冒険者ギルドとテンプレ
先程の盗賊みたいな騎士たちから貰ったお金は金貨6枚と銀貨12枚だった。
全部で7万2千円。まぁ、良いお小遣い稼ぎにはなったのかな。
でも、良く考えると20分ぐらいの労働で7万2千円も貰えるって凄いね。
日本でこんな短期間にお金が貰えるバイトがあったとしても怪しくて応募出来ない。
これで王城を出る時に貰ったお金と合わせると17万2千円。
これだけのお金が有れば働かなくても1ヶ月は過ごせそうだ。
城下町に着いた僕は冒険者ギルドに向かうつもりだ。
やっぱり異世界転移と言えば冒険者ギルド。それに、モンスターを倒しながらお金を稼げるなら強くもなれて一石二鳥だ。
そして当面の目標は異世界で誰も指図出来ない最強になることだ。
その為にも、まずはギルドランクを一番上まで上げていきたい。
と言ってみたのは良いものの、そもそも冒険者ギルドの場所が分からない。
ということで、僕はいかにも冒険者だと思える格好の4人組について行くことにした。
その結果、歩いて5分程で冒険者ギルドに辿り着く事ができた。
さっそく扉を開けて中に入ると15人ぐらいの人がギルドにはいた。
依頼を見ている人や食事を取っている人。昼間からお酒を飲んで、酔っ払ってそうな人も居る。
「すいません、登録をお願いします」
「はい、かしこまりました。冒険者ギルドの説明はお受けになりますか」
「はい、お願いします」
よくネット小説とかで説明が書いてあるけど、読み飛ばしたりする事もあるし、読んでも覚えてない事が多い。
そもそもここはネット小説の世界では無いし、面倒だけど聞いておいた方が良いよね。
・仕事は難易度に寄ってランク分けされている
・冒険者ギルドのランクはSS、S、A、B、C、D、 E、Fの8段階になっている
・魔物のランクも同じ
・依頼を達成すると報酬が与えられるが、失敗すると違約金が発生する事もある
・3年間依頼を受けないと登録執行になる
・冒険者の怪我や死亡については原則的にギルドは責任を負わない
・冒険者ギルドは原則的に冒険者同士の個人的な争いには介入しない
覚えている限りではこんな感じの内容だった。
「では、こちらの登録用紙にご記入をお願いします。文字が書けない場合は代筆が可能です」
美人な受付嬢さんから貰った用紙に記入を始める。
やっぱり、受付嬢と言ったら美少女だよね。
不思議な事に異世界の文字は読むことも出来るし、書くのも問題はない。
なので、名前や武器なんかを用紙に書いて受付嬢に提出する。
「お預かりします。登録料は銀貨2枚になります」
登録料を渡すと茶色のギルドカードを渡された。
「では、今お渡ししたギルドカードに血液を一滴垂らして下さい。こちらは偽造防止の為に行われます」
「どんな効果があるんですか?」
「ギルドカードに血液を垂らすことで、ご本人以外が触ると色が変わる魔法を付与出来ます」
そう言われた僕は貰った針を指に刺して血液をギルドカードに垂らす。
「これで登録は完了です。仕事依頼はあちらのボードに貼られているので、そちらをご確認下さい」
「はい、ありがとうございました」
冒険者登録が終わって依頼を見にいこうと思ったのだけど、
「テメェ見たいなガキが冒険者だと! 舐めてんのか!」
後ろから声をかけられた。
「オメェみたいなガキが冒険者としてやって行けるのか俺が審査してやるぜ」
「別に頼んでないけど」
「うるせぇ! ガキが俺に指図すんな!」
そして、何故か筋肉質のスキンヘッドに絡まれている。
一応鑑定で見てみるとこの前の騎士たちよりもレベルが高い。
ステータス
[ 名前 ] オーグ
[ レベル ] 45
[ 体力 ] 250
[ 魔力 ] 80
[ 攻撃 ] 240
[ 防御 ] 220
[ 魔攻 ] 70
[ 魔防 ] 55
[ 素早さ ] 62
[ スキル ]
ステータス
[ 名前 ] 佐藤 蓮
[ レベル ] 6
[ 体力 ] 82
[ 魔力 ] 95
[ 攻撃 ] 78
[ 防御 ] 75
[ 魔攻 ] 76
[ 魔防 ] 68
[ 素早さ ] 78
[ スキル ] 写真家
写真家
・ 勇者
・ 聖女
・ 賢者
・ 結界師
・ 鑑定士
特に体力、攻撃、防御は僕のステータスよりも高い。
この能力地を見る限り魔法というよりも肉弾戦を挑んで来るタイプだろう。
まぁ、スキル勇者で僕のステータスは5倍になるから負ける事は無さそうだけど。
「で、具体的にあなたはどうしたいの?」
「俺が模擬戦でお前の面倒を見てやるよ。俺が勝ったら授業料として金を払いな」
「オーグさん。そう言う行為は辞めてくださいとこの前お願いしましたよね!」
登録の時に僕の担当をしてくれた受付嬢が助けてくれようとしているみたいだ。
にしても話を聞く限りでは、あの男は良く新人冒険者に絡んでいるようだ。
「あぁ! 俺はただ新人の面倒を見てやるって言ってるだけだろうが!!」
「そうやって、新人の方ばかりをターゲットにされてはギルドとしても迷惑です」
「うるせぇ! 冒険者同士の揉め事に受付嬢が入ってくんな!!」
「いいですよ。やりましょうか模擬戦」
僕のレベルは6で相手のレベルは45。コイツを殺したらいい経験値が手に入りそうだ。
この男を殺ったらどれぐらいレベルが上がるのか楽しみだな〜!
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