘しい生活をしているということが、ノーマンさんが研究者を引退した何よりの証よ」


「……僕は別に……今の生活が貧相で惨めだなんて思ってなかったんだけど」


 ノーマンがボソボソと呟く。だが都合よくその声はロージーの耳には届かない。なぜか呆れたように半眼になるデッドをきっぱり無視してロージーはノーマンに振り返った。


「ノーマンさんの決断を私は立派だと思いますよ。お嬢様もきっと誇らしいはずです」


「うん……まあ、ありがとう。だけどおかげで貧相で惨めな暮らしなんですけどね」


 頭をポリポリと掻くノーマンにロージーは「はい!」と力一杯頷いた。ノーマンの表情がなぜか一瞬引きつる。それはそれとしてロージーはふとした疑問を呟いた。


「そういえばそのお嬢様は外出中ですか? まだ一度もお見掛けしていませんが」


「え……あ、いいえ、今日は家にいますよ。そういえば見掛けませんね。いつもならそこら辺で一人騒いでいるのですが……なんだかイヤな予感がするな」


 ノーマンが眉間にしわを寄せて意味深なことを呟いた、その時――


「にゃああああああああああ!」


「きゃわああああああああああ!」


 突然背後から大声が上がり、ロージーは反射的にソファから飛び退いた。


 驚きのあまり心臓が痛い。ロージーはどうにか呼吸を整えて背後に振り返った。先程までロージーが腰掛けていたソファ。その背もたれの後ろに見知らぬ少女が立っている。


 痩せ気味の小柄な少女だ。年齢は十歳かそれ未満。黒い髪をボブカットにしており白のワンピースを着用している。ロージーの驚いた顔が面白いのかケラケラと笑っている少女。見知らぬこの少女の登場にデッドも体を仰け反らせて呆けた顔をしていた。


「ああ何てことを……こらノーラ。お客様に対して失礼だろ」


「ノーラ……? も、もしかしてこの子がさっき話していた?」


 ロージーの疑問にノーマンがズレた眼鏡を直しながら申し訳なさそうに頷く。


「娘のノーラです。ほらノーラ、お客様に挨拶と先程の謝罪をして」


「はーい。ノーラ・エッジ。十歳です。いごおみしりおきくださいませえ!」


 謝罪云々はさらりと無視して少女――ノーラ・エッジが元気よく奇抜な挨拶をした。


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