【すれちがい】
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すれちがい
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なんとなく気まずくなることが度々ありましたね。
意見が合わず、話が物別れになったりとか、
わたしの何かに呆れて、オオカミ君がそっぽ向いてしまうとか。
そうなると、オオカミ君からは絶対に口きいてくれなくて。
いつも、わたしの方から修復(仲直り)のきっかけを作るようにしていました。
これがなかなか手ごわかったですね。
いつだったかは、連休前にわたしから
「週末にモヤモヤしたままで過ごしたくないから、仲直りしたいんだけど?
まだ怒ってます?」
と少々あけすけで幼稚な物言いをしました。悪気は無かったんだけど、上手な言い回しができなかったのです。
それに対してのあなたは
『ぜんっぜん、気にしてませんけど。』
と、平常心を装おうとして、装いきれていない表情で返してきましたね。
わたしには、まるで (は? おめーのことなんか眼中にねーし!) と言われているようで、また胸が締め付けられました。
そんなことが何度か繰り返されて、そうやって、とうとう会社を辞める頃の最後には、あなたは本当にわたしのことが、どうでもよくなっていたように思えました。
――世話焼きの性分に甘えて、話し相手になりそうと色々話してみて、仲を深められそうな頼りになる大人だと期待したけど、結局、大した人間でないと気がついて――
結果的に、あなたにとっては、ただただ”わずらわしい”だけの存在になってしまったのでしょうか?
例えば、そんなことを思い切って聞いたとしても、あなたはもう本音で応えてくれることはないのだとも思いました。
ただただ大人の対応として
『そんなことはないですよ。』
と言ってくれるだけでしょう。
そして、本音で語ってくれないあなたに、わたしはまた傷つくのです。
本当、面倒くさいですね。
どうして、こうなっちゃったんでしょう。
あなたも、わたしも、きっと”未熟”なのですね。
でも、若いあなたは未熟で当然です。一方のわたしは、こんな歳になってもダメージ受けてる未熟さ。本当に情けなかったです。
そして、今も思います。 あなたからもらった”幸せ”を返せていたでしょうかと。




