第三十五話☆お洋服作り
布が一枚だけだと薄っぺらくなってしまうので、2枚重ねて、採寸していく。
本当はTシャツとか作りたいけど、ちょっと作り方が曖昧なんだよなぁ…。
服などを手作りするのは中学生の時の家庭科の授業以来だ。その時は、エコバック、ズボン、Tシャツを作った経験があるものの、なんとなく流れは覚えているが、ところどころ忘れている。
今回は簡単にワンピースにしようと思う。
私の服は何故か全く汚れることがなく、この世界に来てからずっと着ているのでかなり愛着があり、当分はこの服のままでいようと思っている。ちゃんと、クリーンの魔法を使って綺麗にしてるから、不潔ではない。多分。
ちなみにレアの服の形はちょくちょく変わっている。と言っても、緑色で、ところどころお花が散りばめられているふんわりとしたドレスだ。自分で作っているらしいので、作り方を教えてもらおう、と思ったが、今私が必要としている服は、日常生活で着たい服なのでやめておいた。
二枚重ねにした布を目の前にして私は必死に考える。
「うーん、採寸って言ってもメジャーもないしなぁ…。チャコペンもないし。」
私は火が見えず、少し暖かい程度の弱くした火魔法を使い、布を軽く炙ることによって、布に線をつけ、チャコペンの代わりにしようかと考えていた。しかし、それでは消すこともできず、服が完成した後も跡が残ったら嫌なので下書きは諦めた。
「いきなりだけど、裁断しちゃうか!」
狩りのときに使う、エアバレットの魔法を指先に弱く纏わせる。そしてレアに作ってもらった木製の一直線の木の棒を横に置き、斜めになってしまわないように気をつける。
机は、前もってレアに、頑丈にしといて!と言っておいたので、多分問題はない。机に傷がついていたら、後でレアに誠心誠意謝る。
布を扇状に裁断する。ちなみに、端と端は余り布をリボン状にし、両方のサイズをそのリボンの長さに合わせることによってばらつきが無いようにしている。
裁断が終われば、後は縫い合わせる。
「縫製」
扇状の布の端と端を重ねて、指先でなぞることで縫い合わせていく。ちなみに、レベルが上がれば他にも色々な縫い方の魔法があるらしいが、私が使えるのはただの波縫い。便利なことに、玉留めなどの作業はしなくても勝手に魔法がやってくれるらしい。
そして、筒状になった布の、先の細い部分を首がきちんと出るように形を整える。前と後ろが分かるように、高さに差をつける。
今回は袖をつける気力が無いため、ノースリーブのワンピースにするつもりだ。まぁ、そのうちバリエーションを増やしていきたい。
その後、胸の下あたりに6つほどベルト通しをつけ、リボンを通す。
「で、できた……。疲れたぁぁ…。」
そして、忘れずにやっておくべきことが。
「複製!!」
何度も作るのって面倒だもの。一番シンプルな形なので、新たに袖をつけたり、色を染めてみたり、かなりアレンジできるはずだ。
ちなみに、複製の魔法はレアに、他人には見せてはいけない、と言われたのでこの魔法を使う場所は、自分の部屋だけに限定することにした。そのため、元となる材料は全てこの部屋に置いておくつもりだ。
一番大きめの部屋を選んで良かった…!
私は少女の眠る部屋のクローゼットに作り終えたばかりのワンピースを入れる。ちなみに、少女の下着は私の下着を魔法で大量に増やしたものの一つだ。
そして、少女は目覚めた。
作者自身がお裁縫が好きなのです。
簡単なものですが、小さなお人形のお洋服とかを作ったりしてました(*´ー`*)
100均で売っているワッペンや、リボンなどを使うのですが、どれも可愛くて選ぶのが大変です(o^^o)
編み物も大好きで、お花の形のコースターや、大きいものだと、座布団、マフラーとかを編んでますね。
この先の話に編み物についてを入れようと考えていたり、いなかったり……(*≧∀≦*)




