表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アルバートと森の不思議な関係  作者: よし
3章 進む道
35/36

世界の真実


 おじいちゃんを見ると、心ここにあらずな感じで、どこか遠くを眺めてるみたい。

 僕には、一面真っ白にしか見えないけど。

 

 はっ!!

 ボーッとおじいちゃんを見てる場合じゃないよ。

 なんか、凄いこと言われたからプチパニックになって、気づいたら何故かボーッとおじいちゃんを見てたけど。


 おじいちゃんが分かりやすくお話してくれた内容によると、おじいちゃんはホントに僕のおじいちゃんだった。

 ルーベルクの森の意思は、おじいちゃんの一部を使って生んだ(創った?)らしい。それで、僕はそのルーベルクの森の意思から生まれたから、おじいちゃんの孫に当たる存在みたい。


 ただ、ルーベルクの森を親と思ったことが無かったから、いまいちピンと来ない。

 どちらかというと、ラルヴァとかルークがお父さんでは無いんだろうか?

 ルーベルクの森の意思は、お母さんっぽい。性別は分かんないけど、なんとなく。


 「よし。おじいちゃんは、お母さんを創った。だから、僕のおじいちゃんで。ラルヴァとルークはお父さんで」


 ん? マークお兄ちゃんはお兄ちゃんだから、お兄ちゃん?

 じゃあ、ミーシャお姉ちゃんはお姉ちゃんだから、お姉ちゃん?

 知らなかった。こんなに家族がいっぱいだったなんて……。





 これで、僕の家族については、分かった。

 あとは、おじいちゃん……。

 プチパニックの元凶だよ。

 お話を思い出してみると……。


 世界を創って今まで寝てた。


 「意味分かんないよー!! 分かるけど、分かんないー!!」




 ま、いいかーの結論になって、悶え終わるとおじいちゃんがこっちに来た。


「どこか見てたの?」


「世界がどのように成長したかと、力の循環を担う……ルーベルクの森と同じ存在がどうなったかを見ていた」


 おじいちゃん、優しいです。ちょっと分からないと思ったら、すぐに言い直してくれた。

 さすが、世界を創った人!!


「ルーベルクの森と同じ存在……。おじいちゃんの子供が他にもいるの?」


「いる。森、山、海といった様々な所に存在する」


 おおー。

 他の皆にも会ってみたいなー。


「皆、元気だった?」


「いや」


 えっ。元気じゃないの?


「病気なの?」


「病気……、見せた方が早いか」





 おじいちゃんが僕の手を取った。

 すると、周りの景色が一変した。

 何も見えず、聞こえず、ただ白い空間が広がっていたのに。

 蒼い空がどこまでも広がり、眼下にはキラキラと輝く大きな水たまりが広がってる。


 眼下……。空!! 落ちる!!

 慌てておじいちゃんにしがみついて、目をギュッとつぶる。


「海だ」


 おじいちゃんは、僕が怖がって思いっきりしがみついてるのも気にせず、一言呟いた。

 恐る恐る目を開けると、どこまでも蒼く、空の境目まで水たまり……海が広がっている。

 それで、落ちないみたいだから少しほっとする。でも、おじいちゃんからは離れない!!


「ここにも、ルーベルクの森と同じように、意思が在る。役割も同じで、滞る世界の力を取り込んで、放出することで還元している」


「へー」


 今見てる景色が壮大で、お話も壮大で。

 これしか言えないよ。世界規模のお話されても。


「次へ行く」





 おじいちゃんが呟いたと思ったら、また違う場所に来ていた。

 今度は、砂の海が一面に広がる黄色の世界。


「ここは、森と湖の国と呼ばれていたようだ」


「えっ!! 森も湖も無いよ!?」


 前を見ても、後ろを見ても、悠久の砂が広がるのみで、他には何もない。


「瘴気が生まれ、力の循環が行われなくなった。その結果、バランスが崩れて今の状態になったのだろう」


 これが、瘴気で……。

 だから、ラルヴァも、他の森と在るものも、命をかけてまで瘴気を消そうとしてるのかな。

 でも……。


「そうだ!! おじいちゃんなら、直せるんでしょ」


「無理だ。この世界は、自らの力と意思にて歩みを進めている。もう、そこまでの干渉はできない」


「そっか」


 僕は、呆然と砂だけの世界を見つめた。





 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ