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アルバートと森の不思議な関係  作者: よし
2章 建国祭
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閑話(ビックリ屋敷)


 ウィルと一緒に催しをしている屋敷にやってきた。

 マークお兄ちゃんが一緒に行けなくて、凄く悔しそうな顔をしてたから、きっととっても面白いんだと思う。

 ただ、ウィルに「アルの反応を後で事細かに教えてください」って言ってたのが気になるけど。


「ここが『ビックリ屋敷』なの?」


「ああ。結構混んでるな」


 確かに『ビックリ屋敷』の前に、たくさんの人が並んでる。

 僕たちも並んで、ウィルにどんなことをやるのか尋ねてみた。


「このお屋敷で何やるの?」


「毎年違う内容だから分からないんだ。去年は『カラクリ屋敷』だったかな?」


「カラクリ?」


「俺は中に入らなかったから詳しくは知らないが、隠し扉や動く床とかあったらしい」


 なにそれ!? 面白そー!! カラクリやりたいなー。

 と思ってると、ウィルがふっと笑った。


「これがキラキラお目々? お菓子を前にした時と同じかな。」


「キラキラ? それより、お菓子あるの!?」


「ない」


 キッパリ、ハッキリ言われてがっくり。

 お祭りのお菓子は、美味しくて、いっぱい種類があって楽しいのに。なんで持ってないの!!

 じーっとウィルを見てみる。お菓子食べたい思念をバシバシ飛ばす。


「睨んでも無いもんはない」


「ぶーぶー」


「駄々こねるとお菓子買わないぞ」


「ごめんなさい!!」


 速攻謝る!! マークお兄ちゃん直伝、アクセル監修!!

 手は指までピンと伸ばして横に揃え、背筋も伸ばしてから腰を折る。


「完璧な謝罪だな……。お菓子は屋敷を出てからな」


「はっ!!」


「……」


 びしっと背筋を伸ばして返事をする。

 あれ? あきれ顔? ルーク用なのかな? ミーシャお姉ちゃんにも聞いてみようかな。





 ウィルとお話してると、やっと僕たちの番になった。

 扉を開けて『ビックリ屋敷』の中に入ると、少し広い空間があって、奥に大きな階段が見えた。

 とりあえず、奥に進んだ。


「うわっ!!」


 突然、足場が消えて、浮遊感を感じたと思ったら、僕は床に嵌まってた。

 胸の辺りまで落ちてて、出られない。ジタバタしてみても、やっぱり出られない。


「ぶはっ」


 笑われたから文句を言おうとしたけど、身動きが取れなくて、ウィルが居る後ろを向けない。むー!! ジタバタジタバタ!!


「あはははっ、ほら出してやるから、動くな」


 そう言うと、僕の両脇に腕を通してから、持ち上げてくれた。

 笑ってて釈然としないけど、助けてくれたからなー。


「……ありがと。」


 ぼそっとお礼をした。


「どういたしまして。ほら、先へ行こう」


「うん」


 今度は落ちないように、進む前に右足を前に出して、床をちょんちょんってしながら進んだ。

 ちょんちょん効果で、落ちずに階段の前までどうにか来れた。でも穴が5個もあったよ!! 多すぎじゃない!?

 階段は落ちる幅がないから、安心して普通の早さで昇った。


「ぶべっ」


 ずるずるずる。

 階段を上ってたはずが、階段がなくなった。転んだ僕は、階段が急勾配となったため、一番下までずり落ちた。

 なんでさ!!

 悔しくなって、床にへばり付いたまま、バンバンと手で叩いた。


「もー!!」


「あはははっ」


 ウィルは普段あんまり笑わないのに!!

 恨みがましく見ると、目をそらされた。そのまま、トントンと軽やかに階段だった坂道を上って行っちゃった。





 僕たちは、やっと『ビックリ屋敷』から出てこれた。

 そして、僕は今、ウィルに抱えられている。荷物のごとく……。


「面白かったな」


「面白かったけど……」


 もう、ぐったりだよ。

 なんで壁が倒れてくるの!!

 天井は落ちてきちゃだめだよ!! 途中で止まったけどさ。

 それにそれに、なんで甲冑が突然動いて、走って追いかけてくるの!!


「いや、アルバートが面白かった。あいつらがおもちゃにするのが分かる」


 なんか、文句を言わないといけない気がする。きっと褒められてない!!

 でも、ウィルの脇に抱えられた僕は、疲れてだらーん状態。


「もう一回入るか?」


 思いっきり首をブンブンと振ったら、また笑われた。

 何故か楽しそうなウィルに抱えられて、お祭りを巡りまわった。






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