表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で自由に生きたい  作者: 鯖の味噌煮
1章
2/46

追放と対人戦

「ふぁ〜」



 昨日はあれから色々な説明を受けた。まぁ、主に勇者たちの為に開かれた異世界講座なんだろうけどお邪魔させてもらった。



 その後はメイドに客室へと案内されて、そこで昨日は眠りについた。

 さすがは王宮にある家具と言うべきか、僕が日本で使っているベッドよりも柔らかく寝心地が良かった。

 


 学校に行くだけでも疲れるのに、昨日は異世界にまで連れてこられてしまったので直ぐに眠りにつく事ができた。

 おかげで疲労も多かったがベッドの質が良いからか起きた時には体力も回復していて、すっかりと元気な状態に戻っていた。



 とはいえ、ここでの生活はこれが最後なんだけど。



 朝食を食べた僕は城の人間からお金を貰いここから出ることになった。

 貰らえたのは金貨10枚だった。



 ちなみにこの世界の貨幣価値はこうなっているみたいだ。




・通貨


銅貨  10円

大銅貨 100円

銀貨  1000円

金貨  1万円

大金貨 10万円

白金貨 100万円





 つまり日本円で言うと10万円貰ったわけだ。物価が上昇している日本よりは物の価格が安い事に期待しよう。



 最後に召喚された他の4人とお互いに頑張ってなどと挨拶を交わし城から出た。

 あの4人は強力なスキルを持っているし、同じ日本人なんだから仲良くしておいても損は無いだろう。



 あと、一緒に召喚された女の子3人は皆んな可愛かったし。




 城から城下町に向かって10分ほど歩いていると何かがこちらに向かって来る音がした。

 よく見ると騎士のような甲冑を着た3人の人間が馬に乗ってこちらに向かって来ている。



「こんなとこに居たぜ外れ異世界人の奴」

「今日が非番で良かったぜ」

「とっとと殺して臨時給料を手に入れようぜ」



 ニヤニヤとした表情で楽しそうに物騒な内容を語る男たち。



 どうやら彼等は僕が王から貰ったお金が欲しいみたいだ。

 彼らがどれぐらいの強さを持っているのか鑑定を使って確認する。



ステータス


[ 名前  ] メンテス

[ レベル ] 15

[ 体力  ] 45

[ 魔力  ] 30

[ 攻撃  ] 40

[ 防御  ] 51

[ 魔攻  ] 50

[ 魔防  ] 45

[ 素早さ ] 30

[ スキル ]




 取り敢えずこの騎士たちが想像以上に弱そうで良かった。

 これが強い相手だったらと思うとゾッとするし、僕の異世界生活が2日も持たずに終了する所だった。



 うん?

 何で僕が鑑定を使えるかって?




 それは僕が手に入れた写真家というスキルの効果だ。



 このスキルは僕に写真を撮っていいと許可をした相手を撮影した時に効果が発揮する。



 その効果は



・相手のスキルをコピー出来る

・撮った人数分の経験値が貰える




 というものだ。



 だから今のステータスはこんな感じになっている。




ステータス


[ 名前  ] 佐藤 蓮

[ レベル ] 4

[ 体力  ] 52

[ 魔力  ] 75

[ 攻撃  ] 55

[ 防御  ] 48

[ 魔攻  ] 57

[ 魔防  ] 45

[ 素早さ ] 48

[ スキル ] 写真家


写真家

・ 勇者

・ 聖女

・ 賢者

・ 結界師

・ 鑑定士



 どうやら写真家でコピー出来るスキル数は10個までのようで、レベルが上がっているのも王城で写真を撮ったからだと思う。



 僕があの時に鑑定士の人とも写真を撮ったのはどうしてもスキルが欲しかったからだ。

 


 それにしても、この騎士たちを見るに誰でもスキルを所持しているわけでは無いんだな。他の2人のステータスも大体こんな感じだったし。



 ちなみに、僕が現在所持しているスキルの効果は、




・聖女

聖なる力で癒す


・結界師

強力な結界を張れる


・勇者

聖剣を呼び出せる、ステータスが5倍になる、自動回復、状態異常無効


・賢者

全ての魔法に対して適正がある、魔力消費が10分の1になる


・鑑定士

相手のステータスを見る事が出来る




 こんな感じだ。



 これなら騎士たちに襲われても負ける事は無さそうだ。



「よぉ、外れ異世界人! 俺がお前の金を有意義に使ってやるよ!」



「僕を勝手に殺して上の人に怒られ無いんですか?」



 この騎士たちの独断専行みたいだけど、一応この国の意思なのかどうか確認したい。

 それによって今後の対応も変わってくる。もし国の意思なら、なるべく早くこの国から脱出した方が良い。



「関係ないね! 何故ならお前はモンスターに喰われて死んだことになるんだからな!」


「無理矢理に召喚された世界で直ぐに死んじまうなんて哀れだな!」


「おいおい、可哀想だからやめてやれよ! ギャハハハハ!!」



 まぁ、この感じなら国の意思って感じはしないかな。



 この国が僕を本気で殺すつもりなら、こんな弱い刺客を送ってくることは無いだろうし。



「うっし、おとなしく死にやがれ!!」



 外れ異世界人に負けるはずが無いと勝ちを確信している騎士の1人が僕に向かって剣を振り下ろす。



「なに!」



 それを僕は結界師のスキルで自分の周りに結界を張って防ぐ。



「くそ!」



 それから焦ったように何回も騎士Aは僕に向かって剣を振りを下ろすが結界に弾かれる。



「チッ! いつまでも持つわけがない! お前たちもやれ!」


「おう!」


「分かった!」



 自分1人では埒が開かないと判断したのか、仲間を呼んで3人で剣を必死に振るう騎士たち。

 しかし、彼等の攻撃では結界を破ることが出来ず、先に剣の方が壊れた。



「クソ! 何なんだコイツは!」

「ハズレ野郎じゃないのかよ!」

「ヤベェよ!」



 僕は事実を認識出来ずに呆然としている騎士の首を聖剣で斬る。



「まず1匹」



「ヒィィィィ!!」

「何なんだよこれ!!」



「2匹目」



 続けて仲間がやられた恐怖からか震えて動けない2匹目の首を刎ねる。



「すまなかった!! お、俺の事は見逃してくれ!」



 すると顔をこわばらせた3匹目が急に謝ってきた。

 表情もさっきまでの余裕綽々と言った感じでは無くなっている。



「じゃあ、君と仲間が今持ってる有り金を全部出して」



「わ、分かった」



 そう言った騎士は手を震えさせながらも仲間の死体を漁り、自分の持ち物からもお金を出した。



「全部だよ」



「あぁ、こ、これで全部だ! 本当だ! 俺たちの荷物を確認してもいい!」



「うん、信じるよ」



 だっていちいち調べるの面倒くさいし。




 

「頼む! 謝るから俺を見逃してくれ!!」




「分かったから渡して」



「あぁ、これだ」



 恐る恐ると言った様子でこちらにお金を手渡す騎士。



「うん、ありがとう」



 そんな彼にしっかりとお礼を言った僕は彼の首を聖剣で切り落とした。



「なん……で」



 その言葉を最後に騎士は命を落とした。何でって、生かしておく訳ないでしょ。

 生かしといて逆恨みとかされたら嫌だし、人を殺しに来ておきながら自分だけ助かろうなんて虫が良すぎるよ。



 僕の力が国に報告されても嫌だし。



 まぁ、荷物を漁るのが面倒くさかったから、お金を集めてくれて助かったよ。



 ありがとう。



 でも、何だろうこの気持ち? 

 何か肩の荷が降りたというか、体が軽くなって気分が高揚しているみたいだ。



 






 


「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、広告下の⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎を押して応援してくれると嬉しいです!


していただいたら作者のモチベーションも上がり、とても喜びます!


宜しければお願いします!




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ