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リリィは不老不死の魔女のようです  作者: パンダ小太郎
第二章 吸血族の里
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閑話【クリスマス☆2】



2話目〜♪





「え?彼との一対一の決闘の抽選カードよ。まぁ、抽選、って言っても彼は力比べが好きだから全員順番に相手にするけれど。」


レアがさも当然かのように答える。


それはもう抽選では無いと思う。


そんなことよりも!ちょっと待って…。私が考えてるクリスマスと真反対なんだけど。それは子供が泣くやつじゃないか。それは、私には無理なやつだ。よし、ここまでレアが協力するって言ってくれてるのに申し訳ないけど、断ろう。決闘なんて、無理だ。


私は少し悩むフリをしながらやんわりと断る。


「ん~、やっぱり、やめようかな。」


「え?もう参加表明しちゃったじゃない。」


「ん?」


「さっき、楽しみってリリィが言ってたから、彼ルンルンで招待状の準備していると思うけれど……。」


「え?声に出すと聞こえてるの?」


「もちろんよ。彼、クリスマスの妖精だもの。クリスマス関連の話はすべて彼の耳に入っているわ。」


クリスマスの妖精…だと……?なんだそれは!?すごく気になる……!


ちょっと待って、クリスマスの話題は全部聞こえてるの?すごい能力だ…。そんな能力あるんだ…。


私はサンタの格好をしたおじさんがルンルンで招待状を欠いている姿を想像する。


「この間会ったときは、去年の参加者が少なくて落ち込んでいたのよね。蹲って泣いてたわ。」


こ、断りづらい……。


「そ、そういえば、レアは参加しないの?」


ハロウィンの時もノリノリで参加していたレアだ。今回も面白そう、と言いながら飛びついてくると思ったけど…。


「私、一対一の純粋な力比べはちょっと不利なのよねぇ。悔しいけれど、対決に特化している相手には防御も妨害もできるけれど、勝つことはできないのよね。私、サポートとかの方が得意だし。」


レアが自分の力ことをきちんと把握している。ちょっと見直したな。やっぱり、無駄に長生きしてるわけじゃないんだな。


「ま、まぁ、雪の妖精は毎年参加しているみたいだけれど。」


「雪の妖精は戦いが得意なの?」


「まぁね!私とあの子がタッグを組んだら絶対に誰にも負けないわよ!………あ、えっと、でも、ほら、あの子性格が本当に最悪で……!」


誇らしげに語った後、急に顔を赤くしながら恥ずかしそうに否定し始める。


きっと、仲はいいんだろうな。レア、恥ずかしがっちゃって可愛い……。


はっ!私はどうしよう……!今きっとノリノリのクリスマスの妖精には申し訳ないけど、戦いとか絶対無理…!


「やっぱり、断れないかな……。」


「うーん、今きっと、集中してて声を聞いてないかもしれないから、聞こえるまで叫び続けるしかないわね。聞こえてなかったら、それは、もう……諦めましょう。」


「……分かった。」


私は覚悟を決めた。






「参加ぁぁあ、お断りぃぃぃいいい!!」

「招待状ぅぅう、いらなぁぁぁああい!!」

「さっきのはぁぁああ、嘘ですぅぅう!ごめんなさぁぁあああい!」





私は日が暮れるまで家の周りの庭を走りながら叫び続けた。







* * * * * *



「まぁ!!!来年からタッグの募集もするそうよ!!リリィ、一緒に参加しましょうよ!」


「?タッグは雪の妖精と組んだ方が強いんじゃないの?」


「もちろん、本気で勝とうと思ったらそうだけど…。一緒に組まない?リリィとがいいのよ。」


レアが視線を彷徨わせながらちょっと恥ずかしそうに答える。


か、可愛い……………。天使かな?天使なのかな?天使だな。うん、私の可愛い天使だ。


「……うん。」


やば、鼻血出そう………。






「どうせなら勝つわよぉぉお!リリィ、明日から特訓よ!」


「……やっぱりいやぁぁああ!」


クリスマスの妖精

「お!女の子の声がする。よぉし、参加だな。参加って言ったな?ぐふふ、招待状書いちゃうぞ。えへへ。………え、参加しないの?……ぐすん……タッグなら誰にも負けない?…えへ、楽しみだな…来年から種目に加えちゃおう……ぐふ。」



彼は緑の妖精と雪の妖精がタッグを組んで来るものだと考えてます。



雪の妖精

「………私の出番は?」


まだ全然先ですね。




※前話で、クリスマスとは「煙突の中から家に入って子供たちにプレゼントを配る日」と書いていますが、それはリリィの解釈です。

人によって、「違うよっ!クリスマスってこんな日でしょ!」というものがあると思いますが、温かい目で見てくれると嬉しいです…(T . T)



ちょっと早いですが、みなさん、良いクリスマスをお過ごし下さい!



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