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戦力強化週間

「んっ、んん〜っ!………はぁ。朝か。起きないと。」


 僕は身体をぐっと伸ばし、ベッドから起き上がった。


 さて、昨日の出費のもとをとるために今日からガンガン稼いでいかないと。早速着替えて準備をしよう。



 完全に準備が整ったので早速仕事に行くことにした。二人はぐっすり眠っていたのでそっとしておこう。一応書き置きは残して。


 僕は下に降りて朝食を済ませ、宿を出てギルドへと向かった。ギルドについてすぐにめぼしい依頼を出来るだけ多く受け、いつもの森に足を運んだ。



 森に着いて一呼吸おき、口を開く。


「狩りの時間だ。がっつり稼ぐぞ!」



 目が覚めたら綴理くんがいなかった。不思議に思い周囲を見回すと、一枚の書き置きが机に置かれているのが目に入った。


「えっと?……おはよう。気持ち良さそうに寝ていたからそっとしておきました。依頼に行ってきます。昨日と同じくらいには帰るから心配しないで。……そっか、もう仕事に行ったんだね。私もそろそろ動かないと。」


 私は隣のティアを起こし、朝の支度を始めることにした。


「ティア、起きて。」

「んぅ……おはようございますぅ…」

「おはようティア。そろそろ起きないとお昼になっちゃうよ。」

「ふわぁ……そうなんですか?それは起きなければいけませんね。」


 ティアは眠い目を擦りながらゆっくりとベッドから降りた。そしてふと立ち止まり首を傾げた。


「あれ?ツヅリさんは何処に?」

「綴理くんなら今頃は森にいるんじゃないかな。」


 言いながら書き置きをティアに渡す。


「えっと……………そうですか。流石はツヅリさんですね。昨夜あれ程激しかったというのに早起きして依頼ですか。私とは比べ物にならない体力です。」

「あはは、そうだね。」


 ティアの感想に苦笑いを返しつつ、昨夜のことを思い出す。


 昨夜は二人で綴理くんのお風呂に突入して軽く楽しんだ後、皆で夕食を食べて布団に入った。それから二人で綴理くんを挟んで色々と刺激していたんだけど、気付いたら立場が逆転していた。


 綴理くんはスイッチ入る前はされるがままで可愛いんだけど、一回スイッチが入るとまるで人が変わったように止まらなくなるんだよね。乱暴って訳じゃなくて、ちゃんと優しく愛してくれるんだけど、いかんせん回数が多くて。最近は更に体力に差がついたから、二人でじゃないと次の日一日動けなくなりそうなくらい。その証拠に昼近くまでぐっすり眠ってしまった。


 綴理くんはとても可愛がってくれて嬉しいんだけど、そろそろ私も何か策を考えないと今後受け止めきれなそうだなぁ。何かないかなぁ。無属性魔法辺りで新しいの開発するのもありかも。うん、せっかくだしティアが普通の魔法を練習してる間、私は魔法開発に勤しもう。魔法の練習には変わりないからね。そうと決まれば、


「ティア、ご飯食べて今日も魔法の練習しよっか!」

「?……はい、頑張りましょうね!」


 私たちの一日が始まった。




 僕はひたすら依頼でお金を稼ぎ、言葉とティアは宿に残って魔法を練習するというのを始めて一週間が経った。


「よし、これで完全に鞄代を稼ぎきれた。これからはまた言葉たちと一緒に依頼を受けられるな。たまにはこうやって全力で狩りするのもいいけど。」


 僕はギルドで素材の買取を済ませ、意気揚々と宿に帰った。


「ただいま。」

「おかえり綴理くん。」

「おかえりなさい、ツヅリさん。」


 可憐な笑顔で出迎えてくれた二人に笑顔を返し、そのままの流れで目的の達成を報告する。


「今日で遂に鞄代を稼ぎきったから、これからはまた一緒に依頼に出れるよ。」

「おめでとう。私たちの方も順調に魔法が上手くなったよ。ティアはスムーズに無詠唱魔法を組み立てられるようになってきたし、私も新しい魔法をいくつか作ったんだ。ね、ティア。」

「はい、この一週間でだいぶ上達しました。これからは私も戦いに参加出来ます。」


 僕が依頼を熟してる間、二人もいっぱい頑張ってたんだな。何かご褒美でもあげたい気分だ。


「二人共頑張ったんだね。ご褒美に何か欲しい物とかある?」


 そう聞くと二人は顔を見合わせて何かを話し始めた。


「最近………だから……するのとかは…………」

「いいですね………するのも…………」

「じゃあこういうのは……………」

「……………」

「………」



 少しして二人が顔を上げた。そして声を揃えてこう言った。


「「デート!」」


 そうきたか。


「それでいいの?何か物とかでも構わないけど。」

「色々考えたんだけど、今は特に欲しい物は無いんだよね。それより最近は落ち着いてゆっくり休日を楽しむことが殆ど無かったから、久しぶりにデートしたいなって。今度はティアも一緒に。」

「はい、私も街中を色々と見て回ってのんびりと過ごしたいです。」

「うん、今の私達が欲しいのは物じゃなくて者だね。」

「はい、ですから」

「「私たちに貴方をください。」」

「っ!」


 まさかご褒美に僕自身が要求されるとは思わなかった。でも嬉しいな。ここまで僕との時間を大切に思ってくれているというのは。だから当然、


「そっか。うん、勿論いいよ。今度一緒にデートしよっか。」

「やったぁ!」

「やりましたね!」

「そう喜んでくれると僕も嬉しいよ。」

「うん。その日までに行きたいとこ色々考えておくから楽しみにしててね。」

「分かった。」


 僕も楽しみだ。最近は毎日結構全力で、休みらしい休みをとってなかったからなぁ。たまにはゆっくり人生を楽しむとしよう。



 デートの約束をしたあと、お風呂や食事を済ませて三人でベッドに座って向かい合った。


「それじゃあこの一週間でどれだけ成長したか見てみよっか。」

「うん。」

「はい。」

「まずは僕から。」



名前 ツヅリ・ツムギシ

Lv 37

職業 【天の声(ストーリーテラー)

体力 3330

魔力 1850 

物攻 1110

魔攻 740

物防 1480

魔防 740

固有(オリジナル)スキル 『神創真理(ワールドノウン)』『心理求明(トゥルーレンズ)

      『瞬間模倣(カメレオンシーフ)』『恋心同帯(ラバーズリンカー)

職業(ジョブ)スキル 『一方その頃(アナザーストーリー)』『舞台は変わって(シーンスイッチ)

通常(ノーマル)スキル 『中級剣術』『中級槍術』

      『中級杖術』『中級弓術』

      『上級短剣術』『中級斧術』

      『真偽眼』『索敵』『幻影』

      『瞬間移動』『剛力』『騎乗』

      『超回復』『隠蔽』『魔法剣』

      『調合』『空撃』『武器破壊』

      『魔力回復(強)』『五感強化』

      『第六感』『閃光剣』『統率』

      『聖剣解放』『武装召喚』

      『聖壁』『修復』『解毒』

      『詠唱破棄』『高速学習』

      『全属性魔法適性』

魔法 火属性魔法Lv4 水属性魔法Lv3

   土属性魔法Lv4 風属性魔法Lv4

   無属性魔法Lv6 複合魔法『雷撃』

称号 《転移者》《探求者》《蒐集家》

   《観測者》《愛する者》

   《jm%d23@あgf》



「だいぶ変わったな。レベルも上がったけど、それよりスキルの変化が大きいな。」


 よく使うスキルが成長している。『中級短剣術』が『上級短剣術』、『瞬歩』が『瞬間移動』、『斬撃』が『空撃』になって、それぞれ効果が上がったみたいだ。それに加えて新スキルも追加された。詳細を見てみよう。



神創真理(ワールドノウン)



『上級短剣術』

 ひたすら短剣を使うことで短剣の扱いが上達し、中級から上級へと強化された。


『瞬間移動』

 一定の短い距離を道のりを無視して一瞬で移動する。


『空撃』

 『斬撃』を多用することで進化した。斬撃が通るという過程を無くして、射程内の指定の位置に斬撃を発生させる。


舞台は変わって(シーンスイッチ)

 知っている場所に転移することが出来る。使用者の同意があれば複数人転移可能。転移先が見えていれば、精度が上昇する。



 殆ど空間系のスキルだ。そして遂にテレポート系が使えるようになってしまった。本格的にチートステータス化してるなぁ。


「すごい。綴理くんが定番スキルをゲットして異世界系主人公みたくなってきてる。」


 物語愛好家同士考えることは同じみたいだ。このステータスはどう考えても不遇職のステータスじゃないな。確実に成り上がりしてる。このまま行くと本当に成り上がり系主人公になれそう。なんか楽しくなってきたな。


 まあそれは後々の楽しみとして、


「僕の方はこんな感じかな。次は二人の番だよ。」


 そう言って言葉たちへと視線を向ける。


「そうだね、じゃあはい。」

「では私も。」



名前 コトハ・ユメサキ

Lv 25

職業 【司書(ブックマスター)

体力 2500

魔力 1250

物攻 500

魔攻 500

物防 750

魔防 750

固有(オリジナル)スキル 『(ほどき)の魔眼』『術式破壊(システムメルト)

      『魔力円環(マギ・メビウス)』『恋心同帯(ラバーズリンカー)

職業(ジョブ)スキル 『速読』『高速読解』

通常(ノーマル)スキル

魔法 火属性魔法Lv8 水属性魔法Lv7

   土属性魔法Lv7 風属性魔法Lv8

   無属性魔法Lv7 複合魔法『雷撃』

   空間魔法『固有次元区画(アイテムボックス)

称号 《転移者》《解読者》《魔法創造士》

   《愛される者》《ck8n3と#&》



名前 ティア・アイズ・メルトハート

Lv 10

職業 【姫巫女プリンセスハートリンク

体力 480

魔力 600

物攻 360

魔攻 480

物防 360

魔防 480

固有(オリジナル)スキル 『恋心同帯(ラバーズリンカー)

職業(ジョブ)スキル 『啓示』

通常(ノーマル)スキル 『魔素変換』『魔力回復(強)』

      『騎乗』『統率』

魔法 火属性魔法Lv4 水属性魔法Lv4

   土属性魔法Lv4 風属性魔法Lv4

   無属性魔法Lv4 複合魔法『雷撃』 

称号 《魔皇女》《愛される者》



「おお!二人共すごい成長してるな。言葉に至っては魔法のレベルがおかしいことになってる。これ、Aランクレベルだよね。実質的な強さで言えばSランクでもいいくらいだけど。ティアの方もレベルに対して魔法レベルが高いし。たった一週間でここまでになるとは思わなかったよ。」

「頑張っちゃった。」

「ツヅリさんが稼ぎにいっているのに私たちだけのんびりしている訳にもいきませんからね。」

「そっか、よく頑張ったね。」


 僕は二人を抱き寄せて頭を撫でた。


「えへへ、ありがとう。」

「ふふっ、気持ちいいですね。」


 表情を綻ばせた二人は僕に寄りかかってじっとされるがままになっていた。


 そうして暫く二人を可愛がってから、ゆっくりと二人から手を離す。


「この一週間で全員だいぶ強くなれたね。これからたまにこういう週間も作ろうか。メリハリがあった方がいいと思うし。」

「そうだね。たまにはこうして一つのことに専念するのもいいかも。」

「はい、何処かいつもよりいきいきしていた気がしますし。」

「じゃあ定期的に戦力強化週間を設けるってことで。」

「うん。」

「分かりました。」


 こうして生活の一部に新しいイベントが追加されることになった。


「ふぅ、今日は最終日で特に疲れたしもう寝ようかな。」

「そうだね。」

「はい。ゆっくり休んでくださいね。」

「うん、じゃあお言葉に甘えて。」


 僕はベッドに横になり目を閉じる。少しして、腕と脚に二人の手の感触を感じた。いつもなら両腕に心地よい圧迫感を感じる筈なんだけど……。


「ん?」

「あ、綴理くんはそのまま寝てていいよ。私たちがマッサージしてあげる。」

「この一週間ずっと働き詰めでしたし、いつもお世話になっているお礼の意味も込めてこれくらいのことはさせてください。」

「そっか、ありがとう。」


 二人の優しさに包まれて、僕の意識はだんだんと温かな海に沈んでいった。



「寝てしまいましたね。」

「うん、気持ち良さそうな寝顔だね。」

「はい、ずっと眺めていたら私も眠たくなってきました。」

「私たちも寝よっか。」

「そうですね。」


 そうしていつもの様に二人で綴理くんを挟んで横になった。そのまま綴理くんの方を向き、最後に一言話しかける。


「おつかれさま、綴理くん。」

「お疲れ様です、ツヅリさん。」

「「んっ。」」


 両頬に感謝と愛情を目一杯込めたキスをして、私たちは今度こそ眠りについた。

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