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7章 大罪を背負った人生
数年の入院を経て、僕はようやく退院した。
体は元通りでも、心にはあの日から背負い続けている“大罪”の重みがあった。
君に伝えられなかった「ごめんなさい」と「ありがとう」。
それは、僕にとって消えることのない傷であり、
同時に、人生の大きな教訓でもあった。
大罪は、僕に大きな失敗を与えた。
そして、大きな覚悟もくれた。
これからの人生、誰かと関わるたび、言葉を軽々しく口にせず、
自分の行動に責任を持ち、
後悔のないように生きる――それが、僕が君にできる唯一の償いなのだ。
振り返ると、あの日の君の笑顔と、最後に残してくれた言葉が胸に浮かぶ。
「君は、君のままでいいんだよ」
もう届かない言葉かもしれない。
それでも僕は、この大罪を背負ったまま、君への感謝と後悔を胸に、生きていく。
――それが、僕の人生の、これからの生き方だ。




