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リリィは不老不死の魔女のようです  作者: パンダ小太郎
第一章 森の中で
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第四十話☆調味料



今の時間は多分、お昼過ぎ。


時計を確認すると、16時を過ぎていた。


全然、お昼過ぎっていう時刻じゃないじゃん!今日は時間が過ぎるのが早く感じる。


私はご飯を食べ、食器を片付けた後、机に突っ伏していた。


お昼ご飯がやっと終わったって思ったら、もう夕飯のことを考えなきゃ…。1日3食ってこんなに大変だったんだ…。


「やっぱり、味噌とか醤油が欲しいよね…」


私は思わず、そう呟く。


レアはそんな私のすぐ横にそっと降り、ゆったりと話しかける。


「ん〜、調味料が欲しいの?ほら、サトウキビはどうかしら?私、知ってるわ!!あれから砂糖ができるのでしょう?」


レアは褒めて褒めて、というように胸を張り、キラキラとした目で私を見つめる。しかし…


「お砂糖も欲しいけど、サトウキビが手に入ってもどうしたらいいか分からないんだよね…。」


ただの女子高生だった私には、「ほぉら、サトウキビだよっ!」と言われて渡されても、それをどうしたらいいのか全然分からない。多分、全国の学生を集めても、詳しく知っている人はかなり少ないと思う。その上、私はサトウキビという物がどんな見た目なのかすら曖昧だ。


欲を言えば、マヨネーズとかケチャップ、お酢、お酒、そして、コンソメなども欲しい。改めて考えてみると、意外と料理って必要な材料が多い。


「う〜ん。流石にやり方までは知らないわ。」


レアは先ほどとは打って変わって、しょんぼりする。そんな様子も、また可愛い。


「じゃあ、また目標が増えたね。お砂糖を作ること!」


「えぇ、そうね!」


レアの表情がパッと明るくなる。


感情豊かなレアの表情は短時間でコロコロと変わる。見ていて、全然飽きない。


とりあえず優先してやるべき事は、メスの牛を探す事。待っていて、牛乳…!


「今日はもうすぐ日が暮れちゃいそうだし、家でお布団でも作ろうかな。」


お洋服がなんとか完成して、満足していたが、我が家には肝心のお布団がまだ存在しなかった。いつまでも葉っぱの上で寝るわけにはいかない…!目指せ!フワフワのお布団!


「あら、じゃあ私も何か手伝うわ。」


レアが私と目を合わせ、ニコッと笑いかける。


…おや、天使かな?


「ありがとう!」


私たちは早速2階の私の部屋へと向かう。そして、自分の部屋のドアノブに手をかけたところで、私はふと思いつく。


「ねぇ、レア。ちょっと申し訳ないんだけど、ドアに傷をつけちゃっても大丈夫?自分の名前を書きたいんだ。」


やっぱり、自分の部屋って分かるようにしておきたい。特に、複製(ディプリケイション)を使っているところを間違って見られるわけにはいかない。


本当は木の板に、名前を書き、可愛くデコレーションした後、紐を取り付け、ドアにかけるのが一番いいと思う。しかし今、手元に紐がない。その上、レアならきっと一瞬でドアを元の状態に戻せるだろう。


でも、一生懸命作った家に故意に傷をつけられるのをよく思うはずもない。


私はそっとレアの様子を伺う。


「うーん…。それは別にいいけれど…。リリィ、あなたって字が書けるの?」


「……っ!そっか!字が違うのかな?」


そこは全然考えてなかった!!そっか。今、普通に日本語が通じてるけど、文字が日本語とは限らない。


ましてや、レアは妖精だ。妖精って文字は一緒なの…?


「レア、何か薄い板を出してくれない?」


紙がないため、私は板に文字を書いてみることにした。




「紐がないだって?!お洋服を作っていたじゃないか!その時に、糸を使っただろう??」


そう思ったそこのあなたっっ!!!




実は、布を縫い合わせるために使った、縫製、という魔法は、指でなぞるだけで簡単に縫えるのです!その時には手縫い糸を全く消費しません(o^^o)玉留めも必要なく、糸が外れることもありません!


なんて便利な魔法なのでしょう…!\(//∇//)\


白以外の糸にしたい時は、違う色を頭で思い浮かべるのです。もし、途中で違う色を想像しちゃったらその色に変化するので、とってもカラフルになりますね笑笑


しかし、その分、やり直しが効かないのが欠点です…。魔法の糸なので、切って外す、ということができません( ̄▽ ̄)



そう考えると、手縫いの方がいい気がしますね(≧∀≦)

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