137話 報告会―ミシェル
私は、アウレリア様の部屋へと突撃した。相談した時に、失敗したら慰めてあげるとデート後は異国の文化と称したパジャマパーティーをすることになったのだ。だから、アウレリア様のメイドに寝間着に着替えさせられた後、アウレリア様の部屋へと赴いた。
部屋に入ると二人がベッド横にあるソファの方へ手招きしてくれる。
「ミシェル! おかえりなさい、デートはどうだった?」
私が座ると、開口一番、アウレリア様から報告を要求された。何から話したらいいのかしら。でもちゃんと報告しなきゃいけないわよね。プロポーズ……受けたって。
「うぅ……正式に婚約者になりました」
言葉にすると恥ずかしくて、顔を覆ってしまった。
「きゃー、やるじゃないミシェル!」
「ライオネル殿下が、その告白してくれて……」
「やっぱりライオネル殿下もミシェル様のこと好きだったんですね」
アウレリア様とケイティが嬉しそうに笑ってくれる。それで、ほっとして肩の力が降りた。涙腺が緩む。
「びっくりしたの」
私なんて眼中にないと思ってたのに。髪飾りをもらえただけで良かったのに。
「ふふ、想いが通じ合って良かったわね」
「……嬉しかったです」
自然と表情が緩んだ。二人も目元を緩めて笑ってくれる。
「次は、アウレリア様の番ですからね?」
「うっ……ミシェルが頑張ったんだもの、わたくしだって頑張るわよ」
アウレリア様はふんっと鼻を鳴らして胸を逸らした。目的も達成できて何よりだ。
「あ、じゃあ今日行った場所についてお話しますね――」
その後、私たちは夜遅くまでたくさん話した。
次はアウレリア様の番。日程はさほど離れていないし、またアウレリア様の家でパジャマパーティという名の報告会をする予定だ。
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