異世界の車窓から②
俺「もしかしたら、重傷者治せるかもしれないですよ?」
姫「え?本当ですか?」
目を見開いて驚いてる。
姫「でも、ポーションは非常に高価な物なので・・・いいんですか?」
俺「ポーションじゃないですけど、俺の持ってる物で代用できるかなと。」
姫「ポーションの代用品?薬草ですか?」
俺「まぁ似たような物です。」
姫「お願いします。費用はお支払いたしますので。」
俺「分りました。その事については後で要相談と言う事で。早速治療にかかります。」
そう言うと、俺は重傷者のとこに歩いて行ってるんやけど、大丈夫かな・・・あんなに言って無理でしたは辛いしね。
アルマがポーションを飲ませた人は回復したみたいで、ふらつきながらも死亡した仲間達の遺体を集めに行ってる。
残り1人の重傷者はかなりやばい状態。今にも死にそうな感じ。
その重傷者に俺は話しかけた。
俺「俺の声が聞こえるなら1度ゆっくり瞬きしてください。」
その騎士がゆっくり瞬きをしたのを確認して話を続ける。
俺「今から豆を口に入れるので、噛んで飲みこんでください。」
俺と騎士のやり取りを不安そうな目で見るアルマ。元が美人だし、こんな目をするのを見てると若干こうふ・・ゲフン、ゲフン。気の毒だ。
俺の言う事を理解して騎士は俺の入れた豆を噛み砕いて飲み込んだ。
そのとたんに騎士は驚くほど回復した。
俺「どうですか?」
騎士「・・・大丈夫みたいだ・・・今さっきは死にそうだったんだが・・・・。」
俺「効いて良かったですね。」
アルマは驚きの余り固まってる。
ふふふ。さすが仙豆!やはり効果バツグン!
今の俺の顔はドヤ顔やね確実に。
アル「・・・どうなってるんですか?」
俺「何がですか?」
アル「豆を口に入れたら・・・・重傷者が一瞬で回復しましたよね?」
頭が混乱しているのが良く分かる。普通豆では回復はせんからね。
俺「あれは俺の一族に伝わる秘伝の回復薬です。」
アル「一族秘伝・・・・そんな高価な物を使用していただきありがとうございます。」
腰の悪いばちゃーんみたいな角度で頭下げてる。
俺「いえいえ、命より高価な物はないですから。(# ̄ー ̄#)ニヤ」
決まったZE!今の俺ってかなりイケてるんやない?めちゃかっちょいいやん!
アル「そう言っていただきありがとうございます。」
コニシ殿って器の大きな方です・・・(*♥д♥*)
いえいえ、社二病なだけです・・・。
俺「では、俺は連れのいる馬車に戻りますが、一応近くの町まで護衛を兼ねてついていきますね。」
アル「重ね重ねありがとうございます。姫に報告してまいります。」
そう言うと疾風の早さで行っちゃった。
もう魔物は近くに居ないし、馬車に戻ってウリとご飯食べんとあかんわ。
テクテクテク・・・・・。
ウリ「マスター遅いですね。料理が冷めてしまいます。」
俺「ただいまー!アンド、お待たせー。さ、さ、ご飯食べよ~。」
ウリ「はいはい、今出しますから待っててくださいね。」
本当にマスターったらかわいいんだから♡(◕ฺ‿◕ฺ✿ฺ)
俺「いただきまーす!。」
むしゃむしゃ。
俺「ほんまウリクルのご飯うまいわ!d(≧▽≦*d)」
ウリ「御褒めいただきありがとうございます。」
そんなこんな会話してたら近くに生命反応を探知。
どうもさっきのアルマだな。
急いで馬車を通常版に改造する。
ウリ「マスター、馬を用意しないとおかしいですよ?」
あ・・・
俺「忘れてた!ほい!イリュージョン付きロボ馬完成。」
と同時にアルマの姿が見え始めた。
アル「先ほどはありがとうございました。」
と言いながら、チラチラウリクルを見てるね。
俺「ウリクル、こちらの方はアグリード王国近衛騎士団副団長 アルマ・コンド・フォルンと申される方で、さっきの襲撃を受けた人達なんだ。」
ウリ「そうでございましたか。私はウリクルと申しまして、マスターのメイドとして仕えさせていただいております。」
さすがウリクル!丁寧かつそつの無い流れるような動き!キングオブメイド!
アル「私はコニシ殿の紹介にあったアグリード王国近衛騎士団副団長 アルマ・コンド・フォルンと申します。先ほどはコニシ殿の助力により我らは助かりました。」
ウリ「マスターは少々変わり者ですが、良いお方です。」
アル「その様に私も思います。」
俺「で、話の途中で悪いんですけど・・ここに来たって事は姫さんにせかされて?」
アル「いえ、コニシ殿の用意が終わり次第にこちらに来ていただくように申し遣ったのです。」
俺「分りました。食事を済ませ次第に向かいます。」
アル「申し訳ありません。」
そう言うとアルマは戻って行ったんやけど・・・それだけの用やったらお使い誰かに頼めばええのに・・・。
アル「あのメイド・・・凄い美人で凄いスタイルだったな・・・コニシ殿はあんな女性が好みなのかな・・。」
本人の知らないとこでプラグ成立しかけ。
俺「さっ残りのご飯食べて向かいますか。」
ウリ「はい。」