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プロローグ

 熱い。

 見たことも無いくらい大きな炎がそこかしこから火の粉を飛ばしてくる。知らない大人たちが周りを囲み、皆が手に農具のようなものを持ってこちらを睨み付けている。

 どうしてこんな目に遭うのか誰も教えてくれない。今までいろんなことを教えてきてくれた両親すら、怖がってばかりで口を開いてくれない。

 ようやく聞こえるように喋ったのは知らない誰かだった。

「こうしてみれば無様なものだな……。――連れて行け。燃えていない時計塔にいくらでも部屋がある。……三人別々にな」

「お父様! お母様っ!」

 あどけない少女の体は両親から引き剥がされ、その声は姿ともども人ごみの中に飲まれて消えてしまった。

 贅を尽くした豪勢な館は盛大な炎を上げて夜空を黒く焦がし、少女の家は「不躾な恵まれなかった境遇の者たち」に荒らされていた。

「子供はどうします?」

「同じだ。明日の朝にはまとめて――」

 男は手刀で首を後ろから切る動作を示した。

「しかし子供ですよ……さすがにそれは」

「あの娘の服の代金で、俺の倅が今までに食った分の飯代が賄える」

「…………」

「なるべくしてなったことだ。貴族などと……そんな時代は終わったんだよ」


 この作品は以前のような過去に描いたストックではなく、現在進行形で描いている途中のお話です。なので、更新が滞ることもあるかもしれませんがご愛嬌。

 なるべく一週間毎の更新を貫く所存であります。

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