表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
賢者の魔法陣~繋ぐ繋がる異なる縁~  作者: いわな
第二章 魔王の国
40/192

第四十話【リドルカ:なぜ】


 ………………

 ………………

 なぜ、空で人に会うのか。

 魔術ではない。神術か?

 こんなところで会うからには、良からぬモノだ。捕らえよう。


 ………………


 逃げられた?

 魔に当てられて、落ちることもなかった。

 何者か


 ………………

 ………………

 ………………


 騎士に引き立てられている。なぜだ?

 俺の手からは、たやすく逃げたのに。

 カトリーネにアレについて話すか。


 ………………


「驚いたわ。あの子は何者なの? なぎ払われた騎士が壁にめり込んでいたわ」


 楽しそうだな、カトリーネ。

 結局、何者かはわからないのか。


「パレアーナが迎えの準備をするために向こうの海港にいるはずよ。伝書鳥で連絡して呼び寄せましょう」


 なぜだ?


「もしかしたら本物の神族の末裔かもしれないわ。これまでその存在が知られなかったんですもの、よほどうまく属性を隠しているのね。捕えて連れ帰れば、帝国の役に立ってくれるかも……」


 そうか。

 やはり捕らえるべきか。


 ………………

 ………………

 ………………


「この子何者? 私のところの隠密兵よりすごい動きだったわよ。カトリーネお姉様の指示通り、睡眠効果の魔草入りの水、用意しておいてよかったわ」


 だろうな。

 空での動きを思えば、ただの術士ではない。


「お兄様の部屋に入れておいていい? 結界は複合術の方がいいわね。私もずいぶん術が上達したのよ」


 ………………

 ………………


 すぐに逃げ出すかと用心していたのに、逃げないのか。

 なぜ、妹の話をする?

 ……弟も、いるのか

 随分、黒の離宮に行っていない。

 故郷の家を、出られなかった、か──


 ………………


 甲板に出してやったら礼を言われた。

 なぜだ。

 脅しはしたが、逃げなかった。

 わからん。


 ………………

 ………………

 ………………


 狙いは兄上の首だったか。

 狡猾な。

 この力はなんだ?

 俺と戦うことも辞さないという。その目は──……


 胸に、何かが突き刺さったようだ

 何が起こった?


 殺すべきだ。


 ………………

 ………………


 殺せなかった。

 この身から溢れる魔力を浴びて、なぜ……魔に落ちぬ?


 触れても、魔に落ちぬ者

 名は、なんと言ったか


 ………………

 ………………

 ………………


 なぜ、こうまで触れていたいと思うのか──……


 ………………


 なんの躊躇いもなく、姉上の子を抱き上げた。

 

 ………………


 器用な術の使い方をする

 殺すのでなく、消してしまうのでなく、守るためであったとしても


 雨を、降らせる……こんなことができるのか


 熱?

 熱いな。そんなに脆いのか?

 なぜだ

 魔には抗えるのに


 ………………


 死んでしまっては、困る。

 消えてしまっては、ならぬ。


 ………………


 失うわけには、いかない。


 ………………

 ………………


 煩わしいものの、なんと多いことか


 ………………


「待っていろ。すぐに戻る」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ