第四十八話△三人の冒険者達
約1ヶ月ぶりの投稿……。
今更ながら、明けましておめでとうございます笑笑
今年ものんびーり投稿していくつもりです^_^
久しぶりなので…
=あらすじ=
リリィとレアにメルリーナがお話をしています。
ある日、一人小屋に引きこもっていたメルリーナのところに迷子の冒険者三人組が訪れる。
「私から自己紹介ね。私はカレン。拳に魔力を纏わせて戦うの!!私、冒険者なの。それでね、この腰についた短剣にこだわりがあってね、ちなみに名前はジェネレートグレーターフォ………」
「おまえのその短剣の話いつも長えんだよっ!嬢ちゃん、俺はバーグだ。見た目は怖く感じるかもしれねぇが実はなぁ……」
「ちょっと!私の話を遮らないでよ!!まだ私が終わってないでしょうが!」
「あぁ!?」
赤茶の髪を高いところで一括りにした女の人と両サイドを刈り上げ、真ん中の金髪を上向きに固めた図体と声のデカい男性が言い合いを始める。
その間に燃えるような赤い髪と赤い目をした優しそうな男性がそっと近づく。
「俺の名前はフランク。あの二人はいつも喧嘩をしてるが根はいいやつなんだ。……多分な。俺はそこに立てかけてある槍を使って戦うんだ。ちなみにバーグはあんなに体がデカいのに魔法職なんだぜ。ほんと意外だよな。あそこにいる青い小鳥はバーグと契約している水の精霊のルナだ。」
フランクが指さした先を見ると15センチほどの小さな体をした青い小鳥が小屋を軽く一周した後、バーグの肩に止まった。さっき私を驚かしたのはこの鳥のようだ。
「それで……君の名前は?」
「あ、あたしは、メルリーナ。その……ここに住んでるの。」
「えっ……一人で?」
たまに姉も来てくれるが、ここに住んでいるわけではない。あたしは逡巡した後ゆっくり答える。
「んと………、一人、かな。」
「ええええ!!こんな森の中で……どうやって?」
「いやいや、待てよ。これって…これって…ダメなやつじゃねえか!!」
「ちょっと!急に会話に入ってくるな!あぁもう…。メルリーナちゃんちょっと待っててね。」
三人は小屋から出て、何やら話し合いを始めた。あたしは吸血族の一人だから耳がとても良く、聞こうと思えば難なく聞こえる。しかし、内緒話は勝手に聞いてはいけない、と小さな頃に言われたため、聞こうとは思わなかった。これは………誰に教わったんだっけ?
「キュウ……」
「あ、えっと…ルナ、だっけ?」
足に顔を擦り付けてくる可愛らしい精霊を撫でると、張り詰めていた気持ちが少し落ち着き、段々眠気が襲ってくる。
私は壁に寄りかかったまま膝にルナを抱え、静かに眠りについた。
美味しそうな匂いに釣られて、ゆっくりと意識がはっきりしてくる。外はすでに明るくなっていた。
「ん……?」
「あ!起きた?今外で朝ごはん作ってるの!一緒に食べよう?」
「おお!起きたか!!丁度良い時間だな!」
バーグとカレンの後に続き外に出ると、石を積み上げただけの簡易な竈門の上に鍋を乗せ、中身をかき混ぜているフランクの姿が。
「あ、メルリーナちゃんおいで。ほら、このお皿持てる?熱いかな?ほら、スプーンも。具材たっぷり入れたからきっと美味しいよ。」
「ええ!今日はかなり奮発したからね。バーグが五月蠅いんだもん。」
「ああ!?そりゃあ嬢ちゃんにたくさん食べて貰いたいだろうが!」
「分かったから耳元で叫ばないでよ!私の耳が悪くなったらどうするの!?」
「あの二人は気にしなくて良いからね。」
あたしは手渡された木製の皿に入った具材たっぷりのスープを恐る恐る口に入れる。
「…!お、美味しい…。」
吸血族は一度食事を取れば、何日か食事を取る必要がない種族である。そして、昨日あたしは姉がくれたご飯を食べたため、全然お腹が空いていないはずだが、このスープならいくらでも食べれる気がした。
※ちなみに!!
冒険者三人組の名前は好きな食べ物に由来してます
バーグ→ハンバーグ
カレン→カレー
フランク→フライドポテト
分かりやすいね( ^ω^ )




