外界から覗く者
「ん、もう朝か。起きないと。」
疲れも取れてすっきりと目覚めた僕は、軽く伸びをしてゆっくりとベッドから起き上がる。
さっさと準備してステータスチェックしないとな。
僕は少しワクワクしながら朝の支度に取り掛かった。
「よし、確認するぞ。ステータス。」
名前 ツヅリ・ツムギシ
Lv 46
職業 【天の声】
体力 4140
魔力 2300
物攻 1380
魔攻 920
物防 1840
魔防 920
固有スキル 『神創真理』『心理求明』
『瞬間模倣』『恋心同帯』
職業スキル 『一方その頃』『舞台は変わって』
『外界から覗く者』
通常スキル 『中級剣術』『中級槍術』
『中級杖術』『中級弓術』
『上級短剣術』『中級斧術』
『真偽眼』『索敵』『幻影』
『瞬間移動』『剛力』『騎乗』
『超回復』『隠蔽』『魔法剣』
『調合』『空撃』『武器破壊』
『魔力回復(強)』『五感強化』
『第六感』『閃光剣』『統率』
『聖剣解放』『武装召喚』
『聖壁』『修復』『解毒』
『詠唱破棄』『高速学習』
『全属性魔法適性』
魔法 火属性魔法Lv4 水属性魔法Lv3
土属性魔法Lv5 風属性魔法Lv5
無属性魔法Lv7 複合魔法『雷撃』
称号 《転移者》《探求者》《蒐集家》
《観測者》《愛する者》
《jm%d23@あgf》
「レベルと魔法レベルが上がって職業スキルが一つ増えたって感じか。内容はどうだろう。」
『外界から覗く者』
任意の存在の有無を切り換える。天の声を体現したスキル。
「なるほど、ナレーターは物語には存在してるけど、話自体には登場しない。確かにいるようでいない存在か。理屈は分かった。それにしてもこれはなかなか有能だな。」
この短い文だけじゃそこまでのスキルには見えないけど、使いようによってはかなり強いぞ。多分今までのスキル同様に解釈の仕方次第で幅広く応用がきく筈だ。
「何回か使って確かめてみるか。」
僕は片っ端から色々なものにスキルを使ってみた。
まずは自分自身から。
「不思議な感覚だな。世界からいなくなるっていうのは。ちゃんと戻るよね?」
スキルを解除して存在を戻すと体全体に確かな感覚が戻ってきた。どうやら問題無く戻せたようだな。これなら気にせず実験ができそうだから、もう一つの検証をしよう。
僕は再び自分自身の存在を消した。そして壁の向こう側に意識を向け、スキルを解除する。そして、
「成功だ。まさかここまで自由に出来るとはね。」
狙い通り壁の向こう側に出ていた。存在が世界から消えた状態なら自分の存在を世界のどこにでも戻す事が出来ると思ったんだけど、うまく行って良かった。
「次は対象の範囲だな。」
適当なアイテムを取り出しすり抜けを試してみた。問題無く出来た。
「次。」
今度は場所を外に移して魔法でトラップを作成し、存在を消してみる。発動条件を満たしても効果は出なかった。スキルを解除して存在を戻すと問題無く発動した。
「ははっ、ここまで有能か。緊急回避、転移、防御貫通、隠しトラップに魔法のストックまで何でも出来るな。これからだいぶお世話になりそうだ。」
僕は部屋に戻り一息ついて、三人が起きるまでの間ずっとこのスキルの使い道を考えていた。
「おはよう、綴理くん。」
「おはよう言葉。」
「なんか嬉しそうだね。いいことあったの?」
「うん。早く起きたからステータスをチェックしててね。使えるスキルが追加されてたんだよ。」
「良かったね、あとで見せて。」
「うん。」
それから少ししてティアと聖奈も起きて来た。
「おはよう、綴理君。」
「おはようございます、ツヅリさん。」
「うん。おはよう、聖奈、ティア。」
「いいことあったの?」
「嬉しそうな顔してます。」
「言葉にも言われたけどそこまで顔に出てたか。実は使えるスキルがステータスに追加されてたんだよね。」
「気になるね。」
「気になりますね。」
「二人の準備が出来たら皆纏めてステータスチェックしよう。その時にね。」
「分かった、すぐに済ませるから待っててね。」
「私もすぐに済ませます。」
それから二人はあっという間に支度を終えて席についた。
「よし、じゃあ始めるよ。まずは各自自分のステータスを確認しようか。」
そうして各自自分のステータスを開いて成長を確認した。
「あ、ちょっとレベルが上がってる。」
「私もレベルが上がってました。」
「私は……なんだろう、ステータスが違う?」
普通に嬉しそうな言葉とティアの横で聖奈が怪訝そうな顔をした。
「ステータスが違う?……あ、もしかしてアップデートかな。寝ている間にされたのかもね。」
「アップデートってどういうこと?綴理君は何か知ってるの?」
「うん。前に同じ事があってね。どうやら僕は特殊な立場にいるみたいで、僕と関わりの深い人はステータスが普通のものから変化するんだ。」
丁度良い機会なので僕たちに起こったことを簡単に説明した。
「そんなことが。じゃあ気にしなくてもいいんだね。」
「うん。」
「そっか。あ、もう一つ質問なんだけどこれってどういうスキルなの?」
「見ていい?」
「うん、これなんだけど。」
そう言って聖奈が自分のステータスを見せてくれた。
名前 セイナ・カミシロ
Lv 24
職業 【神依之巫女】
体力 1400
魔力 1400
物攻 672
魔攻 672
物防 1008
魔防 1120
固有スキル 『恋心同帯』
職業スキル
通常スキル 『聖壁』『修復』『統率』『解毒』
魔法 聖属性魔法Lv5 水属性魔法Lv5
土属性魔法Lv4 風属性魔法Lv5
無属性魔法Lv4
称号 《転移者》《聖なる癒し手》
《愛される者》
「あ、固有スキルのことだよね?これは僕とスキルとかの状態を共有出来るスキルだよ。」
「どういうこと?」
「こうやったら分かるかな。」
僕は『神創真理』で見たスキルの詳細を『恋心同帯』を使って聖奈の視界に共有してみた。
「どう?見えたかな?」
「スキルの詳細が見えてるよ。これって……」
「僕のスキルだよ。『鑑定』の上位互換で引き出せる情報量に制限が無い上に、引き出す情報量は僕の意志で調整出来るんだ。」
「すごいね。それで、私がそれを見れてるのが…」
「うん。聖奈が言ってたスキルの効果だよ。説明にも書いてるでしょ?」
「えっと、真に愛する者同士のスキルや魔法などの使用状態を共有することが出来る……」
説明を読んだ聖奈の顔が一瞬で赤くなって、それからぽつりと呟いた。
「そっか。このスキルは綴理君との愛の証なんだね。」
「そうだね。このスキルはそれだけの気持ちがある相手とじゃないと使えないんだ。使えてるってことはそれだけ相手を想ってるってことだよ。」
「そっか……そっかぁ。ふふっ、ありがとう綴理君。」
「当然だよ。愛してくれた人はその分全力で愛する、それが僕の生き方だから。」
お互いに笑い合っているとあたたかい気持ちになった。再会出来て本当に良かった。
「それにしても、僕のは特殊として職業が変化するのは初めて見たな。見たところ聖女より凄そうだけど。」
「そうだね。なんとなく凄いことが出来るようになりそうな気がする。今後が楽しみだね。」
「うん。」
こうして聖奈のステータスに関しては一区切りついたから、言葉とティアのステータスも見せて貰った。同時に僕のステータスも皆に開示した。
名前 コトハ・ユメサキ
Lv 34
職業 【司書】
体力 3400
魔力 1700
物攻 680
魔攻 680
物防 1020
魔防 1020
固有スキル 『解の魔眼』『術式破壊』
『魔力円環』『恋心同帯』
職業スキル 『速読』『高速読解』
通常スキル
魔法 火属性魔法Lv9 水属性魔法Lv8
土属性魔法Lv8 風属性魔法Lv9
無属性魔法Lv7 複合魔法『雷撃』
空間魔法『固有次元区画』
称号 《転移者》《解読者》《魔法創造士》
《愛される者》《ck8n3と#&》
名前 ティア・アイズ・メルトハート
Lv 22
職業 【姫巫女】
体力 960
魔力 1200
物攻 720
魔攻 960
物防 720
魔防 960
固有スキル 『恋心同帯』
職業スキル 『啓示』
通常スキル 『魔素変換』『魔力回復(強)』
『騎乗』『統率』
魔法 火属性魔法Lv5 水属性魔法Lv6
土属性魔法Lv5 風属性魔法Lv6
無属性魔法Lv5 複合魔法『雷撃』
称号 《魔皇女》《愛される者》
「二人共結構レベル上がったね。」
「綴理くん程じゃないけどね。」
「そうですね。ツヅリさんはレベルが上がり過ぎてますから。」
「いや、まあ多分誰よりも魔物討伐しに行ってるからね。」
「私も頑張って綴理くんに追いつきたいな。」
「一緒に頑張っていきましょうね。」
「私も頑張る。」
「無理はし過ぎないでね。」
これは僕も頑張らないとな。
「それじゃあ綴理くん、さっき言ってたスキルのこと教えてくれる?」
お、ついにお披露目かな。
「うん、約束だからね。」
そうして僕は新たに取得した『外界から覗く者』について、実際の使用と共に説明をした。
「なんかもう何でもありだね。ちょっと強すぎない?というかそれだけざっくりした説明からそこまでの使い道を思いつくのが不思議なんだけど。」
「説明が短いってことは足りない情報は個人の解釈で付け足していいってことだよね。」
拡大解釈は得意分野なんで。
「流石はツヅリさんですね。」
「うん、発想がすごいね。」
「ありがとう。この調子でこれからもっと使い道を増やしていくよ。組み合わせ次第でスキルは無限に強くなるからね。」
こうして四人になって初めてのステータスチェックが終了した。
今回のアップデートでまただいぶ強くなった。前に聞いたあの声によるとこれで一部解放らしいけど、僕はどこまで強くなるんだろうか?これからが楽しみだな。もっともっと強くなって最愛の彼女たちを確実に守れるようにならないと。
僕の大切は絶対に傷付けさせない。
もうそろそろ二章が完結し、その後三章に入っていきます。引き続き読んでいただけると嬉しいです。
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