笑ってんじゃねえよ
死にたいとか言う奴
死にたいとかいうやつが嫌いだ。
大した精神的ダメージもなく、トラウマを抱えて生きているわけでもなく、その場の気分でヘラヘラしている奴が嫌いだ。
あ~死にたいだとか、マジで飛び降りたいだとか。
何の気なしに言う奴らが嫌いだ。
別に病気の知り合いがいるわけではない。
明日を願って死んでいった家族がいるわけではない。
ただの平凡な家。
楽しいことはない。
悲しむことは稀にある。
言いようもないモヤモヤを腹のうちに抱えて毎日生きている。
学校に行って
席について
周りの音に耳をすませば
昨日最悪だった
マジでヤバイわ~
死にたい
本心から思ってもないことを平気で言う。
みんながみんな平気で言う。
それに合わせて周りが笑う。
何が楽しいのか分からない。
なのにそいつらは大声で言う。
死にたいと大声で叫ぶ。
何の気なしにそんなことをしゃべる。
そんなことを聞いて
今日もひとりで笑ってる。
部活動が始まった。
先生が見ている中
ひそひそ声で皆が話す。
昨日やばかった
あれ見た~?
あ~死にたい
くだらない事を喋る。
顔に笑顔を浮かべて。
何をするにも
何をやるにも
何かがあって
何かが起こる
その何かに対し
みんな死にたいという。
じゃあ死ねよ。
皆がみんな冗談だと思っている。
こっちが変なのか
あっちが狂っているのか
たぶん誰も狂ってない。
狂っているのはたぶん時代だ。
いつも喋っているあいつが
何かを先生に言われている。
きっとこの後いうんだろう
それとも人のせいにするのかい
ほうら言った
そんなことを見ながら
今日も一人で笑っている
家に帰って
適当に寝転がる
兄弟が何かを言っている
母に何かを言っている
ああそうか
ここもそうなってしまっていた
僕らはいつも言っている
クソみたいな妄言を
何も生まない言葉を
空気を
気分も
全部壊せる言葉を言っている
きっと君も言うんだろう
何かあるたびに言うんだろう
自分を卑下するように
自分をかばって言うんだろう
もうそんなものは見飽きたんだ
世界から色が消えていく
そんな世界に立ちながら
今日も一人で笑っている
ありがとうございました