4話
神崎は、傷心を装い、買ってきた酒がどんどん煽っていく。
「どうして、僕が振られるんですか!どこがいけないんですか。
まだ付き合い始めたばかりの彼女にいきなり別れを告げられるなんて、
かっこ悪いじゃないですか」
神崎は、泣き言を言いながら、お酒を煽っていく。
その横で大内もかなり酔っていた。自宅という落ち着ける場所のため
いつもよりお酒が進み、さらに神崎の口から別れた彼女のことを聞かされ、
シラフでいられず、どんどん酒を煽り、適量の飲酒量はとっくに越え、
大内はかなり限界がきていた。
だが、神崎は酒の勢いもありぐだを巻く。一喝すればおとなしくなるだろうが
年上として聞いてやる義理もあるような気はして大内は神崎の話を聞いてをいたがもう限界を迎えていた。
「晶、わかったから」
「敬也さんは俺の気持ちなんてわかりませんよ。もう男なんて辞めたい。
僕は愛するより愛されたいんです。もう女になってやる」と口走る。
神崎の不用意な発言に大内は理性を手放した。
「じゃ、俺の女になるか」
大内は神崎を抱き上げた。
「敬也さん!!」
大内の腕の中で暴れる神崎に「大人しくしろ。落とすぞ」
神崎は大内の寝室に運ばれ、ベッドの上に乱暴に降ろされた。
「え~と敬也さん?」
「女になりたいって言っただろう」
「言いましたけど」
「抱かせろ」
低いドスの聞いた声で言われ、神崎は自分が今どんな状況なのか理解した。
「ちょっと待ってください。俺はノーマルです。あなただって」
「安心しろ、俺なしで生きられない体にしてやる」
神崎の唇を強引に奪う大内に必死に抵抗する神崎に、大内は冷たく言い放つ。
「お前はノーマルだとしても、関係ない。
女なんて抱けなくしてやる覚悟しろよ」
いつもと違う冷たい声と凶暴な目に恐怖を覚えた神崎は、抵抗と理性を放棄した。