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8章 罪を背負い、行いで償え
時は流れた。
僕には妻ができ、二人の子どもも授かった。
幼い日の君が話していた夢を、ふと思い出す。
「二人の子どもを持って、幸せに生きる」
君はその夢を、僕に託したのかもしれない。
でも、君はきっと望んでいなかっただろう――僕が幸せになることを。
それでも、僕は君に償わなければならない。
大罪を背負った人生を、ただ生きるだけではなく、行いで示すことで、君に届くかもしれない。
だから、僕は決めた。
君の物語の続きを描こう。
君が見せてくれた世界を、君がまだ見られなかった未来を、僕の手で紡いでいく。
僕の人生は、君の存在なしには語れない。
過去の失敗も、後悔も、すべてはこの償いのためにあったのだ。
――ありがとう、君。
――ごめんなさい、君。
そして、僕は歩き出す。
大罪を背負いながらも、行いで償う人生を、
君への想いと共に。




