双見中央学園高等学校について
双見中央学園高等学校。
地元では有名な私立高校で、初等部・中等部・高等部・大学と存在する、いわゆるお金持ち学校。
そのため、この学校のほとんどの生徒の大半は初等部から上がってきている生徒が多い。
しかし、私立高校なので滑り止めや専願による高校受験を受け合格し入学してきた生徒も少なからずいるのだ。
制服はブレザーで、女子はネクタイかリボンのどちらかを選択することが可能。
色は学年により違っており、三年は赤・二年は緑・一年は青となっており、体操服の胸元に付ける苗字の刺繍や名札、そしてスリッパや体育館シューズでさえも色分けされている。
クラスに関しては、初等部もしくは中等部在籍者の場合はそれまでの成績。
そして高校受験入学者の場合は、入学試験の平均点によってS組・A組・B組・C組・D組・E組と決められる。ちなみにS組というのは特進のことで、かなり頭が良くないか・もしくは初等部からの成績の積み重ねかでしか入ることが出来ないとの噂が、高校受験入学者の間で密かなのか定かではないが噂されているのであった。
今年の四月から高校受験入学者として、一人の女子生徒が「期待」ではなく「不安」を胸に高校生活の日々を送ろうとしている。
「さて…新たな高校生活。一人で頑張りますかっ」
その女子生徒の名前は、櫻田柳。
一人で頑張ることを宣言する彼女はまだ…これから先、どんな高校生活を送ることになるのかを全く持って想像してもいなかった。
これは彼女が新たな出会いと日常を描く物語。




