箱入り娘
水に浸され
それは受けるものへと変わった
捕らわれて潰された
ひとりっきり
心はいくつも必要とする
穴だらけであることを
悟られたくないがために
一つずつ落として満たしていく
ガラスが必ず砕けているように
私もその次のワタシへ
なくなりましょう
忘れましょう
吹く息たちが立ち去って
薄まっていく
香水が強い匂いで
大人になることを夢見さす
涼しくもなく蒸しているでもなく
ただただ眠気がゆっくり近づく心地
愛してはまた続く
どこかがよくできた容れ物に
またおさめられましょうか