再会
お城に戻ってから数日後、学園からルーク達が来たとマーサおばちゃんが教えてくれた。 ちなみに、今回はマーサおばちゃんのお仕置きはなかった。今回だけと言われたときの笑顔が、忘れられないです。
謁見の間に入ると、食卓の上にたくさんのご飯が用意されていて、皆が思い思いに過ごしていた。
謁見の間というより食堂? 陛下がいるから、やっぱり謁見の間?
ぐるぐると、何故か止まらず考え続けてると、横から衝撃が来た。
「ぐえっ」
どうなってるのか分からないけど、身動き一つ出来ない!!
それに、体が締め付けられて、苦しくて息もできない!!
「……!!」
助けてが声にならず、ボーッとしてきた。
これは、あれだよ。ウィルにキュッとされて、気づいたら寝台にいるやつだ。
おかしいなぁ……。怒られることしてないと思うだけど。
あー、もうダメ。
「おい、ミーシャ。アルが落ちそうだ」
僕を締め付けてるのが、ビクッとしてから緩められた。
けど、力が入らず、グダーっとなった。お休み直前でしたから。
「あっ、ごめんなさい」
「うん。だいじょうじゃないけど、だいじょうぶ。ミーシャお姉ちゃん!! 何で泣いてるの!? ルークに怒られたの?」
ミーシャお姉ちゃんを見ると、僕を抱きしめながら泣いてたからビックリだよ。
ルークの拳骨は泣いちゃうもんね。
「ふふっ、違うわよ」
「そうなの? じゃあ、マークお兄ちゃんに頭をギューッとされちゃったのかー。だめだよ!! マークお兄ちゃん!!」
「違ーよ!!」
全く、しょうが無いなと思いながらマークお兄ちゃんを怒ると、勢い良く否定された。
じゃあ、何だろうと思ってると。
「アルが泣かせたんだろ」
マークお兄ちゃんが僕のせいにしてきた。
僕は何も何もやってないと、不満げな顔をした。
「私が泣いたのはね。アルバート君のせいよ」
「えっ!? 僕!?」
何かしちゃったかな?
えっと、どうすればいいの?
ミーシャお姉ちゃんは……、まだ少し泣いてる。
えっと、えっと、どうしよう。
少し混乱して、キョロキョロしてると、マークお兄ちゃんの笑い声が聞こえた。
「あはははっ、やっぱ面白いな」
「アルバート君は、私が泣いた理由、分からないの?」
ちょっと怒ってる……。
もう一回考えてみたけど、やっぱり分からない。
途方に暮れてると、ルークがやってきて頭をポンポンと叩いてきた。
「アル坊は、戦場にいっただろ。だから、心配だったんだ。居なくなることが怖かったんだよ」
ルークの言葉に、ミーシャお姉ちゃんが頷くと涙をぬぐった。
「それで、アルバート君を見たら、安心して泣いちゃった」
「ちなみに、俺もマークも心配したから、後でお仕置きな」
お仕置き……。
いや、それよりも。
「僕が居なくなると、泣いちゃうの?」
「ええ、悲しいからね」
ルークを見てみる。
「俺は、泣かないぞ」
「じゃあ、悲しくないんだよね」
ちょっと、ホッとする。ミーシャお姉ちゃんはどうしよう……。
「いや、泣かないだけで、悲しくはなるかな」
「えっ!!」
「えって、俺はそんなに薄情じゃないぞ」
「じゃ、じゃあ、マークお兄ちゃんも、悲しくなっちゃうの?」
「まあ、それなりに一緒にいたしな」
ちょっと、恥ずかしそうで、珍しい。
いや、そうじゃなくて……。
どうしよう。
僕が居なくなることで、ルーク達が悲しくなっちゃうのはヤダ。
でも、帰らなくちゃいけないし……。
ふと、陛下とお話ししてるラルヴァが見えた。
うん。どうしたらいいか、教えて貰おう。
「ミーシャお姉ちゃん、ラルヴァの所に行くから離して」
「ダメ」
「何で!?」
凄い勢いでダメだしされたよ!?
ラルヴァのとこに行くだけだよ!?
「なにか、隠してるでしょ。どっかへ行っちゃう気でしょ」
何故にバレた?
まだ、何も言ってないよ!?
「私も一緒に行くわ」
そう言って、僕を抱き上げるとそのままラルヴァの所に向かいだした。
ミーシャお姉ちゃんの後ろには、ルークとマークお兄ちゃんが何ともいえない顔をしながらも、一緒に着いてきていた。とりあえず、助けてはくれなそうなのは分かった。




