寝起きの運動
夢の中で家族の夢を見た。
子供と公園で遊んで、一緒に風呂に入り、一緒に寝た。
目が覚めて泣きながら寝てたのが分った。
ウリクルはそんな俺に声を掛けるわけでもなく見守っていてくれた。
俺「子供の夢を見てん・・・。」
ウリ「マスター・・・私はまだマスターにかける言葉が見つかりません。」
俺「いや、いいねん・・・。」
顔を洗い進捗状況をウリクルに確認した。
ウリ「丸太はギルド員に依頼を出した事により伐採スピードが上がっています。あと1日もあれば揃うと思われます。」
俺「うん、順調やね。麻袋とかは?」
ウリ「麻は材料が足らず、急ピッチで生産しています。商人からも購入していますが麻袋は後2日は必要です。」
俺「そうか・・・俺が少しは手伝った方がええやろね・・・・ほい!」
麻袋200作りましたよ。簡単やね錬成って。
俺「これを持って行ってくれるか?ついでに、今の外壁の周りに幅3メル深さ5メルの溝を掘る指示を出しといて。その時の土を麻袋に入れて広場に集めといて。どこに積むかは後で話し合うし。」
ウリ「承知いたしました。では、服などはこのテーブルに御用意致しましたので、御用意が整いましたら広場まで御足労お願います。」
ウリクルが部屋を出ると俺は夢を思い出し、気分はブルーに変わる。
ウリ「副団長様、ここにマスターから麻袋をお渡しするよう承っております。」
アリ「申し訳ありません。事が終わりましたらきちんと費用はお支払致しますので。」
ウリ「マスターからその必要はないとの事です。」
アリ「そう言う訳にはいきません。」
姫「そうです。きちんとお支払しなければ示しがつきません。」
ウリ「マスターにお伝えしておきます。」
おおよそ30分後に俺が到着するが、細かい指示などはアルマが出しているのでテキパキと作業は進んでいた。
俺「順調みたいですね。」
アル「はい、後は細かい打ち合わせは必要ですが概ね順調です。」
俺「この町で一番造りの頑丈な建物はどこですか?」
町長「大きさで言えば私の家ですが、小さくても問題ないのであればギルドです。」
俺「ん・・・・1000人規模は流石に無理やろうな・・・。」
町長「はい・・・。」
俺「町長宅は何人位避難できますか?」
町長「多くて150人程です。」
俺「ギルドは?」
ギルド支部長「100人程です。」
俺「250人か・・・戦力の分散は避けたいなぁ・・・」
俺「町長宅見せてもらえますか?」
俺・アルマ・ウリクル・町長の4人で向かった。
家と言うか豪邸ですね・・・。2階建てで貴族の家みたいな感じで木造ではなく石がメインでできてるが、無骨な感じではなく芸術的なデザインである。
俺「立派な家ですね。木造ではなさそうだし、火を付けられても大丈夫そうだし、家から門までのスペースも十分ですし、ここを最終防衛拠点にした方がいいですね。」
アル「そうですね、この規模なら150人程度展開し、防衛できそうです。」
俺「町の人達にも防衛線参加してもらわないとダメですね。この町にも狩人はいますよね?」
町長「はい、数は少ないですが。5人です。」
俺「その人たちは弓隊に入ってもらって、解体屋とかの人にも参加してもらいましょう。」
次々に町の人達の参加部隊を仮編成し、防衛構想を練る。
俺「ギルドには依頼として発注し、町の女性や子供、お年寄りを護衛して近い町に避難してもらいましょう。」
ウリ「では、ギルドに依頼を発注してまいります。」
俺「うん、ついでにBランクの人は町に残る様に伝えて。」
ウリ「承知いたしました。」
アル「では、準備の指揮に戻ります。」
俺「じゃあ、俺は土掘り手伝いに行きます。」
それぞれが別れ、作業を進める。
俺「考えたくない時は体を酷使するに限る。」
もう何袋詰めたかわからない。でも、そうしないと今は精神が持たない気がする。