とんかつは俺の元気玉
しいな ここみ様が主催している「とんかつ企画」に参加させていただきました。
俺が1番好きな食べ物は何かと聞かれたら、問答無用でとんかつと答える。
何故ならとんかつは俺の元気玉だからだ。
最初にとんかつを意識したのは5歳ぐらいの頃。
この時は、運動会で意気込んでいた俺に、母が験担ぎとしてとんかつを食べさせてくれたことが発端であった。
実際にとんかつを食べて臨んだ運動会では、見事な勝利をおさめて大変満足したのであった。
それからと言うもの、俺は運動会や大会、受験など、何か行事がある度に験担ぎとしてとんかつを食べた。
勿論、負けることもあったが、勝つことも多く、俺にとってとんかつ=験担ぎと言う認識があった。
また、負けた時でも、とんかつを食べたお陰で十分に力を発揮出来たし、それによって負けたのならしょうがないと、どんな場合でもとんかつ=元気玉、またとんかつ=精神安定剤と言う認識も出来たのである。
今日は第一志望である企業の面接日。
そんなわけでずっと事ある毎に食べてきたとんかつを今日も食べようと思う。
定食屋に入り、とんかつ定食を頼んだ俺は、それが来るのを今か今かと待っていた。
そして、店主がお待ち遠様と、とんかつ定食を持ってきた。
とんかつの良い香りが漂ってくる。
俺はいただきますと言って、箸を取った。
そして、そのままとんかつを一切れ掴む。
その一切れを口に入れると、サクサクとした衣と中に入っているジューシーな肉が絶妙なバランスで舌を刺激した。
この感覚がやはりとんかつの素晴らしいところだなと思いながら数回噛み締めて消化していく。
その動作を数回行い、間でシャキシャキしたキャベツやふっくらと炊きあがっているご飯を挟みながら、とんかつを平らげていく。
食べ終わった頃には、元気が満ち溢れ、また精神的にも安静した。
俺は、店主にご馳走様と笑顔でお金を払い、店を出る。
店を出ると、心地よい風が吹き、自分を応援してくれているような感じがした。
とんかつで元気も付けたし、今日の面接頑張るぞと力強く歩を進めた。
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