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純粋少女と不良少年  作者:
日常 と 思い出
18/51

18 夏だ!海だ!!青春だ!!!




ギラギラと太陽が照りつける中、俺たちは今、海にいる。


「夏だ! 海だ!! ビキニだ!!!」

「うるせぇっ!」


俺は従兄―耀を蹴り飛ばした。


海に来ているのは、耀がここに来る用事があったからだ。

ついでに夏休みなので遊びたい。というのが、俺たちの本音でもある。

そして、那子と斎条が行きたいと言うので、俺が耀に頼んだのだ。


それにしても、暑い。

暑すぎる。


「って、ゆっかさぁ、聖」

「…んだよ、変態」

「両手に花だよね。 女の子2人、連れてきちゃってさ~」

「あ゛ぁ゛?」

「どーせ、夜這いしてニャンニャンする…」


ドカッ バキッ


耀の頭にはコブが2つできていた。

勿論、俺が殴ったからだ。

手が痛い。


「聖君! 早く行こっ」

「那子、走ったら危ないって」


声をかけたのは、那子だ。

そんな那子を、斎条は嗜める。

仲の良い姉妹に、見えなくもない。

そして、その2人の姿は…。


水着だ。


海に来たのだから、当たり前だが…。

俺は那子の水着を見て、凍結(フリーズ)した。


「…ぇ」

「おぉ~、ボリュームが…」


ドスッ


近くの海の家に更衣室があるので、そこで着替えてきた2人の水着は、あれだ。

斎条は水着の種類で言うと、"タンキニ〟というものを着ていた。

横からの露出がワザトらしい様な気がしなくもない。

那子は、意外と露出が…。


「欲情しそう?」

「うっせぇ…」


斎条が横で何かいってきたから、俺は一言だけ言い放った。

まぁ、それは無視しよう。


那子の姿は、何と言うか、エロイ。

ビキニなのだが、可愛らしいピンクの水玉柄の水着なのだが、エロイ。


「……」

「聖君、どうしたの?」

「ぃゃ…」

「あ、聖はねぇ~…。」


耀は俺をチラッと、盗み見て言った。


「那子ちゃんのビキニ姿に、欲情してるんだよ♪」


ドゴッ


俺は耀に鉄拳をくれてやった。

当然だ。


「折角、海に来たんだから、喧嘩したらダメだよ!」


俺はそう、那子に言われたので、とりあえず耀から離れた。

それからまた、海に行こう。と、誘われた。


「…ぁ~。 斎条と行って来いよ。 俺、ここにいるから。」

「え?」


那子はまたあの、きょとん…。とした顔で俺を見た。


「さぁ、那子、行くわよ」

「聖君もいないと、楽しくないよぉ」


那子は斎条にズルズルと引きずられていった。


「俺は那子を見て、ついアソ…」


ドゴォッ!!


俺に代わってナレーションをしようとした耀に、またもや脳天に鉄拳をくれてやった。


「謝罪は?」

「どーも、すんませんっした」

「……」


誠意のこもっていない謝罪に、少しイラッときたが、手が痛いので止めておこう。







「いや~、ここには水着美女が沢山いるね~♪」

「なに、双眼鏡持って、ヨダレ垂らしてんだよ」

「垂らしてませんっ」


那子たちが海で遊んでいる間、俺はパラソルの下で、コイツと2人っきりだ。

そして、コイツはたびたびナンパされる。

所謂、逆ナンというヤツだ。


―あぁ、楽しくない。


「あの人はEぐらいかな」

「見定めんの、やめろよ」

「…あ、那子ちゃん達がナンパされてる」

「あ゛ぁ゛!?」

「ほら、あそこ」


ホレと言いながら、耀は近くの岩場を指差した。

そこには、那子と斎条が、いかにもチャラそうな男に囲まれていた。


無意識に、俺の体は動いていた。


「おい、聖!」


俺はそこまで走っていった。

砂で足がとられるが、全速力で走った。


「…俺も、向こう行こうかなぁ」


カッコイイとこ見せたいし。と、耀は立ち上がった。











耀さん好きだよ。

うん。


そして、聖は誰を相手にしても勝てるのだ。

すごいのだ!

裏設定があるから、ここから明らかにしていきたい…。

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