表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
五角関係が世界を滅ぼす!? 恋愛経験ゼロの私、エセ占い師になって恋愛を正す!  作者: 桜皐ゆるり


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/157

22話 第一王子フィリップ

 しばらくして扉が叩かれる。そしてすぐに開いた。ひとりの青年が顔を出す。長めのストレートな金髪が動作によって揺れ、爽やかな碧色の瞳は優しく微笑む。細長くてひょろっとした優男という風貌で、彼は入って来た。

「やあ、アウレリア。新しい子がいるね」

 口調も穏やかで優しかった。アウレリア様を呼び捨てにするところから、すぐに第一王子のフィリップ殿下だと察しが行く。

「ええ、ライオネルの婚約者のミシェルですわ」

「君がライオネルの……!」

 ぱっと大輪が咲くように朗らかに笑うので、一瞬固まってしまった。どうやら、邪険にはされていないようで一安心だ。

 私は、一拍遅れてしまったものの立ち上がってカーテシーをする。

「初めまして、ミシェル・シルヴァレーンです」

「ああ、フィリップ・カイリスだ。よろしく」

 にこにことした笑顔は圧がある。頬がひきつりそうだ。でも、彼も五角関係の重要人物のひとり。ちゃんと情報を集めなければ。

「それで、ライオネルのどこが気に入ったんだい?」

 いきなり質問をされて、動揺する。初対面の相手、しかも異性の相手に食い気味に質問とは、よほど気になっているようだ。

「フィル! 初対面で聞くような内容ではなくてよ」

 アウレリア様が止めてくれてほっとした。まだ上手く設定を詰められてないので、あまり深く突っ込まないでほしい。

 フィリップ殿下は「そうか」と軽く頭を掻いて、少し残念そうに眉尻を下げる。

「フィルにはわたくしから話しておきますわ。ミシェルはライオネルを呼んできてちょうだい」

「は、はい!」

 アウレリア様はてきぱきと指示をする。私はフィリップ殿下に頭を下げると、ライオネル殿下を呼びに隣の部屋へ行った。隣の部屋は真ん中に長机が二台セットされ、椅子が囲むように置かれている。会議室みたいな作りだった。

「ライオネル殿下、フィリップ殿下が参りました」

「ああ、わかった」

 ライオネル殿下は頷くと立ち上がってドアまでやってくる。ノクタリウス様も一緒に立ち上がってついてきた。

面白い、楽しい、と感じて頂けたら、

下の星マークから評価やブックマークをいただけますと、今後の活力になります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ