寝起きの運動②
あれからどれだけの時間が過ぎたのか分らないが、一緒に土木作業をしてる町の人に声を掛けられ我に返った。
俺の周りには100を超える土嚢が出来上がっていて、それだけ時間を浪費していた事が分る。
俺「そちらは順調ですか?」
町民A「順調と言うか・・・おたくのペースが速くて、それに比べればまだまだですよ・・。」
俺「えーっと・・・まぁ気にしないでください。」
町民「今から少し休憩に入りますよ?」
そう言われ皆と休憩しながら話を聞く事にした。
俺「この町の名産とかって何ですか?」
町民A「名産はリゴンですね。リゴン酒とかも名産です。」
リゴンとは字のごとくリンゴです・・・。すいません手を抜きました・・・。
町民B「王都の商人からも頻繁に買い付けに来ますよ。」
俺「それは凄いですね。この事が終われば皆で飲み明かしたいですね。」
町民A「そうしましょう。町長に言って祭りにしましょう!」
町民にとってはこんな出来事は不安でしかたない。でも、生きる為に頑張るしかない。
これくらいの楽しみがないと気が持たないんだろう。そして、生きて家族に会う為に。
俺もいつか家族に会えるといいけど・・絶望的やしね・・向こうの世界で死んでるし・・。
俺「そろそろ続きを始めましょうか!」
町民A「はい。」
そして何事もなく今日は終わった。
朝目が覚めると俺の好きな卵焼きに白ごはんにめざしが用意されていた。
もちろんウリクルが作ってくれてる。
俺「今日は和食やね。俺の好きな朝ごはんや~♪」
嬉しくなって次々に口にほりこんでいく。
ウリ「慌てなくてもおかわりはありますよ。」
まるで母親のような微笑みで俺を見守ってくれてる。
昨日の今日やし、気を使ってくれてるんやろな。
俺「ウリクル・・ありがと。」
ウリ「どういたしまして。マスターの笑顔が一番です。」
ありがとうウリクル。この世界に来て初めての相棒で、俺の心の支えにもなってる。
彼女が人間なら間違いなく恋人になってると思う。たぶん・・・。
俺「おかわり~♪」
でも御飯でご機嫌な俺って・・・。
コンコン。
アル「コニシ殿御目覚めですか?」
俺「起きてますよ。」
アル「本日の打ち合わせをしたいのですが?」
俺「入ってください。」
今日もアルマは美人です。このボインを・・ゲフンゲフン。
アル「私のプレートアーマーがどうかしましたか?」
俺の目線バレてる!い・・いや・・まだ大丈夫だ!
俺「い・・いえ・・連戦でアーマーも傷んでそうなので直しましょうか?」
アル「え?できるんですか?」
俺「ええ、できますよ。今からやれば昼にはできると思うので昼御飯食べる時にでも渡します。」
アル「お願いしてもいいですか?」
そう言いながらアルマはプレートアーマーを脱ぎだした・・・。凄いボディー!
鎧で分らなかったけど・・・巨乳やん!でも残念なことにサラシかなにかで押えてるからはみ出てる♪これはこれで凄い眺め!!
ウリ「マスター・・・。」
ウリクルがそっとハンカチを渡してくる。俺鼻血出てたみたい・・・。
気がきくよねウリクルって!でも視線が痛い・・・。
俺「では預かりますね。」
アル「ではお願い致します。」
アルマが部屋を出て思ったけど・・・・打ち合わせ・・・・。まっいいか!良い物見れたし!
俺「でも、普通に直すのもつまらん・・・。能力値上げといたろ。」
俺の能力使えば簡単じゃ!ってほい!
俺「どうよ!ウリクル!見た目はノーマル!しか~し!!能力はUP済み!これぞ羊の皮を被った狼!のび太の皮を被ったスネ夫!ボールの皮を被ったジム!」
ウリ「段々と意味が・・・。」
俺「まぁええやんええやん。これの能力は既存の能力に加え耐魔法!但し、四大元素のみやけど。加え!重量軽減!ってか材質チタンに変えたしね。」
ウリ「マスターは懲り症ですね・・・。」
俺「ふふふ、ただでは起きんよ。」
ウリ「・・・・・。」
俺「視線が痛いですって・・・。って町の人用の防具も少しは作らないとあかんな。これは重量軽減程度にしとこ。」
ほい!っとできました50組。
俺「剣はショートソード20に楯20は作ってるし・・・ロングソード10作って・・・弓を10くらい作ればええかな。余れば倉庫入れればええし。」
なんやかんや言いながらも普通の武器は作りませんでした( ̄▽ ̄;)アハハ…
そして昼にアルマとお昼食べるねんけど、何で姫さんも同席??
姫「私も御一緒でも宜しいでしょうか?」
そう言われてNOとは言えない日本人です。
俺「いいですよ、皆で食べた方がおいしいですし。」
アル「すみません・・・。」
アイコンタクトで返事しときました(; ´_ゝ`) フッ
俺「あっ・・・ウリクルお願い。」
ウリ「マスターにお預けしたアーマーをお返し致します。」
アル「これ・・・軽いですね・・・。それに・・・この宝石は・・・・?」
俺「あぁ・・それは耐魔法の術式を刻んだ魔法石ですよ。あと、重量軽減・材質硬化の術式刻んどきました。(嘘だけどね。)」
アル「魔法石??重量軽減・材質硬化の術式??何ですかそれは?」
俺「俺オリジナルです!故に、アルマさん専用でこの世にオンリーワンです!ちなみに、製作方法は企業秘密ですので聞いても答えません。」
この世界には重量軽減する魔法は存在しないし、魔法石は無くて魔石しかありません。魔法石と魔石の違いは魔石は初めから魔力の籠ってる物、魔法石は宝石などに術者自らが魔法の術式を刻み魔力を込めるって違いです。
アルマと姫はポカーンとしてます。そりゃそうやね、今までどんな高名な賢者でもできないことをして、その恩恵を受けるんやし。
俺「あと、姫さんにもこのネックレスを。」
そう言ってポケットから水色の魔法石を嵌めたのを作りました。
魔法石の周りを天使が支えるデザイン。
俺「これの効果は耐魔法と体力回復。」
姫「コ・・・コニシ殿・・・いくら非常事態とは言え・・・国宝級の装備を軽く渡されても・・・国庫が・・・・。」
アル「とても・・・普通にはお支払できない金額では・・・。」
俺「ん~・・・この事が終わればお願いしたい事も有るし、今回の報酬も含めてお金はいいですよ。」
姫「お・・・お願いですか・・・?」
どんな無茶なお願いされるかドキドキしてるな?
俺「はい、ムミ砂漠ってアグリード王国領土ですよね?」
姫「はい、でも砂漠なので領地とは言え人も住めない状況なので・・。」
俺「ムミ砂漠全部貰えません?」
姫「へ?」
おっ変な返事しよった。
姫「ムミ砂漠ですか?あそこには人は住めませんよ?魔物もいますよ?」
俺「いいんですよ、俺の色々な実験場にしたいんで(嘘だけどね。もう家建てちゃってるし。)。」
姫「砂漠なので問題は無いとは思いますが・・・。」
俺「じゃあ、契約完了って事で食事始めません?」
食事を楽しむと(俺だけだけど。)後は食後の運動!昨日と違って今日は伐採した丸太を外壁にする作業が待ってます!
内堀は6割程度は作ったし、できたとこから外壁作らんと間に合うか分らんからね。
今は伐採も終わって、土嚢運搬組み・堀作り組み・外壁作り組みと別れてる。
明日朝一からお年寄りから順に移動を始める事になってる。
ではでは、そろそろ始めますか!