表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
五角関係が世界を滅ぼす!? 恋愛経験ゼロの私、エセ占い師になって恋愛を正す!  作者: 桜皐ゆるり


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

101/161

100話 ミシェルの可愛さ

「アウレリアの話しかしてなくないか?」

 ライオネル殿下がため息を吐いて、ノリを止めようとする。ライオネル殿下は飛び火って言葉知ってます? そんなことしたら、絶対自分に話がとびかかってきますよ。

「じゃあ、ミラさんの話でもいいですよ? ミラさんもめっちゃ可愛いじゃないですか。ね、レオさん?」

「なんで俺に振るんだ」

 言わないこっちゃない。私にもしっかり飛び火してるので、しらーっとした目をライオネル殿下にむけておく。

「ミシェル――ミラさんはとっても可愛いですよ!」

「ちょっと、私の話はやめてちょうだい」

「いいじゃん。可愛いものは可愛いと言うべき」

「そうですよ! 魅力ある人のことはちゃんと褒めないと! ね、ライオネルーーレオさん!」

「……だからなんで俺に振る」

 いい加減、可愛いと連呼するのやめてもらえないかしら。むずむずして手をすり合わせてしまう。

 まあ、ライオネル殿下に可愛いとか言ってほしいわけじゃないし。可愛いと思ってないのは重々承知だから、本当にそろそろやめてもらえないかしら。

「ええ? レオさんはこんなに可愛いミラさんが可愛くないと?」

「言ってないだろっ!」

「え、レオさんミラさんの魅力をご存じではない……?」

 頑なに可愛いと言わないライオネル殿下にケイティがドン引きしていた。なぜそんな可哀想な人を見る目で見てるんだろう。

 仕方なく助け船を出す。

「レオさんには小憎らしい小娘ぐらいに思われてますよ」

「誰もそんなこと言ってないだろ!」

 ライオネル殿下は少し落ち着いたらどうだろうか。ラルフさんにからかわれているの、わかってるでしょ?

 だいたい話がずれ過ぎているのよね。もう元に戻せそうにないし、私の話をいつまでもしてるのはこっぱずかしいし、私も話をずらさせてもらおうかしら。

「私は、ケイティのことが可愛いと思うわ。笑うとお花が咲いたようで好きよ」

「ミシェル――ミラさん!」

 ぱっと表情を明るくさせるケイティは本当に可愛らしい。隣に座ってるケイティは私にぎゅっとハグをする。いつも兄弟にしているのだろう、とても自然なハグだ。

「私たち両想いですね」

「そうね」

 私も軽く回された腕に触れて、笑顔で返す。

「いいなー、オレはミラさんもケイティも可愛いと思うよ。オレは?」

 拗ねてるように口を尖らせてから、自分を指さすラルフさん。

「可愛くはないですわね」

「あざと可愛いです!」

「いけ好かない野郎」

 私とケイティの意見が合わない。しかもちゃっかりライオネル殿下が同じタイミングで意見した。

 結局わちゃわちゃと騒いだだけで時間が過ぎ、パンを買って解散することになってしまった。多少ラルフさんやアウレリア様、ノクタリウス様のことはわかったけど、大きな収穫はなかった。

面白い、楽しい、と感じて頂けたら、

下の星マークから評価やブックマークをいただけますと、今後の活力になります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ