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晴明、異世界に転生する!  作者: るう
第三章 鉱山都市マリザン
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3-11 ハンターランク

 ブノワ商会、最近参入してきたところだ。いくつか買った未開発鉱山が、商業鉱山になったことで、こちらに移住してきたらしい。商人としては新米だが、そこそこ大きな店を出している。

 鉱山都市の商業協会に加入しており、まっとうに商売をしているようだ。


「お願いしたいのは、私が持っている一番大きな鉱山だ。なにしろ広くて階層もあるので、数人の祓い屋に頼んでいるんだよ」


 商業鉱山の穢れ払いの仕事を受けるのは、基本的に低ランクハンターだ。自身に穢れ払いの能力はないが、札を使って仕事をし、小物の魔物程度のトラブルなら解決できるので十分事足りる。

 ロルシー家縁者が依頼を受けるのは、修業中の年若い術者がほとんどだ。安い依頼料でも、経験を積むためにこういったクエストを受けるのだという。

 ギルドに依頼する側から見ても、ロルシー家縁者が受けてくれるのは、いわゆる「当たり」ともいえる。

 だからこそ、ブノワ商会としても、毎回、それもギルド依頼より安く、ロルシー家縁者に依頼できるのなら、とその身分詐称と思しき者を重用したのだろう。


「なんだ、そのガキは?」


 初の仕事仲間は、ガラの悪いハンターだった。

 ちなみにセインは、正式に札つくりを経てハンターになったわけではないので、依頼人にロルシー家の名は出してない。

 いわゆるロルシー家の決まりに従ったわけだ。


「ロルシー家縁者のアイツは仕方がないにしても、このちんちくりんはないだろうよ、旦那」

 

 男の名はロッゾ、(ブロンズ)カードのハンターだ。他のハンターに比べて、小柄でひょろっとした体格だった。

 手に持った祓い札を見ると正規品を使っているようなので、仕事はちゃんとしているのだろう。牽制するような態度なのは、美味しい仕事を子供なんかに取られたくないと思っているのだろう。

 ちなみにハンターのランクは、通貨として流通している金属の価値と名称を参考にしたものだ。

 通貨は、豆銅貨、銅貨、銅板、銀貨、銀板、金貨、白金貨と上がっていく。

 そしてハンターのクラスは、ビギナー、銅、(シルバー)(ゴールド)白金(プラチナ)、マスターとなる。マスタークラスはさらに分かれているが、正直なところこれほどのクラスになると、国に召し抱えられていることがほとんどなので、普通には出会わないレベルである。

 当然ながら、セインはビギナーカードだ。


「そう言うな、ギルドのお墨付きなんだ」

「はっ、ほんとかよ? とてもそうは見えないが……」


 自分の持っている札を自慢げに見せて、セインにも見せるようにせっついたので、いくつか持ってきたものを差し出した。


「なんだコレ……コイツの札みろよ、見たことない文字だし、モノによっちゃなんか落書きがしてあるだけだぜ? しかも、連れてる獣人奴隷まで子供かよ」


 同行者まで子供なのが気に入らない様子で、いつまでもぶつぶつと煩い。


「ほう……いや、私にもこの文字はわからないが、なんというか美しい形だ。しかも、このインクは……こんなに光沢があって、なおかつ完璧な漆黒は見たことがない」


 ロッゾはもちろん、こき下ろすためにセインの札を依頼人に見せたが、そこはさすが商人、見るところが一般人とは違う。


「……まあ、どのみち仕事をすればわかることだ。場所は別々でやってもらうのだし、ロッゾさんもそれで納得してくれ」

お読みくださりありがとうございました!

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