デート再開!
「ん……身体中が………柔らかい……」
目覚めたばかりの僕は起き上がる為、朝日の眩しさに目を閉じたまま手を動かした。そして、柔らかく触り心地の良い何かを掴んだ。
「あんっ………綴理、君?昨日の今日でなんて、結構大胆なんだね。」
手元を見ると聖奈が照れたような上目遣いで僕を見ていた。その胸元に僕の手を抱いて。
「あ、ごめん。」
「良いよ、寝起きでたまたまだよね。」
「うん、見えてなかったから。」
「綴理君は興味無いの?私のこれ。」
聖奈はそう言ってより強く僕の手を抱いた。
「いや、興味無くは無いんだけど勝手に触るのは悪いと思って。」
「じゃあ私が良いって言ったら綴理君は触りたいの?」
「僕も男だから。許可さえ貰えたら触るよ。ましてや美少女相手なんだし我慢は出来ない。」
「そっか。じゃあ、良いよ?」
どうしてこう僕の彼女たちは皆大胆なのだろうか。ここまでされて止まれる訳がないだろ。
「じゃあ………」
そうして聖奈の言葉に甘えようかと思ったところで、
「綴理くん、なんか硬いものが当たってるんだけど。聖奈さんと二人で何してたのかな?」
いつの間にか目覚めていた言葉が悪戯っぽい笑顔で僕を見上げていた。
「お、おはよう言葉。」
「おはよう綴理くん。それで、何してるのかな?良ければ私も一緒にどう?」
「分かってて言ってるな?」
「うん。だめ?」
「だめじゃないけど。聖奈はいい?」
「うん。せっかくだから先輩に教えて貰おうかな。あなたの悦ばせ方。」
そう言って聖奈は妖しげに微笑んだ。
彼女のこんな顔は初めて見た。なんというか、言葉みたいな可愛さとティアみたいな色香を感じる。これは、くるな。
「それなら私もご一緒させてください。」
話しているうちにティアも起きたみたいだ。そして話も聞いていたみたいだ。
「分かったよ。朝からは初めてだけど、まあ時間はどうでも良いよね。本人たちがここまでやる気なら。」
「うん。沢山寝て元気になったから覚悟してね。」
「私も遠慮はしません。」
「私も、初めてだけど頑張るから。優しく……してね?」
三人になったけど、これ体力保つかな。
こうして僕は昼頃まで言葉、ティア、聖奈の三人を精一杯愛した。初めてだった聖奈は特に深く、記憶に残るように大切に可愛がった。
数時間が経過し、昼になった。
「聖奈、動けそう?」
「うん、綴理君が優しくしてくれたからなんとか。」
「良かったら私が治癒魔法かけようか?」
「いつの間に!」
「いつか必要になるかなと思って一応勉強しておいたよ。」
「有能!」
「えへへ…それで、どうする?」
「ありがたいけど、いいかな。このだるさも一つの想い出にしたいから。」
「聖奈……」
思わず抱き締めてしまった。なんでこうも可愛いかな、ほんと。
「ふふっ、あったかい。」
「あ、私も。」
「では私も。」
結局皆で聖奈を抱き締めていた。
いいな、こういうの。胸のあたりがじんわりとあたたかい。
少しして聖奈から離れ、ベッドから起き上がる。
「じゃあそろそろ出かけますか。」
「そうだね。汗とか流して準備しよっか。」
「はい。」
「うん。」
僕たちはデート三日目に向けて準備を始めた。
「皆用意出来た?」
「ばっちりだよ!」
「私も準備出来ました。」
「私もいいよ。」
準備を終えて皆の方を振り返ると、ばっちりお洒落した美少女が並んでいた。どうやら聖奈はティアの服を借りたようだ。これは最初の目的地は洋服店かな。
「じゃあ行こうか。」
僕は自室の扉を開いた。
「綴理くん、何処から行く?」
「聖奈の服を買いに行こうかなって思ってたんだけど、どうかな?」
「あ、聖奈さんだけまだだもんね。」
「そうですね。今は私のを貸している状態ですし。」
「そんなに気にしなくてもいいんだよ?」
やっぱり遠慮はするよね。けど、
「僕が聖奈に買ってあげたいんだ。だめかな?」
「……そういうことなら、お願いしようかな。」
「ありがとう。」
良かった。やっぱり聖奈だけ仲間外れはすっきりしないからな。
「言葉ちゃん、綴理君っていつもこうなの?」
「うん。綴理くん、私たちの間に差をつけたくないみたいだから。」
「そうだね。僕は一人一人を等しく全身全霊で愛したい。勿論形にする愛にだって差はつけたくないんだ。」
僕にとって愛することは人生そのものだから。
「そうだったんだ。そうなったきっかけとかあるの?」
「きっかけ、というか理由ならあるよ。」
「聞いてもいい?」
「良いけどあんまり明るい話じゃないから帰ってからでいいかな?」
「うん、ごめんね。」
「気にしないで。いずれは聞いてもらいたかった話だし丁度良かったよ。」
言葉とティアにはもう話したしな。
「そっか、なら気にしないでおく。」
「うん、今はデートを楽しもう。」
「そうだね。」
「じゃあ話も一段落したみたいだし、早速聖奈さんの服を買いに行こっか!」
「行きましょう。」
気を取り直して僕たちは王都の洋服店へと向かった。
「流石は王都。人が多いからお店の規模も大きくて品揃えが良いね。」
「そうですね。これだけあると悩みます。」
「この世界に来て初めて服を買いに来たけど、日本にあったみたいな服もあるんだね。」
「うん、きっと気に入る服が見つかると思うよ。」
僕たちは早速聖奈の服選びを始めた。
暫くして最初に選ばれた服は、大人びた雰囲気のワンピースだった。聖奈が元々持っているしっかりとした女性の空気とよく合っている。一つ目としてはやっぱりこれだよね。
「似合ってる。綺麗だよ、聖奈。」
「ありがとう。こういう服は前にも着てたからしっくりきてる。」
「そっか。じゃあせっかくだし、次はまだ着たことないような服にしよう。違った聖奈も見たいから。」
「そ、そう?じゃあちょっと冒険してみようかな。」
そうして僕たちは再び服選びに戻った。
少しして聖奈が新しい服を持って戻って来た。試着室に入って着替えを済ませ、僕の前に立つ。
「ティアちゃんに選んで貰ったんだけど、どうかな?」
二着目は、なるほどティアらしいといえる、身体のラインがはっきり出る服だった。上半身は聖奈の大きめの胸と細い腰周りが強調される作りで、その下は真っ白な細い脚が目を引くようなミニスカートになっていた。
「あ゛~これは……悩むな。」
「やっぱり攻め過ぎたかな?」
「いや、最高に似合ってて可愛いんだけど、これで外を歩くとなると、ね。」
「どういうこと?」
聖奈はキョトンとした顔で首を傾げた。そこにすかさずティアがフォローを入れる。
「セイナさん、多分ツヅリさんはその姿を他の人には見せたくないって言ってるんですよ。」
「そうなの?綴理君。」
「そうだよ。気付いてると思うけど、僕は独占欲が強いんだ。こんな可愛い聖奈は僕だけのものにしたいんだよ。」
「ふふっ、そっか。じゃあこの服は綴理君の前だけで着ることにする。」
「よし!」
僕は小さくガッツポーズをした。
「もう、そんなに嬉しいの?」
「そんなに嬉しいよ!」
「あははっ、綴理君ってこういう顔もするんだね。なんか可愛いかも。」
「でしょ?これからはもっと色んな顔を見れるよ。そしたらもっと綴理くんが好きになると思う。」
「そうだね。楽しみにしてる。」
こうして二着目が決まった。
それから色々見て回り、皆が満足した所で僕は聖奈に一つ頼み事をした。
「聖奈に着てほしいなって思って選んだ服があるんだけど、試しに着てみてくれないかな。」
「え、綴理君も選んでたの?」
「うん。待ってる間僕も色々見て回ってたんだ。それでたまたま見つけて。」
「そっか、いいよ。どんなの?」
「これなんだけど。」
そう言って聖奈に服を手渡した。
「綴理君ってこういうの好きだったんだ。」
「それもあるけど、スカートとかが多いからこういうのもあっていいかなって。」
「それはそうだね。とにかく着てみる。」
「うん、お願い。」
聖奈が試着室に入り、少しして戻って来た。
「どうかな?」
「やっぱり似合ってる。言葉、ティア、どう思う?」
「カジュアルなシャツにホットパンツか、いいと思う。ね、ティア。」
「はい、可愛いです。」
「そうだよね。私も気に入ってる。綴理君、選んでくれてありがとう。」
「気に入って貰えて良かったよ。」
「うん、せっかくだし今日はこの服のまま続き回ろうかな。」
「いいと思います。では会計を済ませてしまいましょう。」
「そうだね。」
僕たちは手早く会計を済ませて洋服店をあとにした。
それからはバイタシアの時のようにランジェリーショップに行ったり、スイーツを食べたり、デートらしいことを一通りした。
「は〜楽しかったね。」
「うん、王都ってこんなに色々あったんだね。城から出れて本当に良かった。」
「休みって一週間なんだっけ?」
「うん、あと四日後には帰らなきゃいけないよ。」
「どうする?このまま僕たちと一緒にいてもいいんだよ?」
「ううん、会長としての役目もあるから一旦城には戻るよ。」
「そっか。じゃあその時は僕が送っていくよ。一瞬だからね。」
「うん、お願い。それで、城に戻ってからのことなんだけど、訓練が終わったあとは自由なんだ。だから……ね?」
「毎日迎えに行くよ。」
「!……うん、待ってるね。絶対だよ。」
「勿論。僕も聖奈と一緒にいたいから。待ちきれなかったら昼間とかにも見に行ってるかも。」
「ふふっ、その時はこっそり声かけてね。」
「うん。」
そんなことを話しながら、僕たちは宿へと帰っていった。
宿について食事や風呂を済ませた僕たちは、ベッドの上に寝そべり寛いでいた。そこでふと昼間のことを思い出して口を開く。
「そういえば聖奈に話すって約束だったね。」
「あ、綴理君が今の綴理君になった理由だったよね。」
「うん。」
「聞かせて。」
僕は以前言葉とティアに話したことを同じ様に聖奈にも話した。
「そうだったんだ。綴理君は愛を大切にしてるから、てっきり両親にも愛されて育ったんだと思ってた。でも無かったからこそ、だったんだね。」
「うん。」
「辛かったんだね。」
僕は聖奈に抱き締められた。やっぱりあったかい。もう少し、このままでいたいな。
「今日はこのまま寝てもいいかな?」
「いいよ。ずっと抱き締めててあげる。」
「じゃあ私も。」
「それなら私も。」
結局昨日と同じ様に皆に抱き締められて寝ることになったな。
「ありがとう、皆。おやすみ。」
「おやすみ、綴理君。」
「おやすみ。」
「おやすみなさい、ツヅリさん。」
三人のあたたかい愛に包まれて、僕はゆっくりと眠りに就いた。
今日は本当に楽しかった。こんな日がずっと続くといいな。
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