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純粋少女と不良少年  作者:
出会い と 繋がり
8/51

08 メール=難しい







「…どうしよう」


私はとりあえず、家の中に入る。


「ただいま」


自分の部屋に移動しながら、今のやり取りを整理している。


「…いつ、メール送ればいいのかな」


(ちな)みに、私は今、一人暮らしである。

母親は、私が幼い頃に、事故で亡くなってしまった。

父親は、私が中学生の頃から単身赴任(ふにん)中で、外国にいる。

多分、今はアメリカにいるはずだ。

更に、一人っ子なので、兄弟や姉妹はいない。

家に帰れば、いつも一人だ。

中学校までは祖父母の家にいたけど、高校生からは自宅で一人暮らししようと決めていたから……。


まぁ、そんなことは置いといて……。

夕食の用意をしながら、メールのことを考える。


「ん~、今じゃなくて、夜かな。よし、夜にメールしよう」


そして、今日の夕食はシチューにしよう。

まだ、この前使ったルーが残っていたはず……。







神林(かんばやし)


そこは、高層マンションの一番上だった。

ガラス窓から見る外は、一面ビルと少ししか見えない空がある。

その頃、永野(ながの)(ひじり)は悩まされていた。


―那子からはいつ、メールが来るんだ……。


そこへ、従兄(いとこ)の神林耀(よう)がやってきた。

聖が通っている学校の、科学の教師をしている。

そして、斎条(さいじょう)加奈(かな)とは遠い親戚(しんせき)

しかし、聖とは親戚でも何でもない。

説明はややこしいので、ここではしないが、(いづ)れしよう。


「お前、何(もだ)えてんの?発情期?」

「うっせぇな。テメェは黙ってろ、このロリコン万年発情期が」

「うっわぁ、下宿させてあげてる家主に、その言い方は無いんじゃないか?」


2人の顔には怒りマークが浮かんでいるように見える。

黒いオーラが2人を(まと)っている感じもする。


「あ、あれだな。那子ちゃんだろ」


バシィッ!!


耀の顔に(かばん)が投げつけられた。


「痛ってーなぁ!オイ!」

「あぁ、悪ぃ。手が滑った。」


聖は明らかに、見え透いた嘘をついた。


「手ぇ、滑るわけねぇだろ!お前、今、何も持ってなかったぞ!」

「いいから、飯作れよ」

「はぁ?今日の飯当番はお前だろ」

「作る気ぃ、失せた」


それからというもの、茶番劇のような喧嘩が続いた。







―嵐宅


時刻は9時を回っている。


「うぅ、どうしよう……」


那子は携帯を手にし、苦悩していた。

聖にメールするかしないかを、まだ悩んでいたのだ。


「よしっ」


那子は意を決して、「新規メール作成」の欄で、決定ボタンを押した。











結構編集して、短くしたりしてます。

そんなことは、お構いなく読んでいただきたいと思っています。

よろしく、お願いします。

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