表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アルバートと森の不思議な関係  作者: よし
2章 建国祭
22/36

閑話(雑貨屋での一齣)


 建国祭の期間中は、たくさんの出店が出て、なおかつお買い得価格らしい!!


「おっかいどくー!! おっかいどくー!!」


「アル、ご機嫌だなー」


 るんるん気分でいると、マークお兄ちゃんが声を掛けてきた。


「うん!!」


 ニコニコ笑顔が溢れるよー!! 止まらないよー!!

 そんな僕と同じようにニコニコしてるアクセルが「それ何の歌?」と聞いてきた。


「お買い得だから、ルークがおもちゃを買ってくれる歌ー」


「よかったなー。ルーク先生のお財布が軽くなるまで買ってもらえよー」


 アクセルがさらにニコニコ。いや、どちらかというと、ニヤニヤっぽい感じになった。

 でもでもダメなんだよー。


「ルークは1個だけだって」


 先導してるマークお兄ちゃんが「せこっ!! いや、育児か?」と呟いた。

 僕は何を買って貰おうか考えながら、ルークが待つ雑貨屋へ向かった。





 雑貨屋さんに着くと、お店の商品を品定めをしてるルークが見えた。

 すごく真剣な顔をしてるから声を掛けにくい。そんでもって、何を見てるかが凄く気になる!!

 アクセルから手を放して、そっとルークの後ろから商品を覗いてみた。


「紐?」


「うわっ、アル坊か」


 ルークは僕に気づくと、頭に手を乗せてナデナデしてくれた。

 ルークのナデナデは気持ちよくてポワーンってなる。皆がよくしてくれるけど、マークお兄ちゃんだけは要注意!!ギューっとされて頭がつぶれちゃう!!


「二人とも、お疲れさん。水飴は売れたか?」


「はい。結構売れましたよ。出店は楽しかったんですが、アルが際限なく欲しがって大変でした」


 ルークとアクセルが笑ってるけど、あれは水飴が美味しいのがいけないと思う。

 結局、全部の種類を制覇できなかったし。


「ルーク先生、何か買うんですか?」


 アクセルは好奇心いっぱいのいい笑顔だ。


「ああ、この紐が気になってな」


「紐?」


 アクセルが不思議そうな顔になった。僕も何で紐なのか不思議。面白くないのに。


「ルーク先生……。それは、もしかしなくてもアル用ですか?」


「ああ。この紐な、伸縮性があるらしいんだ。これなら、紐が張ったときに痛くないかなと思ってな。どう思う?」


 ルークが紐を手に取ってから、マークお兄ちゃんに見せるように紐を左右に引っ張り伸ばした。


「いや、あの。そんな真剣に聞かれても……」


 マークお兄ちゃんがしどろもどろになっていると、ルークは返事を聞かずに紐を買いに店員さんのところに向かった。


「マーク、アル用の紐ってなんなんだ?」


 アクセルがマークお兄ちゃんに紐を何に使うのかを聞いて、マークお兄ちゃんが僕の散歩用の引き綱と答えると、大笑いを始めた。

 面白くないのに!!





 とりあえず、紐のことは置いといて、お店の商品をうろちょろしながら見てまわった。 うーん。木彫りのお犬さんが気になる。でも、面白くなさそうだしなー。1個だけだしなー。

 お犬さんは有力候補としつつ、面白そうなのがないか探していると、たくさんの木札がまとめられているのを見つけた。

 一枚を手に取ってみると、綺麗な色で花びらが描かれていた。別の木札を見てみると、鳥さんが飛んでる絵で、これもきれー。

 同じ絵の木札もあるけど、たくさんの種類があるみたい。色とりどりで綺麗なのもいい!!

 木札を取っ替え引っ替えして見比べてると、ルークがやってきた。


「花札が気に入ったのか?」


「花札? これのこと?」


 両手に持っていた木札をルークに見せて聞いてみた。


「そうだ。2人以上で遊ぶものだな。」


「これで遊ぶの?」


「簡単な遊び方は、決まった絵柄を揃えるのを競うものかな。他にも遊び方はあるけど」


 おおー!! つまり、これは綺麗で面白いのかー。

 うん。これがいい!! お犬さん、ごめんね。


「ルーク、ルーク!! これ買ってー!!」


「んー。ちょい高いけどいいか。じゃあ、買ってくるからマーク達のところで待ってろ」


「うん!! ルーク、ありがとー!!」


 マークお兄ちゃんとアクセルを探すと、2人とも楽しそうに話してるのが見えた。


「次は『冷たい! ヌルヌル! こっそり背中に入れよう!』系列でいくか?」


「いいんじゃないか。この間は『本物そっくり! 触覚まで再現!』だったし。」


「……」


 何だろう? すごくやな感じだ。

 2人とも楽しそうなんだけど。なんか背中がゾクッとする。


「おっアル。もういいのか?」


「……うん。」


 マークお兄ちゃんが普通な感じで話しかけてきたけど……。うーん?


「元気ないな? 買ってもらえなかったのか?」


「ううん。えっとね、花札? を買って貰うんだ!!」


「花札かー。俺も出来るから今度、一緒に遊ぼうな」


「本当!? 絶対だよ!!」


 凄く楽しみになって、しっかりと遊ぶ約束をした。

 ただ、「アルで遊ぶのは楽しいからな」と言われたのが、なんか違う気がした。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ