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【すれちがい】

* * *

すれちがい

* * *


なんとなく気まずくなることが度々ありましたね。


意見が合わず、話が物別れになったりとか、

わたしの何かに呆れて、オオカミ君がそっぽ向いてしまうとか。

そうなると、オオカミ君からは絶対に口きいてくれなくて。

いつも、わたしの方から修復(仲直り)のきっかけを作るようにしていました。


これがなかなか手ごわかったですね。

いつだったかは、連休前にわたしから


「週末にモヤモヤしたままで過ごしたくないから、仲直りしたいんだけど?

まだ怒ってます?」


と少々あけすけで幼稚な物言いをしました。悪気は無かったんだけど、上手な言い回しができなかったのです。

それに対してのあなたは


『ぜんっぜん、気にしてませんけど。』


と、平常心を装おうとして、装いきれていない表情で返してきましたね。


わたしには、まるで (は? おめーのことなんか眼中にねーし!) と言われているようで、また胸が締め付けられました。


そんなことが何度か繰り返されて、そうやって、とうとう会社を辞める頃の最後には、あなたは本当にわたしのことが、どうでもよくなっていたように思えました。


――世話焼きの性分に甘えて、話し相手になりそうと色々話してみて、仲を深められそうな頼りになる大人だと期待したけど、結局、大した人間でないと気がついて――


結果的に、あなたにとっては、ただただ”わずらわしい”だけの存在になってしまったのでしょうか?


例えば、そんなことを思い切って聞いたとしても、あなたはもう本音で応えてくれることはないのだとも思いました。


ただただ大人の対応として


『そんなことはないですよ。』


と言ってくれるだけでしょう。

そして、本音で語ってくれないあなたに、わたしはまた傷つくのです。


本当、面倒くさいですね。


どうして、こうなっちゃったんでしょう。


あなたも、わたしも、きっと”未熟”なのですね。

でも、若いあなたは未熟で当然です。一方のわたしは、こんな歳になってもダメージ受けてる未熟さ。本当に情けなかったです。


そして、今も思います。 あなたからもらった”幸せ”を返せていたでしょうかと。


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