表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

マークの塔 1話

こことはまたちょっとだけ違う世界のお話




真っ青な晴天のもと大空を羽ばたく大鳥の影。

その背には全身赤装束を身にまとう人物。

「今日もいい風が吹いている、なぁジェロ」

「キュルルルルルー」

「そうか、お前も気持ちいいか」

赤装束はニヤリと笑みを浮かべた。

そして大鳥は地平線の彼方へ溶けていった・・・。




とうきび畑、麦畑を一本の道が地平線の彼方まで続いている。

永遠に続くと思われる道を一人走っている者がいた。


タッタッタッタッ・・・

「今日もきっもちイイゼーヒャッホー」

彼の名はマーク、

ドジでおっちょこちょいな青年。

だが、彼には誰にも言えない秘密がありました。

ロンロン村を西へ、トンボ橋を越えた先にとうきび、麦畑が広がっており

そこから先に更に西へ行ったところに三角で赤い屋根の寂れた小さな塔があります。

マークは左右を見渡す。

「まぁ、まず大丈夫だけどな」

まわりに人がいないのを確認すると

「ヨイショっと」

道から見えない塔の裏側に立てかけられている板を外し中へ入った。


「フフ」

マークは少し笑った。

何故ならこの塔はマークの隠れ家なのだ。

広大な畑にポツンと建てられてるだけあり目立つのだが

道に面した入り口の扉には杭が打ち込まれていて

人が勝手に入れないようになっているのだ。

「まさか勝手に出入りできる人間がいるなんて誰も知らないよな」

そう言って「フフ」と笑う。


「知ってるよ」

その突然の声に思わず「ギャ~~~」

と、奇声をあげ飛び跳ねてしまった。

塔の内部は暗く目が慣れないうちはよく見えないのだ。


「その声は・・・サラか?」

慣れてきた目にはサラが映っていた。

「まったく、いつも学校サボってどこに行ってるんだと思ったら!」

どうやらバレてしまったようだ。

マークは落胆した。


しかし落胆してても始まらない。

サラの説教を制止し

「いいか?このことは二人だけの秘密だぜ?」

その真剣なマークの言葉にサラはコクリと頷いた。


サラ自身、何か感じ取っていた。

これから何かすごい事が始まりそうな予感がしていた。

「じゃあこっち付いて来い」

サラの顔を伺っていたマークが言った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ